おはようございます。
2019年からNISAを開始することの是非について、以下のご質問をいただきました。
ちゅりお様
はじめまして、普段からブログを拝見させていただいているものです。
私自身、都内で医学生の身分ですが、先日無事国家試験が終わったため、今後の研修医生活を迎えるにあたり、投資についてちゅりお様のブログをきっかけに学ばせていただこうと思っております。
そこで質問なのですが、ちゅりお様の文章を拝見する限り、ちゅりお様はつみたてNISAで投資信託の楽天VTIなどに投資されている様ですが、個人的にはNISA口座を利用して海外ETF(VTIなど)に投資するのも、信託費用などを考えますと、非常にありではないかと思っているのですが、そこに関しての見識を教えていただければありがたいです。
私個人は大学病院の研修医になる予定なので、給料が望めないという点からは、NISAを利用しない場合のETF投資は理がないなと思っておりますが、NISAを利用したら、かなり少額からの投資も効果的になるのではないかと勝手に考えている所存です。
また、私個人WealthNaviを試験的に利用しているというのもありまして、創設者様の著書などを拝見し、海外ETFにかなり可能性を感じているというのも理由の一つとなっております。
VEAなどの配当金もかなり魅力的です。
しかし手数料を抑えるなら証券SBI経由一択になると思いますが、ポートフォリオの形成を自動で行ってくれるわけではないので、そこにかんしては毎月の定期購入先を変えるなどして労力を必要とするとも思いますが。
どうぞご返信をお待ちしております。
ご質問ありがとうございます。
NISAに関しては、私はつみたてNISA一択だと考えています。
それは、非課税期間はできるだけ長く確保した方が長期的に見て勝てる確率が高いからです。
また、NISAはロールオーバーのことを含め、できるだけ早く利用開始した人が有利なシステムです。
2019年現在から参入するのは少し遅すぎるのではないでしょうか。
2019年以降は一般NISAではなくつみたてNISA一択です
NISAはゴール時点で絶対に損を出さないことが最優先
先日も記事にしましたが、NISAの場合、ゴール時点で絶対に損を出さないことが最優先です。
ゴール時点で損失が発生していますと、NISAの「他の取引口座と損益通算ができない」という最大のデメリットを被ることになるからです。
よって、ご質問者様が5年後に確実に利益が出ている自信があればNISAを選んでもよいが、そうでなければつみたてNISAを選択しておくのが無難です。
なぜ5年後かというと、今がすでに2019年ですので、5年後にロールオーバーをして最大10年間保有するという救済措置がとれないからです。
2019年にNISAを開始するのはギリギリのタイミング
以下のNISAの概要に関する図を見ていただければ一目瞭然ですが、2019年にNISAを開始するというのは、本当にギリギリのタイミングです。
NISAの概要 : 金融庁 から引用
NISAの非課税枠の総額は120万円 x 5年間=600万円です。
2019年に開始しますと、非課税枠を全て使い切るのが2023年になります。
NISAの非課税枠は2023年までしかなく、2024年以降は金融商品の買付は不可能になり、ロールオーバーが利用できないのは大きなデメリットです。
ロールオーバーができないので、5年後に確実に利益を出す必要があるわけです。
逆に、NISAを2014年から開始していれば、2018年末時点でロールオーバーの申告をすれば、最大10年間非課税の恩恵を受けながら保有することが可能です。
要するに、NISAは2014年の制度開始に近い時期に利用開始していた人ほど有利で、後から始めれば始めるほど不利なシステムと言えます。
よって、今からNISAに飛び込むのはスタート時点で不利と言えるでしょう。
つみたてNISAの方がシンプルでよいです
以上を踏まえますと、今から開始するならばやはりつみたてNISA一択だと思います。
つみたてNISAの概要 : 金融庁 から引用
つみたてNISAは、
1) 投資可能商品の制限が厳しい
2) 非課税枠が年間40万円しかない
といった問題はありますが、基本的には「20年間寝かせておいて20年後に箱の中身をあけて見てみる」といったシンプルな制度です。
NISAのロールオーバーのような分かりにくいシステムがありません。
基本的には、金融商品もサービスもシンプル・イズ・ベストです。
2019年から開始すれば、19年分の760万円分の非課税枠がまだ使えますから、今から開始するならばつみたてNISAがよいでしょう。
まとめ
NISAを利用するならば、2014年の制度開始と同時に利用する必要があります。
2019年現在から開始するならば、つみたてNISA一択ではないでしょうか。
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こんな記事も書いています。
年々経費率が下がるバンガードETFです。つみたてNISAで海外ETFが買えるようになれば最高ですね。
NISA制度全般として、日本に居住中の人を対象としていますので、海外赴任時には凍結されてしまいます。
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