
おはようございます。
弊ブログの読者から以下のご質問をいただきました。
はじめまして。
いつも勉強になり楽しいブログをありがとうございます。
インデックス投資を身の回りで実践している人が少なく二の足を踏んでいるところを踏み出すきっかけをいただきました、本当にありがとうございます。
インデックス投資と高配当株投資の開始タイミングのご質問です。
以下スペックです。
年齢:20代、独身
職業:医師4年目
預金:1500万程度
iDeCo:12,000円/月(楽天 eMAXIS slim 全世界株式オールカントリー)
積立NISA:33,000円/月(楽天 eMAXIS slim 全世界株式オールカントリー)
楽天VT:12,000円/月(月上限5万円 500ポイントの楽天ポイントのため)
VT:3,600$程度/月( SBI銀行外貨積立 SBI証券金額指定の毎月1回外貨買付) です。
資産の最大化を目的にETFをベースにしたインデックス投資を選択していますが、
インデックス投資の売り時に資産が目減りしていく点は心情的に耐えられるか心配しており、
また引退後には売却の必要のない安定したキャッシュフロー目的の高配当株ETFにも魅力を感じます。
個別株にも興味はありますが、現時点では考えていません。
そこで下記3つの選択肢を考えた際にはどちらが有効なのだろうかと悩んでいます。
1. インデックス投資で資産が拡大したのちにVTを売却して、その分でVYMを購入することで高配当株ETFに切り替える。
2. 資産の最大化スピードは落ちるものの、当初からポートフォリオにVYMを組み込む。
3. 最終的な目的が売却の必要のない高配当株ETFなら当初から全てVYMを購入する
ご教授いただけますと幸いです。
よろしくお願い致します。
ご質問ありがとうございます。
結論から申し上げます。
配当金の最大化が最終目的であれば、3案の余剰資金をどんどんVYMに投入するのがベストです。
逆に、1案はVTを売却した時点で売却益に対して20.315%の税金がかかるますので、悪手です。
もちろん、折衷案としてVTとVYMの両者を積み上げるのもよいでしょう。
以下、詳細を見ていきます。
インデックス投資と高配当株投資、どちらを選ぶ?VTとVYMで考える最適戦略
1. 配当金を得ることが目的ならば最初からVYMを購入するべき
配当金を得ることが主目的ならば、最初からそれにフォーカスした投資戦略をたてましょう。
VYMやHDVなど高配当株ETFを主力にするとよいと思います。
個人的なおすすめはVYMですが、HDVやSPYDを好む投資家も多いですね。
毎月3600ドルも積立投資が可能であれば、比較的早い時期にある程度まとまった分配金を得られるようになる可能性が高いです。
2. 資産が拡大したのちにVTを売却するのは税金の観点から非効率
個人的に絶対に避けた方がよいと思うのは1案です。
ご質問者様のペースでVTを数十年かけて積み上げれば、相当な売却益が発生する可能性があります。
特定口座においては、売却時に利益の20.315%分の税金がかかります。
仮にVTを一括で売却してその資金でVYMを購入し直すとすると、その時点でかなりの金額の税金をとられますから、非効率ですね。
せっかくの複利の効果が薄れてしまいますので、VTを積み上げるのならばVTを信じて保有し続けることが理にかなっています。
3. VTも数十年後には十分高配当になっていると思います
VTの分配利回りは1.5-2%前後ですので、現時点では高配当とは言えません。
とはいえ、VTは全世界の株式の集合体であり、数十年単位でみれば株価だけでなく分配金の成長も十分に見込めます。
20代後半からハイペースで積み上げていけば、50歳を過ぎた頃には、取得時価格からみた場合にかなりの高配当になっている可能性も考えられます。
とはいえ、30代など早期にそれなりの規模の配当所得が欲しいという場合には、VYMなどの高配当株ETFの方が優れているでしょう。
人生のどの時期までにいくらくらいの配当金が欲しいのか、またご自身の毎月の積立額でその目標配当金額は達成できそうかシミュレーションすることが必要です。
まとめ
配当金を得ることが主目的であれば、初めからその目的に合致した戦略をとるべきです。
インデックス投資で資産を拡大した後に高配当株へ切り替える戦略もありますが、売却時にかなりの税金を支払うことになりますので、税効率は悪いですね。
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VTやVTIはそれ自体が数千銘柄以上に分散されているため、1本保有するだけでも十分です。
私個人としては、「キャッシュ+VT」のポートフォリオが最もシンプル・かつ効率がよいと思っています。
VTも数十年後には十分高配当になっている可能性がありますね。ただ、配当の成長には年月がかかります。