おはようございます。
本日は大江英樹さんの『90歳までに使い切るお金の賢い減らし方』の書評です。
弊ブログではこれまでに様々なお金に関する本をご紹介してきました。
今回ご紹介する本は、
・お金との適切な距離感、付き合い方
・お金とはそもそも何か
・お金を上手に「貯める」「使う」「増やす」方法
などについてまとめて学べるお得な一冊です。
具体的な投資手法や投資すべき商品に関しては記載がありませんが、もっと重要なお金の大局観を身につけるのに最適な一冊だと思います。
『90歳までに使い切るお金の賢い減らし方』:「貯める」「使う」「増やす」をまとめて学べる貴重な一冊
日本人はもっと真剣にお金と向き合い、お金についてオープンに話し合う必要がある
金融先進国であるアメリカやイギリスと比較して、日本では公然とお金の話をするのは汚いこととしてタブー視される傾向があります。
2022年4月からはその遅れを取り戻すために高校での金融教育が始まりましたが、これまでに開いた何十年もの遅れを取り戻すのは容易ではないでしょう。
学校の先生方もいきなり「金融教育をしろ」と言われても、学生時代に自分が一度も勉強したことがないことを教えるわけですから気の毒な話です。
この状況を変えるには、お金の勉強に関しては高校など公教育の場に任せきりにせず、子供の時から家庭で教えるのが当然という世の中にする必要があります。
一朝一夕で実現するのは不可能ですが、弊ブログも資産形成に関する情報発信を続けて少しでもその役にたてればと思います。
お金の話をするのは卑しいやつという考え方ではなく、お金のことをオープンに話し合うのが当たり前という世の中になればよいですね。
お金は「消費」「預金」「投資」「寄付」を通じてどんどん世の中に回そう
お金は世の中にどんどん循環させていくことが重要です。
よって、お金のために最も良くないのは自分の手元に札束として置いておくいわゆる「タンス預金」です。
銀行預金であれば、預金者からのお金を銀行が他の人や会社に貸し付けてお金を循環させることができます。
今の低金利下では、銀行にお金を預けておいても自分のお金が増えることはありませんが、預けたお金は銀行を通じて他の誰かの役にはたっていますので、タンス預金よりははるかにマシです。
とはいえ、せっかく世の中にお金を循環させるなら、自分が心から応援したいと思える企業にお金を払いたいというのも事実です。
その場合、株式投資をすればその企業のビジネスの一部を保有することができますので、自分のお金を循環させて世の中に貢献しつつ、企業の成長を応援をすることも可能です。
株式投資の醍醐味は自分のお金を増やすことだけでなく、自分もビジネスオーナーになって社会の成長に間接的に貢献できることにあると思います。
「サラリーマン脳」を捨て、自分の好きなことにお金を使う楽しみを思い出そう
現代社会は、物事を効率的にこなすこと、生産性を上げることが礼賛されすぎ、かえって生きにくい世の中になっているのではと思います。
今の高度にIT化された社会から考えると、ほんの100年〜200年前の世界では「みんな無駄なことばかりしている」状態になってしまうのでしょう。
しかし、実際にはあまりに効率ばかり追い求めると心身ともに疲れ果ててしまいます。
ある程度の無駄は許容できるだけの心の余裕を持ちたいですね。
また、日本人は同調圧力が強く、周囲の人と同じように振る舞っておけば角がたたないからそうすべきと感じることが多いようです。
一定レベルの同調圧力は日本人の良さにつながりますが、それも度が過ぎると欠点となり、毎日堅苦しい生活を強いられることになります。
長年の仕事人生で植え付けられた「サラリーマン脳」を捨て去るのは用意ではありませんが、
時には「サラリーマン脳」を脱ぎ捨て、シンプルに自分の好きなことに自由にお金を使う楽しみを思い出すのもよいのではないでしょうか。
他人から見たら「無駄」に見えるものでも、それが自分にとって重要なことであれば無駄にはなりません。
まとめ
本日は『90歳までに使い切るお金の賢い減らし方』のご紹介でした。
本のタイトルには「減らし方」とありますが、実際には「貯める」「減らす」「増やす」をバランスよく学べる良書でした。
これからお金の勉強を始めるすべての方にオススメします。
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素人が余計な投資行動を起こすと大半はリターンを下げる結果になります。
保険は販売元が儲かる仕組みになっている商品です。
本当に必要なものを見極め、必要最小限だけ加入するようにしましょう。