おはようございます。
一般的には、市場効率性が高い米国市場においては、未成熟な市場と比べて本質的価値と価格のミスマッチが起こりにくいとされています。
米国のように市場効率性の高い市場においては、インデックスの優位性が増すということですね。
また、何十年にわたるバイ&ホールドを前提とした長期投資の場合、「時の試練に耐えうる資産か否か」という視点は大変重要です。
そういった意味で、S&P500という100年以上の歴史的裏付けがある商品や、米国一国のカントリーリスクすら排除したVTという商品は、真に長期保有に値する数少ない商品と言えそうです。
S&P500とQQQの長期チャートを比較し、米国市場におけるインデックスの強さを確認
リーマンショック後の10年だけ見ればQQQはS&P500を超えているが・・・
2018年に入ってからはボラティリティの高い相場が続いていますが、リーマンショック後、特に2017年末までは約10年弱に渡って長期の順張り相場が継続しました。
以下が、2009年〜2018年のIVV(S&P500)とQQQの配当込みトータルリターンです。
(画像はETF replayから引用)
リーマンショック後の米国市場はハイテク主導で上昇をし続け、QQQのパフォーマンスはIVVを大きく上回っています。
ただ、「10年近くも順張り相場が続くほうが異常」という視点は持っていた方がよいでしょう。
これが当たり前だと思わないことです。
また、超長期保有を考える場合には大きなリターンを上げることよりも大きな失敗をしないことがより重要です。
よって、リーマンショック後のチャートだけ見て「QQQ最強!」と飛びつくのではなく、その裏に隠れて見えなくなっているリスクがないかを検討すべきでしょう。
2000年のITバブル時からのチャートだと景色が大きく変わる
次に、2000年のITバブル時からのIVV(S&P500)とQQQの配当込みのトータルリターンを見てみます。
先ほどお示ししたチャートとは真逆の事実が浮かび上がってきました。
QQQはITバブルで最大−75%に及ぶドローダウンを受け、その後暴落前の水準まで回復するのに約15年を要しています。
「最終的に大きく儲かっているのだからよいだろう」とおっしゃるかもしれませんが、実際に−75%もの大暴落に見舞われたらよほどハートの強い人間かよほどの馬鹿でなければホールドなどできません。
20年〜30年、もしくはそれ以上ホールドし続けることを前提とした場合、「時の試練に耐えてきたかどうか」という視点は外せませんね。
もちろん、S&P500もITバブル時で−40%、リーマンショック時に−50%近い暴落を記録していますので、その下落幅に耐えられそうになければ債券など他のアセットを混ぜてリスクコントロールをすることが重要です。
米国株で超長期のバイ&ホールドならばVTIかS&P500
セクターにも栄枯盛衰がありますので、超長期で保有するのが前提であれば特定のセクターに偏りすぎた投資は避けた方がよいです。
セクター別ETFはポートフォリオの一部としてアクセント的に使用するならば問題ありませんが、ポートフォリオの50%以上がハイテクETF、生活必需品ETFといった偏った状況は避けるべきでしょう。
このようにいろいろ検討していくと、米国株投資ならば結局はVTIかS&P500という結論に落ち着くと思います。
もちろん、短期での値上がり益狙いであればもっと優れた戦略があるでしょうし、トータルリターンは無視してひたすら配当金狙いであればその戦略もありでしょう。
しかし、長期投資で最も重要な「時の試練に耐えることが可能かどうか」という視点で考えますと、VTIやS&P500の優位性を再確認せざるを得ません。
唯一の懸念材料はバリュエーションの問題です。
PERやCAPEなどのバリュエーションの各種指標は、今現在の米国株が他地域と比較して割高であることを示しています。
いくら優良資産と言えど、買値を間違えれば一時的に痛手を受けることは避けられません。
一気に資金を投入する場面ではなく、コツコツ積立が現実的な所でしょうか。
まとめ
20年〜30年以上のバイ&ホールドを考えているにも関わらず、直近1年〜2年の短期的なパフォーマンスに引っ張られて投資方針をコロコロ変えるのは好ましくありません。
腰を据えて長期保有に値する資産をコツコツ仕込むのが、最も時間対効果が高い気がします。
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もちろん、住信SBIネット銀行とセットで活用する必要があります。
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インデックス投資をするならば、ボーグル氏のように強い意思を持って途中で絶対にやめないことが重要です。
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