おはようございます。
本日は、楽天証券の投資信託人気ランキングトップ10を眺めて考察してみます。
楽天証券ですと楽天バンガードの商品を購入する人が多いでしょうから、本当は各証券会社ごとに比較すると面白いのかもしれません。
何はともあれ、まずは楽天証券を見てみます。
以下が2019年2月の投資信託全銘柄の「買付金額」ランキングです。
楽天証券の投資信託人気ランキングトップ10を考察する
このランキングを見て、納得できる所と納得できない所があるでしょうが、私なりに考察してみます。
まず、誰が見てもよく分からないのは、ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)とブラジル株式ツインαファンド(毎月分配型)ツインα・コースでしょうから、この2商品を見ていきます。
ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)
2019年2月の1ヶ月間で第10位にランクインしているのが「ニッセイグローバル好配当株式プラス」という商品です。
なお、ここ1週間の週間ランキングではこの商品が第1位のようです。
以下のように、基準価格は5年間に渡って右肩下がりであるにも関わらず、毎月コンスタントに分配金を出し続けるという典型的な地雷商品です。
(画像はニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型) | 投資信託 | 楽天証券 から引用)
信託報酬は1.6956%と、当ブログで普段紹介している低コストインデックスファンドと比較しますと、驚くべきほど高いです。
毎月分配金をもらえるとしても、手数料が高すぎて全くペイしません。
5年間に渡って値下がりし続けているにも関わらず、1.5%以上の手数料まで取ろうとは恐ろしいですね。
一方で、純資産総額は減少しているとはいえ、938.12億円もあります。
インデックスファンドの売れ筋であるニッセイ外国株式インデックスファンドの純資産総額が1160億円ですから、それに近い数字ですね。
この商品が買付ランキングトップ10入りするとは、よく理解できません。
ブラジル株式ツインαファンド(毎月分配型)ツインα・コース
次に、第2位にランクインしている「ブラジル株式ツインαファンド(毎月分配型)ツインα・コース」という商品を見てみます。
まず、私が馬鹿だからか「ツインα」という言葉の意味が全く理解できません。
このような意味不明な言葉が商品名の中に2度も使われている時点で、この商品の危険性が理解できます。
美辞麗句というやつでしょうか。
(画像はブラジル株式ツインαファンド(毎月分配型)ツインα・コース | 投資信託 | 楽天証券 から引用)
発売して4年しか経過していないのにも関わらず、基準価格が1,686円と絶望的な状況です。
投資信託の基準価格は発売時が10,000円ですから、わずか4年で80%以上下落していることになります。
とはいえ、純資産総額は225.46億円あり、しかも前年比+63%を記録しています。
要するに、新規で買っている人がまだまだいるということです。
当然のように、毎月分配金を出していますが、その一方で信託報酬が1.7864%もありますから、保有し続けるだけで損をします。
楽天VTI・楽天VT・eMAXIS Slimシリーズが順当にランクイン
上述のように若干おかしな商品も混じっていますが、楽天VTI・楽天VT、eMAXIS Slim先進国株式インデックス、ニッセイ外国株式インデックスファンドなど正統派の商品もきちんとランクインしています。
楽天VTI・楽天VTが両方ともランクインしているのは楽天証券ならではでしょうか。
SBI証券など他社と比較してみるのも面白いかもしれません。
基本的には、
1) 米国株式への投資:楽天VTI
2) 先進国株式への投資:
eMAXIS Slim先進国株式インデックス or ニッセイ外国株式インデックスファンド
3) 全世界株式への投資:楽天VT
というのが楽天証券利用者には支持されているようです。
いずれも非常に低コストで長期保有に値する商品ですね。
市場規模を見ますと、今後人口減少によって経済規模の縮小が確実視される日本は当然として、新興国も10%程度に過ぎずまだまだポートフォリオの主役にはなりません。
よって、先進国株式インデックス(MSCI KOKUSAI)が上位にランクインするのは当然でしょうか。
まとめ
投資信託トップ10の大半は、楽天バンガード、eMAXIS Slim、ニッセイ、ひふみプラスなど無難な商品ですが、中には地雷としか言えない商品も含まれています。
【楽天証券】
地雷商品をひかないためには、初心者の方はつみたてNISAの対象商品から選ぶようにするのがよいです。
できるだけ低コストの商品を、楽天カード決済で積み立てるようにしましょう。
こんな記事も書いています。
投資信託ならば楽天バンガードかeMAXIS Slimシリーズから選ぶのがおすすめです。
投資スケールの大きな方には海外ETFをおすすめしています。
楽天VTの代わりにeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)もよい商品ですね。