おはようございます。
当ブログの読者の方から、下記のご質問を頂戴しましたので回答させていただきます。
はじめまして。
ちゅり男さんの毎日のブログで勉強をさせていただいております。私は現在53歳。配偶者、子供なしの会社員です。
投資には全く興味がなく過ごしてきておりました。
昨年からこのままで良くないと考え、まずはイデコを始めました。
資産は来年満期になる定期預金が1,500万程、個人年金保険が500万です。今すぐに動かせる預金が500万ほどあります。
今年NISA口座をSBI証券で作りました。
つみたてNISAにしなかったのは、高齢になってからの運用になるので、最初に投資する金額が多い方が良いだろうと判断した為です。
しかしながら、来年あたりから株価が下がり始めるのではないかという意見を散見するようになり、どのように運用すべきか非常に悩んでいます。
ドルコスト法でコツコツと年内いっぱい買い付けるか、一気に買うか。。。何を買うか。。。
あまり時間を味方につけられる年齢でない為、ちゅり男さんでしたらどのように考えられるか、ご意見お聞かせいただければ幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
ご質問者様の背景としては、
・53歳で配偶者や子供無し。会社員。
・定期預金が1500万円、個人年金保険が500万円、預金が500万円
・NISA口座をSBI証券で開設済
ということですね。
そして、この500万円をどのように運用すべきか悩んでいらっしゃるとのことです。
50代でリスクを抑えながら500万円で投資を始めるには?
あくまで私ならばどうするかという話ですが、
1) 購入タイミングはドルコスト平均法で分散する
2) SBI証券のNISA利用ならば、買付手数料が無料になる海外ETFを購入する
3) リスクを抑えるために債券やキャッシュポジションを確保する
上記の方針で進めますね。
どれくらいのスパンでの投資を検討されているか
投資を始める時には具体的な数値目標を設定することがが重要です。
より具体的には、
1) 何歳で退職するのか?退職後の毎月の生活費はどの程度必要か?
2) 年金は毎月いくらくらいもらえる予定か?1)の毎月の生活費との差額は?
3) 万が一の時に親の介護費用などをご本人が負担する必要性があるか?
このあたりから逆算して、何歳までにいくらを貯める必要があるのか、より具体的な金額を設定しましょう。
そして、その目標金額を達成するためにはどの程度のリスクを投資で背負う必要があるかを逆算するのです。
極端な話、手元に1億円の貯金がある独身の方であれば、普通に生活するだけならば投資に手を出す必要すらありません。
むしろ手持ちの1億円で投資に手を出して予期せぬ暴落に合えば、本来背負わなくてもよいリスクを背負ってしまったということになるでしょう。
購入タイミングはドルコスト平均法で分散した方がよいです
ご質問の中で答えを出しやすいのは、購入商品よりも購入方法についてです。
購入タイミングに関しては、年齢が上がるにつれてリスクを意識した投資を心がける必要がありますから、絶対に一括で投入しないことです。
「来年あたりから株価が下がり始めるのではないかという意見を散見」とありますが、正直これは誰にも分かりません。
経済誌の専門家による株価予測ですら当たったら儲けものというレベルですから、誰にも正確に予測はできないのです。
手持ちの500万円は数年間に分けて分散して投入した方がよいでしょう。
NISA口座の利用を検討中ということですので、私ならばドルコスト平均法で毎月10万円ずつコツコツ買い付けますね。
50代ということを考えますと、大きなリターンを狙うよりは、リスク管理を徹底した上で投資を始められた方がよいかと存じます。
NISAならば海外ETFの購入手数料無料というメリットを活かせます
SBI証券のNISA口座では海外ETFの購入手数料を無料にできますので、私ならば海外ETFを購入しますね。
しかし、投資信託も優れた商品が増えてきていますので、必ずしもETFに拘る必要はないかもしれません。
シンプルに行くならば、VT、VTI、VYM or HDV、BND or AGGあたりを組み合わせるのがよい気がします。
50代ということを考えますと、株式100%のポートフォリオはリスクが高いと思いますので、バランサーとしてBNDかAGGを入れた方がよい気がします。
配当重視で行くならばVYMとHDVをメインに買い付ける手もありますが、高配当と言ってもせいぜい3%(税金を引けば2%少々)ですので、500万円ですと十分な金額の配当金を得るのは難しいです。
手持ちの500万円以外に毎月の収入から追加投資ができそうならば配当金重視も面白いですが、どの程度のスケールまで投資を拡大できるかによりますね。
まとめ
50代から投資を始めるとなると、どうしてもリスク管理を徹底する必要があります。
虎の子の手持ち資金ですから、大きなリターンを狙いに行くよりは大きく失敗しないことを重視した方がよいでしょう。
こんな記事も書いています。
適切な手法を選択していれば、投資期間が長くなればなるほど腰の強いポートフォリオになる可能性が高いです。
ここ10年の間に日本の投資環境は劇的に改善しました。今20代の方は投信積立のような簡単・シンプルな方法でも十分に資産形成が可能になりましたね。
少額でもよいのでとりあえず何か買ってみないと何も始まりません。実際に投資を始めると本気で勉強するようになりますので、良い循環が生まれると思います。