おはようございます。
当ブログの読者の方から以下のご質問をいただきました。
ちゅり男様、いつもブログやTwitterで勉強させていただいております。
当方、32歳独身女性、年収500万の会社員です。
2020年に銀行預金が1000万になり、iDeCoとつみたてNISAおよび課税口座で株式100%の投資信託を始めました。
【自己紹介】
・32歳女性
・賃貸一人暮らし
・年収500万の会社員
・普通預金1000万
・楽天証券愛用者
【2020年時点 投資/月6.2万】
・iDeCo1.2万→楽天VTI
・つみたてNISA3.3万
・課税口座1.7万
→eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)2.5万
→eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)2.5万
※iDeCoおよびつみたてNISAは満額、楽天ポイントをを得るため課税口座1.7万も運用中。
【年間支出】
2021年〜
・年収500万(手取り400万)
・生活費150万
・現金預金100万
・投資150万
2021年から増額し、年150万(月平均12.5万)にて運用しています。
現在保有するのは3銘柄【楽天VTI、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)】のみです。
ですが、VTも非常に魅力的であります。
そのため、下記3点の選択肢で悩んでおります。
①単純に3銘柄のみ配分考慮のうえ増額
②4つ目に本家VT(ETF)か楽天VT(投資信託)を加えるか
③VTを加える場合、本家と楽天どちらにするか
大枠構成は全世界と全米で、銘柄は違えど、投資対象は同じであることは重々承知しております。
正直、VTを入れたい方に気持ちが傾いており、場合によっては投資金を増やすのも吝かでありません。
過去の似たようなご回答や内容の記事は一通り読んでおりますが、それでも悩んでしまい、このように質問差し上げた次第です。
どうかちゅり男様のお知恵をお貸しください。
小生が考える選択肢以外にも、こんな考えはどうかなど、ご助言いただけますと幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
ご質問ありがとうございます。
私の意見としては、全世界株ならばVTの代わりにeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)、米国株ならばeMAXIS Slim米国株式(S&P500)で十分だと思います。
投資初心者にはVTよりもeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)がおすすめ
結論から申し上げますと以下の通りです。
1. 全世界株式か米国株式、長期投資の対象としてどちらを選ぶか、自分なりの価値観を明確にする
2. 全世界株式の場合、VTは不要。eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)で十分
3. 米国株の場合、楽天VTIかeMAXIS Slim米国株式(S&P500)、SBI・Vシリーズが最適解
1つ1つ掘り下げてみます。
1. インデックス投資の対象として「全世界株式」「米国株式」のどちらを選ぶか
ご質問者様にとって最も重要なのは、「全世界株式」と「米国株式」のどちらを自分の投資の軸に据えるかだと思います。
私は基本的に投資はシンプルなほどよいと思っていて、全世界株なら全世界株だけ、米国株なら米国株だけがベストです。
どちらが正解かは数十年後の未来を覗いてみないと誰にも分かりませんが、現時点で自分なりの意見を固めることは重要でしょう。
個人的には迷ったら王道の全世界分散・インデックス投資が最も後悔が少ないと考えます。
とはいえ、特にこの10年くらいは米国株のパフォーマンスが傑出していたのも事実ですから、その傾向が今後も続くと信じられるならば米国株も悪くありません。
最終的には、自分なりに信じられるストーリーを思い描くしかないですね。
2. 全世界株式の最適解はeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
全世界株式と心中する覚悟を決めたのであれば、次は商品選択となります。
私ならば、
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」
に投資に回す予定の全資金を投入します。
コスト面や純資産総額の伸びを考えますと、少なくとも今の時点で楽天VTは不要ですね。
また、本家VTはドル転の手間、外国税額控除の手間など、実際購入してみるといろいろ面倒です。
ここ3年くらいで優れた投資信託が増えてきたので、インデックス投資しかしないのであれば米ドルで運用する必要性はほぼ無くなったといえます。
もちろん、海外の個別銘柄や、投資信託ではアクセスできない指数への投資を検討しているのであればドルで運用する価値は十分にあります。
とにかく、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)はインデックス投資の最終兵器のような商品で、初心者に勧めるならばこれ一択という恵まれた環境になりました。
3. 米国株式の最適解は楽天VTIかeMAXIS Slim米国株式(S&P500)、SBI・Vシリーズ
ご質問者様が米国株と心中する覚悟を決めたのであれば、以下のどれかに投資に回す予定の全資金を投入しましょう。
1. 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)
2. eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
3. SBI・V・全米株式インデックス・ファンド
4. SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
どれも大差はありませんので、好みで決めてください。あれこれ悩むだけ時間の無駄です。
悩んでも大きく結論が変わらない事柄に関しては、悩まず即断即決でいきましょう。
とにかく、米国株インデックスならば楽天VTIかeMAXIS Slim米国株式(S&P500)かSBI・Vシリーズのどれかを買っておけば間違いありません。
4. 現金と株式投資信託の割合(アセット・アロケーション)は決めましょう
最後に、もう一つ重要なことは、「現金と株式投資信託の資産配分(アセット・アロケーション」を決めておくことです。
私は、初心者の方にはリスク管理を重要視し、「現金50:株式50」をおすすめしています。
もちろん、長期投資を前提とした場合、何があってもホールドし続けられる自信があれば、株式の割合を100%にできるだけ近づけた方が有利です。
とはいえ、2020年前半のコロナショックのような相場がいつ訪れるとも限りませんので、くれぐれも無理しすぎないことですね。
市場から退場することだけは絶対に避ける必要があるからです。
まとめ
「全世界株」と「米国株」、今後数十年を考えた時にどちらのシナリオを信じるかは自分なりに考え抜くしかありません。
どうしても悩んだらeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)が最も後悔の少ない選択肢だと思います。
【投資やお金との付き合い方を考えるうえでおすすめの本2選】
1. サイコロジー・オブ・マネー
『サイコロジー・オブ・マネー』の書評です。合わせてどうぞ。
2. DIE WITH ZERO
『DIE WITH ZERO』の書評です。こちらも参考にしてください。
こんな記事も書いています。
楽天VTとeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の比較記事です。
どちらも優れた商品ですが、現時点ならば私はオール・カントリーを選びます。
適度に分散された株式を、できるだけ長くに渡って保有し続けることが資産形成の鉄則です。