おはようございます。
S&P500連動型の投資信託が人気をあつめている「SBI・バンガード」シリーズですが、バンガード社が日本市場から撤退することになり、「SBI・V」シリーズと名称変更になりました。
それと時期を同じくして、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドとSBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドの発売が発表されました。
その中から、最も注目を集めるであろうSBI・V・全米株式インデックス・ファンドを取り上げ、競合商品である楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)と比較検討します。
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドと楽天VTIはどちらを選択すべきか?
本日の記事の要点は以下の通りです。
1. SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは楽天VTIのライバル商品
2. SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは超低コストが売り
3. 楽天VTIとどちらを選択するか?
以下詳細を見ていきます。
1. SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは楽天VTIのライバル商品
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドのライバルは楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)です。
両者はどちらも米国市場の大型株〜小型株まで、投資可能銘柄のほぼ100%をカバーするCRSP・USトータル・マーケット・インデックスという指数への連動を目指した商品だからです。
ベンチマークが同一ということは、ファンドの運用で多少の誤差は生じるものの、基本的に期待されるリターンは同じと考えてかまいません。
楽天VTIは2017年9月29日に設定され、すでに4年近い歴史があり、ファンド純資産総額も2900億円と順調に伸びています。
この楽天VTIと同じコンセプトの商品がSBIの名をつけて発売されるわけですから、SBI証券ユーザーとしては期待しないわけにはいきませんね。
2. SBI・V・全米株式インデックスファンドは楽天VTI以上の超低コスト
以上のように、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドと楽天VTIは基本的にほぼ同じコンセプトの商品と考えてよいです。
どちらも同じ内容の商品であれば、3年以上先行している楽天VTIが有利に見えますが、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは後発のためただ同じことをしても勝てないことはよく分かっています。
そこで、SBIは楽天VTI以上の超低コストを打ち出してきました。
信託報酬は0.0938%で、同シリーズのSBI・V・S&P500インデックス・ファンドと全く同じコストとなっています。
楽天VTIの信託報酬は0.162%で、これでも十分に低いのですが、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドのように0.1%割れというのはインパクトが大きいですね。
毎度のことながら、信託報酬に現れない隠れコストを含んだ実質コストを算出するためには、発売から約1年後の運用成果報告書を待つ必要があります。
とはいえ、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの例を見る限りは大きな心配はなさそうです。
eMAXIS Slimシリーズと並び、間違いなく国内最低レベルの超低コストインデックスファンドになるでしょう。
3. 楽天VTIとどちらを選択するか?
結論から申し上げますと、どちらを購入しても大差ありません。
SBI・Vシリーズは楽天証券では取り扱いがありませんので、ネット証券であればSBI証券かマネックス証券を利用することになります。
楽天証券のユーザーは、証券会社をかえてまでより低コストのSBI・V・全米株式インデックス・ファンドに切り替えるか悩む方がいるかもしれませんが、その手間にかかる時間や労力を考えますとそれほどの価値はないでしょう。
確実に言えることは、楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)もSBI・V・全米株式インデックス・ファンドのどちらも一昔前では考えられなかったほど素晴らしい金融商品ということです。
楽天証券の方はこのまま楽天VTIを、SBI証券ユーザーの方はSBI・全米株式インデックス・ファンドを応援していけばよいのではと思います。
自社の製品を悪く扱う会社はまず存在しませんので、メインの証券会社にあわせてうまく活用すれば長期保有も安心ですね。
そういうことすら考えるのが面倒くさい場合、何も考えずにeMAXIS Slim米国株式(S&P500)でよいでしょう。
初めからこれを選択しておけば細かい点で悩む必要がありません。
そもそもVTIとVOOはベンチマークは異なるものの、その75〜80%は重複しており、両者のリターン差は微々たるものです。
どの商品がよいか細かい点を比べだしてもキリがありませんので、自分のお気に入りを購入すればよいと思います。
まとめ
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは非常に期待できる新商品です。
米国株インデックス投資は、SBI・Vシリーズ、楽天VTI、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)のいずれかから選べば間違いありません。
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