おはようございます。
当ブログでは、資産形成、特にインデックスファンドやETFを利用した長期投資に関してのご質問は随時受け付けています。
私としても、各個人の事情にあわせたマネープランを練るのはゲーム感覚で面白く、ブログのネタにもなるので助かります。
以下、実際のご質問になります。
20代からの老後資金の確保と月10万円の配当金を目的とした長期投資
ちゅり男さん初めまして。
いつもブログを楽しく拝見させて頂いております。
現在、自身の運用方針に悩んでおりまして、ご相談させて頂ければと思いご連絡させて頂きました。
相談の内容は以下の通りでございます。
【要点】
・現在27歳、配偶者あり子供なし、貯金額500万(その他運用資産300万)。年収はそれぞれ600万強の合計1,200万強。
・老後資金は確保しつつ、毎月10万円の配当金を獲得したい。
【詳細】
・まず、最低限の老後資金を確保するために夫婦合算額でiDeCoを2万/月、つみたてNISAを4万/月ほど運用しています。
運用対象はiDeCoがMSCI、つみたてNISAが楽天VT1.1万、楽天VTI1.1万、ひふみ1.1万。
・これに加え、妻の会社の持ち株を1万、仮想通貨積立1万、現金貯金5万をしています。(手取りの最低1/4を貯金・投資するためこのような運用をしております)
・今後の投資の運用原資は主に全額貯金に回していた賞与(年間300万程度)を想定しております。
・私自身の運用方針としては、老後資金を確保しつつ、若いうちのキャッシュフローも重視しているため、今後インカムゲイン投資に力を入れていきたいと考えています。
・上記を踏まえた場合、ちゅり男さんであればどのような戦略を取られるかご教授頂けましたら幸いです。
・私の現在の考えとしては、老後資金は既にある程度確保できる見込みであるため、つみたてNISAの空き枠を用いて更にVTやVTIを積み上げるというよりかは、インカムゲインを狙うためにVYM、あるいは米国個別株10銘柄程度に投資した方がいいのかな?と考えているのですが、考えがまとまらずご質問させて頂きました。
・VYMに投資する場合税引後だと利回りは2%程度しか期待できないため、インカムが一定程度入るにはかなりの時間を必要とするだろうと考えているため、VYM一点集中でいいのか?というのも悩みの種となっております。(=元手が少ないので、若いうちはまずはキャピタルゲインを狙い、つみたてNISAの空き枠でVTやVTIを積み立てるべきか?結果として購入時価格からの利回りもVYMを超える?)
本業、副業とお忙しいなか大変お手数おかけ致しますが、ご意見頂けますと幸いです。
宜しくお願い致します。
ご質問ありがとうございます。
私なりに考えた結果、以下のような回答になりました。
いきなり話は変わりますが、最も重要なのは将来子供を考えているかどうかです
大前提として、投資計画というのはライフプランに合わせて計画を練る必要があります。
ご夫婦の年収を考えた場合、もし「共働き・子供なし」のままでいくのであれば、VTでもVTIでもVYMでも米国個別株10銘柄でも十分な老後資金と月10万円の配当金は達成できると思います。
ただし、ボーナス年間300万円が今後も確実に維持可能で、それを全額投資に回せるのであればというのが大前提になります。
年間300万円の投資が毎年可能であれば、個別株で下手に冒険せずにETFで十分達成可能だと思います。
トータルリターンを無視してとにかく「配当金10万円」を達成したいのであれば、VYMを15年くらい積み上げればよさそうです。
しかし、子供を考えていらっしゃるのであればマネープランは大きく変わってきます。
一時的に出産前後では奥様のインカムは下がるでしょうし、子供の教育資金も馬鹿になりません。
その場合は、達成難易度は大きく上がるでしょう。
ただし、私自身は子供と過ごす時間にはお金にかえられない価値があると思っています。
iDeCoとつみたてNISAの空き枠を最大限まで活用します
ちなみに投資のご質問に関しては、ここまでは確実に正解というものはご提示できます。
まずは、ご夫婦の年収が共に600万円超えと高いこと、投資の目的の1つが老後資金の確保であることからiDeCoとつみたてNISAの枠を最大まで活用することです。
何をさておきこれが最優先です。
インデックスファンドの低コスト化が進み、楽天・バンガード・ファンドのようにVTやVTIなどの海外ETFをパッケージ化しただけの商品まで登場しました。
分配金のある・なし、ETFの方がわずかに低コストといった違いはありますが、トータルリターンとしてはほとんど変わりません。
ETFのインカムゲインは魅力的ではありますが、20代ということを考えますと優先順位は低いです。
NISAのキャピタルゲインにかかる20%の税金がゼロになるというメリットとはトータルリターンに与える影響が比べ物になりません。
よって、iDeCoとつみたてNISAをMaxまで増額するのが最優先です。
米国個別株10銘柄よりVTIやVYMの方が強いと思います
「配当金10万円」というのは実はけっこう高い目標です。
特に、ETFの場合は高配当といっても税引き後の実質利回りは2.5%程度ですから、なおさら高いハードルに見えます。
ただ、私の個人的な意見としては、安易に配当金を目的とした個別株10銘柄をやるくらいならば、VTI、VT、VYMを愚直に積み上げた方がトータルリターンはよいと思います。
三菱サラリーマンさんのように鉄の意思で継続し続けられるならば別ですが、あれと同じことをやるのは普通の人には無理です。
もし将来的に子供を考えているのであれば、なおさらETFの方がよいですね。
子供が産まれますと生活は一変しますから、共働きを維持することだけで精一杯になります。
個別銘柄の分析などやっている時間が確保できませんし、のんびり株式の分析などしていたら奥様に殺されます。
ただし、投資をただの手段ではなく趣味としてやっていくつもりならば、個別株への分散投資というのは大変面白く、中毒性があることを申し添えておきます。
まとめ
1) お子さんを考えていらっしゃらないのであれば、今現在のご夫婦の年収から考えて老後資金の確保・月10万円の配当金のいずれも達成可能だと思います。
2) トータルリターンを考えますと、最優先はiDeCo、つみたてNISAをMaxまで活用することです。
3) 近いうちにお子さんを考えているのであれば、個別株には手を出さずにETFの積立・分配金再投資がベターでしょう。
【楽天証券】
私は楽天証券のつみたてNISAを利用しています。
楽天カード決済で1.0%分のポイント還元が得られるのが最大のメリットです。
こんな記事も書いています。
つみたてNISAは資産形成の核にすべきだと思います。可能な限り年40万円を目指しましょう。
VYMとHDVで月10万円の配当金を得ようと思ったら、50万ドルというのが一つの目安になると思います。
ご質問者のようにボーナスで株式を買うというのが今後のスタンダードになるとよいですね。