おはようございます。
2018年10月はかなりボラティリティの高い相場になっていますね。
私の金融資産も例外ではなく、1ヶ月で100万円単位で減りましたが、幸い数年間にわたる含み益が残っているのが精神的な支えになっています。
しかし、2018年から株式投資を始めた方にとってはあまり気持ちの良い相場ではないでしょう。
ここで重要なのは、長期投資においては個人の能力の問題ではなく、誰がどうやっても利益が出ない年というのが必ずあります。
2018年はそういったレベルの難易度ではないですが、ここ数年のイージーな相場よりはだいぶ難易度が増していると言えるでしょう。
2018年秋のボラティリティの高い相場とドルコスト平均法の心理効果
2018年の相場を振り返る
2018年始以来の主な指標のチャートを振り返ります。
赤がVOO(S&P500)、水色がVT(世界全体)、紫がVEA(米国以外の先進国)、ピンクがVWO(新興国)です。
(Yahoo financeから引用)
S&P500は2018年9月〜10月初めにかけて年初来ピークをつけましたが、それ以降はがくっと落ち込み、ほぼ2018年始と同じ水準となっています。
米国以外の市場はより深刻で、VEAで−13%、VWOは−19%を記録しています。
その影響もあり、VT(世界全体)も−7%となっています。
2018年2月にダウ平均が1日で1000ドル以上値を下げる調整がありましたが、その時と似ていますね。
2月の調整は一時的なもので、その後半年で戻しましたが、今回の調整はどうなるでしょうか。
長期投資では利益の出ない年があって当然
相場には大きな流れがあり、大きな逆風が吹いている時にその流れに逆らって自分だけ利益をあげようとするのは賢明ではありません。
年によっては、誰がどうやっても利益を出すことが難しいゲームになることもあります。
そういった時期に利益が出ないのは個人の能力のせいではありませんので、そこで損失が膨らむことに焦り、無理をすると破綻することが多いです。
大きな相場の流れだけ見誤らないことが、長期投資で失敗しないための最重要ルールだと思います。
・何をやっても無駄な時期に利益が上がらないからといって無理をしない(周りの人も同じ)
・誰でも儲かるイージーな相場の時には素直に乗っかる
相場に居残り続けることができれば、数十年後には大きく報われる可能性が高いです。
ドルコスト平均法の最大のメリットは心理的な安定効果
2018年は上下動の激しい相場になっていますが、つみたてNISAやiDeCoで積立投資をしている方ならば、数%の含み損に突入したくらいではないでしょうか。
投資における最大の敗因は人間心理にあると言われます。
ドルコスト平均法による自動積立の最大のメリットは人間心理による影響を排除できる点にあると思います。
一回一回の投入金額を小さくし、時間の分散をはかりながら投資を進めることで、心理的な負担を減らしながら相場に臨むことが可能です。
単純にリターンだけを考えれば、ドルコスト平均法がベストということはありえません。
また、超長期でみれば一括投資でも分割投資でもリターンに大差はないのかもしれません。
しかし、一度に100万円を投入するのはためらわれるという方でも、5万円ずつ20回に分けてならば不思議と投資ができるのです。
単なる理論ではなく、精神的な負担が少ないというのはドルコスト平均法の大きなメリットでしょう。
多くの投資家が冒すあやまりを機械的に防ぐ
実際、多くの投資家が冒しやすいあやまりとして、
・株価が上昇してイケイケの状態になると、乗り遅れまいと後から購入
・株価が急落すると、「もっと下がるのではないか」という恐怖感から購入できない
・株価の底近くで恐怖感のあまり損切りしてしまう
といったことが挙げられます。
基本的に、自分がある株を欲しくて仕方がない気持ちになっている時は、他人もその株を欲しがっていることが多いです。
それだけ誰の目にも魅力的にうつっているということですね。
逆に、自分が株を手放したい恐怖心に駆られている時は、他人も同じようにビビっている可能性が高いです。
そのあたりをよく理解したうえで、時に群衆と逆の道を行く勇気も必要でしょう。
そして、自らの意思では逆の道を行く勇気がない方にとっては、自動積立(ドルコスト平均法)によってあやまりを未然に防ぐ防衛策も重要だと思います。
まとめ
2018年は2月と10月に2度大きな調整がありました。
ドルコスト平均法による積立投資はリターンだけ考えればベストな投資法ではありませんが、人間心理から来る致命的なミスを機械的に防ぐという点では大きなメリットがあるでしょう。
こんな記事も書いています。
投資歴の浅い方は、必然的に買値が高くなりますから一気にポジションを取りすぎないようにすべきです。
投資も仕事と同じで、常に100%全力投球では息切れしてしまいます。長期投資の旅は長いので、時に緩めることも重要でしょう。
ドルコスト平均法で積み立てるのならば、永久ホールドに値する真の優良銘柄だけに絞り込む必要があります。