おはようございます。
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は、VTのように全世界の株式市場に時価総額加重平均に基づく分散投資が一本で可能な投資信託です。
インデックス型の投資信託で何を購入するか悩んだら、とりあえずeMAXIS Slimシリーズの中から選んでおけばOKですが、その中でもeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は最もオーソドックスな一本だと思います。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)はインデックス投資の鉄板商品
インデックス投資の王道を行く時価総額加重平均での世界分散投資
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の場合、日本を含む世界市場全体に投資するためにはeMAXIS Slim日本株式(TOPIX)を組み合わせる必要があります。
正直、「除く日本」であろうが「含む日本」であろうが全体のパフォーマンスはたいして変わらないと思います。
過度な分散はリターンを押し下げる可能性もありますが、何はともあれ取りこぼしなく保有しておきたいという考えの投資家にとっては、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は最適でしょう。
ベンチマークと信託報酬は?
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)のベンチマークと信託報酬は以下の通りです。
1) ベンチマーク:MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込)
2) 信託報酬:0.1144%
ベンチマークはMSCIですので、VTと異なり小型株の占める割合が少ないですが、トータルのパフォーマンスには大きな影響はないでしょう。
オールカントリー型の商品で、信託報酬0.1144%は驚異的ですね。
運用会社が三菱UFJ国際投信ですので、運用にも大きな心配はいらなさそうです。
日本:先進国:新興国の資産配分は?
肝心の地域毎の資産配分ですが、時価総額加重平均ということで、
「日本:先進国:新興国=8:82:10」
程度となっています。
日本株式、先進国株式、新興国株式のそれぞれにベンチマークが存在し、
1) 日本株式:MSCIジャパン・インデックス(配当込)
2) MSCIコクサイ
3) MSCIエマージング・マーケット・インデックス
となっています。
2)のMSCIコクサイはeMAXIS Slim先進国株式インデックスと同じですし、3)のMSCIエマージング・マーケット・インデックスはeMAXIS Slim新興国株式インデックスと同じですので、イメージしやすいかと思います。
一方、日本株式部分のMSCIジャパン・インデックス(配当込)に関しては、新しいマザーファンドが新設される形となりました。
まぁこのあたりはマニアだけが気にすることですので、一般の方は深く考える必要はない気がします。
楽天VTやSBI・全世界株式インデックス・ファンドと競合しますが・・・
ひと目で分かるように、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は、楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)やSBI・全世界株式インデックス・ファンドと完全に競合します。
楽天VTと比較しても、コスト面ではSlim全世界株式(オールカントリー)が優位です。
楽天VTやSBI・全世界株式インデックス・ファンドのように、海外ETFを間接的に保有する商品の場合、米国外・米国・日本での三重課税の問題がありますが、Slim全世界株式(オールカントリー)にはありません。
今後の運用成績を見守る必要がありますが、かなり期待できそうです。
日本株、先進国株、新興国株の3つのファンドを組みあわせた場合とコスト比較
eMAXIS Slim日本株式(TOPIX)、eMAXIS Slim先進国株式インデックス、eMAXIS Slim新興国株式インデックスの3つの商品を「8:82:10」の割合で組み合わせれば、この商品をほぼ同じ内容となります。
その場合の信託報酬も約0.115%程度ですのでオール・カントリー一本購入するのと手数料はほぼ同じです。
バランス調整も含めて自動でやってもらえることを考えますと、Slim全世界株式(オール・カントリー)を購入した方がよいでしょう。
「少々の差は気にせず、投資はできるだけシンプルに」
というのが長続きさせる秘訣だと思います。
まとめ
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)はインデックス投資の王道とも言える商品です。
時価総額加重平均の世界分散投資をするだけならば、これ一本をひたすら積み上げて後は寝ておくだけでOKです。
【おすすめ投資本】
チャールズ・エリスの『敗者のゲーム』です。
世界全体に分散されたインデックスファンドを買い持ちすることを推奨しています。
こんな記事も書いています。
SBI証券のiDeCoセレクトプランではeMAXIS Slimシリーズが採用されているのが強みです。
米国株投資という観点では、楽天VTIとSlim米国株式(S&P500)が頂上決戦だと思います。
2018年のデータでは、楽天VTの実質コストは0.502%と予想以上に割高でした。2019年以降は改善傾向ですが、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の方が手数料では優勢です。