おはようございます。
弊ブログの読者の方から以下のご質問をいただきました。
いつもブログを拝見させて頂いております。
伝統ある指数に連動したインデックスファンドに投資したいのですが何がいいですか?
iFree NYダウとSlim S&P500を50%ずつ投資するのはどうですか?
重複した投資になってしまいますが。
それともiFree NYダウとSlim S&P500のいずれかを100%投資するのはどうですか?
何卒、ご教授下さい。
ご質問ありがとうございます。
まず初めに確認しておきたいのは、長期投資においては何に投資するかを考える前に、自分なりのアセット・アロケーションを決定することが何よりも重要です。
NYダウやS&P500に集中投資するということは、米国内の30〜500の大企業に集中投資することになりますので、ご質問者様がそれを良しとするならばよいのでしょう。
長期投資ならまず「アセット・アロケーション」次に「S&P500」がおすすめ
NYダウとS&P500の違い|なぜS&P500がよりメジャーなのか
一般論として、S&P500 ETFの方がNYダウに連動するETFよりも圧倒的に売れています。
要するに、S&P500の方が投資対象としてメジャーだと言うことです。
以下のページから、世界のETFの純資産総額ランキングを見ることができます。
この中で、第1位のVOO、第2位のIVV、第3位のSPYがS&P500に連動するETFです。
この3商品のETF純資産総額を合計しますと、約300兆円の規模です。
NYダウに連動するETFの代表がDIAですが、こちらのETF純資産総額は約5兆円となっています。
要するにS&P500 ETFの方が世界で見れば10倍以上売れているということですね。
私自身は、500社により分散されているS&P500の方が好みです。
おすすめの低コストS&P500インデックスファンド3選
ダウ平均に連動するインデックスファンドに関しては、iFree NYダウ・インデックス(信託報酬:0.2475%)が鉄板です。
一方、S&P500を投資対象とするならば、
1) SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 信託報酬:0.0938%
2) eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 信託報酬:0.0814%
3) 楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド 信託報酬:0.077%
あたりになります。
コストを考慮しますと、S&P500関連のファンドのほうが優秀ですね。
NYダウとS&P500を両方持つ意味はあるのか?
NYダウとS&P500ですと、どちらも米国内の大型株を狙った投資となります。
当然、NYダウの構成銘柄はS&P500に含まれますから、投資対象の分散性という意味では今ひとつですね。
両方保有しても悪くはありませんが、あまり意味がありません。
私がどちらか一方を選べと言われたら、S&P500を選択します。
これは、最初に述べたように投資対象としてS&P500の方がメジャーであることと、今最も勢いのあるeMAXIS Slimシリーズが発売されているからです。
伝統ある指数よりも重要なアセット・アロケーションの考え方
最後に、これが最も重要なことかもしれませんが、伝統あるインデックスに投資をすればなんでもOKというわけではなく、まずはアセット・アロケーションを決定する必要があります。
最低限、
1) リスク資産(株式など)と無リスク資産(現金など)の比率
2) 株式:債券の投資比率
3) 株式の中で、「日本株:先進国株:新興国株」の投資比率
この3つは考えておく必要があります。
NYダウやS&P500は上記の3)の中の、先進国の中の、米国の中の、さらに30〜500銘柄の大型株のみを投資対象にしていることを理解しましょう。
これで十分と考えるならばNYダウやS&P500一本で攻めるのもありですし、分散性が不十分と考えるならば他の商品にも手を広げるべきでしょう。
まとめ:インデックス投資は何を買うかよりアセットアロケーションが重要
伝統あるインデックスならば安心というわけではありませんので、まずはアセット・アロケーションを決定することが最優先です。
そのあたりが面倒くさい方は、何も考えずにVTもしくはeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を購入するのが最善です。
アセット・アロケーションの考え方について学ぶおすすめ本2選
1. 忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術
インデックス投資におけるアセット・アロケーションの組み方に関しては、以下の本が非常に分かりやすくまとまっています。
私がインデックス投資を知ったきっかけになった本でもあります。
2. アセットアロケーションの最適化
アセットアロケーションのことをもっと深く勉強し、徹底的にこだわりたいという理論派の方には以下の書籍をおすすめします。
この本を読めば資産配分に関してはマスターしたと言えるでしょう。
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