おはようございます。
2024年開始予定の新NISAでは、非課税で保有できる期間が「永遠」になりますので、一度買ったらできるだけ長く保有し続けて複利の効果を最大化するのが理想です。
新NISAでは一度使った枠でも商品を売却した翌年に最大360万円の非課税投資枠が復活しますので、非課税枠の再利用は可能です。
とはいえ、あまり頻繁に売買するのはNISA本来の趣旨と外れ考えものです。
基本的には一度買ったらずっと安心して保有し続けられる商品に投資すべきなので、大半の方にとってはインデックス投資が最適解となります。
インデックス投資のやり方として、国内の投資信託やETFに投資する方法と、VTやVTIなどの米国ETFを直接買い付ける方法があります。
今回は、新NISAでインデックス投資をするならば投資信託と米国ETFのどちらが優れているかを考察します。
新NISAのインデックス投資は投資信託とETFどちらがよいか?
結論:インデックス投資家は「つみたて投資枠」も「成長投資枠」も全て投資信託で埋めるべき
はじめに結論を申し上げますと、インデックス投資家の方であれば「つみたて投資枠」も「成長投資枠」も関係なく、すべてインデックスファンドで埋め尽くすべきです。
つみたて投資枠に関しては、現行のつみたてNISAの代わりになる枠ですので、そもそもインデックスファンドにしか投資できないので選択の余地はありません。
何も考えずeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)でよいでしょう。
成長投資枠に関しては個別株にも投資ができますが、新NISAは非課税で運用できる期間が「永遠」になりますので、一度買ったらできるだけ長く保有して非課税の恩恵を増やすのが最善の選択です。
個別株の場合、今をときめくAppleやMicrosoft、Amazonといった銘柄であったとしても、20年〜30年後にトップの座を守っていられるかは誰にも分かりません。
途中で予期せぬトラブルが起き、株を手放したくなる事態も起こりえます。
新NISAでは一度使った枠も売却すれば翌年以降に復活しますので非課税枠の無駄遣いにはなりませんが、あまり頻繁に売買を繰り返すと複利の効果が十分に得られなくなります。
そう考えますと、シンプルに「つみたて投資枠」も「成長投資枠」も関係なくすべてインデックスファンドに投資するのが最善となります。
ETFの分配金は非課税になるが、1800万円を超えるとNISAを利用しての再投資が不可能になるので不利
もちろん、新NISAには「成長投資枠」がありますので、VTやVTI、VOOといった米国ETFを直接買い付ける戦略もアリです。
特定口座でVTIやVOOを買い付けると、米国での外国税が10%、日本国内での課税が20%かかるため税効率の点で著しく不利です。
一方、NISA口座内であれば日本国内での税金が非課税になるため、配当金の効率が大幅に向上するのがメリットですね。
しかし、NISA内で配当金が発生するETFや米国株を購入する時の注意点があります。
それは、生涯投資枠の上限である1800万円を使い切ってしまうと、その後に振り込まれた配当金はNISA枠を利用して非課税で再投資はできないことです。
一方、eMAXIS Slimシリーズなどの低コスト投資信託を選べば、配当金が直接支給されることはなく、ファンド内で自動的に再投資されます。
それは自動的に投資信託の基準価額の上昇という形で反映されますので、半永久的に非課税枠内で配当金再投資を続けられることになります。
よって、1800万円の生涯投資枠を早めに使い切る予定の人であればあるほど、同じ指数(インデックス)に連動する商品であれば投資信託を選択したほうが有利でしょう。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)かeMAXIS Slim米国株式(S&P500)が最適解
上記を踏まえますと、金融商品としてVTやVTI、VOOなどのバンガードETFは大変優れているのは言うまでもありませんが、日本人が新NISAを全力活用するという意味では投資信託を選ぶのがベターです。
特に今回の新NISAでは非課税投資期間が「永久」になりますので、一度買ったら売り時を考えなくてよい投資対象が理想です。
となりますと、大半の方にとってベストな選択はオーソドックスな全世界株インデックスファンドでしょう。
具体的には、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)がほとんどの方の最適解になると思います。
もう一点あげるとすれば、長きにわたって全世界平均を超えるリターンを上げ続けてきた米国株インデックスです。
その中で投資対象としてオススメできるのは、S&P500か全米株式市場に連動する商品だけです。
長期投資に向かないレバナスなどは論外ですのでやめておきましょう。
具体的には、
1) eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
2) SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBI・VOO)
3) SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(SBI・VTI)
のどれかです。
この中でどれを選ぶか悩んだら、販売先が豊富なeMAXIS Slimを選んでおけば間違いないでしょう。
まとめ
新NISAの成長投資枠では個別株も選ぶことができますが、大半の方はつみたて投資枠と同じインデックスファンドを購入するのがベストです。
VTやVTI、VOOなどのバンガードETFを直接買い付ける方法もありますが、生涯投資枠の上限を超えた後は配当金をNISA枠に再投資できないという弱点が生じます。
個人的には投資信託を選ぶのがベストではないかと思います。
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【新NISAに関するオススメ記事】
「新NISAってどういう制度?」という基本から知りたい方は以下の記事をどうぞ。
3回にわたり、各個人のおかれた経済状況別に4パターンに分けて新NISAのベストな活用法について考察しました。