おはようございます。
弊ブログの読者から「月10万円でインデックス投資を実践する方法」について以下のご質問をいただきました。
いつも有益な情報ありがとうございます。
参考とさせて頂いております。
私は30歳救命科医師です。 最近株式投資を始めました。
目的は、30年後の資金確保です。
期間は20−30年で長期積立メインの予定です。
慣れてくれば短中期投資も視野に入れておりますが、まずはきちんと無心で積み立てるつもりです。
現金資産は500万で毎月10万円の投資資金があります。
現在の内訳は、
①積立NISA 3.3万
②インデックス投資 1.7万
(楽天証券の積立NISAでクレジットポイント関連のため残りを積立ているものです)
③イデコ 2.3万円
①②はemaxis slim米国、③はemaxis slim全世界です。
残りの3万円をどこに当てるかを悩んでいます。
多様性が重要視されている中で、株式以外の債券・金ETFへの分配も追加すべきかで悩んでいます。
アメリカが今もこれからも金融世界を牽引するだろうという信念から、株式には今のところ上記程度の多様性で良いと考えています。
先生であれば、株への積立投資を進めますでしょうか。
その場合は投資信託でしょうか、ETFでしょうか。
また、小生のように小額ながら株式以外での投資を使用とする場合には、何か勧めありますでしょうか。
大変お忙しい中誠に恐縮ですが、ご教示いただけると幸いです。
ご質問ありがとうございます。
結論を申し上げますと以下の通りです。
1. 月10万円の投資であれば、つみたてNISAとiDeCoをフル活用し、残りは特定口座で投資信託で運用するのがよいです
2. アメリカが今もこれからも金融世界を牽引するだろうという信念があるのであれば、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は不要です
3. アセット・アロケーションに関しては、シンプルに「日本円+株式投資信託」でよいです
以下1つ1つ掘り下げてみていきます。
月10万円から始めるインデックス投資の方法
1. 月10万円の投資ならば全て投資信託でよいです
ご質問者様のように、月10万円の投資でインデックス投資のみであれば投資信託だけでの運用がシンプルです。
具体的には、つみたてNISAの月3.3万円とiDeCoの月2.3万円を最優先で使います。
残り4.4万円が残りますが、こちらは楽天証券の投信積立を利用するのがよいでしょう。
クレジットカード決済で楽天ポイントがもらえるのは月5万円までですが、面倒なので4.4万円分すべて楽天カード決済でよいと思います。
どちらでも大差がないことはできるだけシンプルな方を選択するのが長続きの秘訣です。
2. 米国が世界経済を牽引すると信じられるならばS&P500だけでよいです
ご質問の中に、「アメリカが今もこれからも金融世界を牽引するだろうという信念」とありますので、米国株一本に絞るのがよいと思います。
具体的には、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の積立はやめてすべてeMAXIS Slim米国株式(S&P500)でよいでしょう。
米国株の投資信託の中では、SBI・VシリーズとeMAXIS Slim米国株式(S&P500)が頂上決戦だと思います。
ただし、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドやSBI・V・全米株式インデックス・ファンドは大変優れた商品ですが、楽天証券での取り扱いがありません。
楽天証券で投資を続けるならeMAXIS Slim米国株式(S&P500)一択でしょう。
3. アセット・アロケーションは「日本円+株式」がシンプルでよいです
アセット・アロケーションに関しては、シンプルに「日本円+株式投資信託」という運用をおすすめします。
億単位の資産をお持ちならば債券やゴールドへの分散も検討に値しますが、500万円であればキャッシュと株式の割合だけをみてリスク調整をするのがよいでしょう。
具体的には、株式部分はリーマンショックやコロナショッククラスの暴落があった場合、40%程度は減価する可能性があると考えてください。
日本円の部分は個人向け国債などを勧める方もいらっしゃいますが、私自身はシンプルにキャッシュのままホールドでよいと思います。
上でも述べたように、どちらでもたいして変わらない事柄に関してはできるだけ楽な方を選んでおくのが投資を長続きさせるコツだからです。
まとめ
月10万円の投資となると、まず最優先でつみたてNISAとiDeCoの枠を埋めることを考えます。
残りは特定口座で投信積立をするのがよいでしょう。
証券会社が複数にまたがってもよいならクレジットカード積立がお得ですね。
【インデックス投資家なら絶対に読むべきおすすめ投資本2選】
以下の2冊をじっくり読みこむことで、株式とは売買するものではなくひたすら保有し続けるものという理解が深まると思います。
1. 敗者のゲーム(チャールズ・エリス著)
チャールズ・エリス氏の名著『敗者のゲーム』です。
投資においては、あれこれ余計な手を加えれば加えるほど負ける確率が高まることがわかります。
理想的な投資期間は「一生涯」なので、リスクが許容できるのであれば、インフレに対抗するためポートフォリオのほぼ100%が株式でよいと主張しています。
2. インデックス投資は勝者のゲーム
インデックスファンドの生みの親であるボーグル氏の著書です。
VTIまたはVOOとBNDを組み合わせて保有するのが最強というのが結論ですが、本書を読むことで「なぜインデックス投資がその他の投資法と比較して優位であるのか」が深く理解できます。
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インデックス投資を始めるのであれば、「今すぐに・少額で」始めるのがよいと思います。
投信積立ならば、楽天証券で楽天カード決済を選択してポイントをいただくのが効率的です。
インデックス投資では、必ずしも数多くの商品を保有するのがよいわけではありません。VTやVTI一本でも優れたポートフォリオです。