おはようございます。
当ブログの読者から「円だけを保有するリスク」について以下のご質問をいただきました。
毎朝ブログを拝見させていただいてます、開業3年目39歳の歯科医師です。
円だけをもつリスクを教えていただきたいです。
独身で結婚の予定はありません。
昨年の年収は2000万ほどで、月の生活費は15万円ほどです。
今年1月から、
・小規模企業共済 月7万円
・ideco SBI全世界株式 月6.8万円
・積み立てnisa eMaxisslim 米国株式 月3.3万円
・SBI定期買い付け eMaxisslim 全世界株式 月20万円
を行っております。
開業の借金は残り4000万ほどで、現金は2300万円ほどです。
将来は日本にいるつもりですが、資産を円だけでもつリスクはどのように考えればいいですか?
資産形成初めてまだ1年未満なのでしばらくは円だけでいいかと思いますが、ある程度の規模になれば外貨の定期積み立てやETFでBNDなどを購入してドルなどを持っておいた方がいいでしょうか?
よろしくお願いします。
ご質問ありがとうございます。
結論から申し上げますと、SBI全世界株式やeMAXIS Slim米国株式を保有している時点で「外貨建て資産」を保有していることになります。
よって、今の方針で日本円以外のアセットに分散投資を継続すればOKです。
ポートフォリオの100%が「日本円」であることのリスク
外国株式インデックスファンドを保有した時点で外貨建て資産を持っていることになる
まず大前提として、外国株式インデックスファンドを保有した時点で、その人は外貨建て資産を保有していることになります。
すでにeMAXIS Slim米国株式やSBI全世界株式を保有されていますので、これらの商品を通じてドル建てやユーロ建て、英国ポンド建て資産を保有していることになります。
このあたりの詳細は以下の記事を参照ください。
外国株式インデックスファンドは日本円で気軽に購入できるので勘違いしやすい点ですが、それを購入した時点でAmazonやMicrosoft、Appleなどの株を少額ずつ・間接的に保有する形になります。
これらの米国株はドル建て資産になりますので、円高が進めば外国株式インデックスファンドの基準価額にも反映され下落することになります。
「日本円で購入したから円建て資産」というわけではなく、その金融商品の本質を見る必要があるでしょう。
ポートフォリオの100%が円建て資産であるのもリスクと知る
2点目として、「ポートフォリオの100%が円建て資産」というのもリスクと知ることが重要です。
米ドルなどの基軸通貨と異なり、世界中を見回しても日本円が日常的に使われているのは日本だけです。
よって、円建て資産が100%ということは、日本の将来に全てを懸けることとほぼ同義になります。
これから大幅に成長していく見込みが高い国であればそれでもリスクにならないのですが、世界に先駆けて超少子高齢化が進み、人口の縮小が避けられない国に全てをbetするのは危険ではないでしょうか。
このあたりの詳細は以下の2つの記事を参照ください。
通貨もアセットも適度な分散が重要
上記を踏まえますと、通貨もアセットも適度な分散が重要ということが分かります。
通貨に関しては、日本円に偏りすぎず、米ドル建て、ユーロ建て、英国ポンド建てなど様々な通貨へ分散することが考えられます。
この点は、全世界株インデックスファンドを購入すれば自動的に達成されます。
アセットに関しては、日本人にとって真の安全資産と呼べるものは「日本円(現金)」だけであり、外貨建て資産は価格の変動が少ない債券のようなものであったとしても、為替の変動リスクを考慮する必要があります。
よって、究極的にシンプルに考えるならば、「安全資産=日本円」「リスク資産=全世界株インデックスファンド(世界中の通貨へ分散)」となるでしょう。
もちろん、それ以外に外国債券や金、REITなどのアセットを保有してもよいのですが、長期投資で最も高いリターンが期待できるアセットは「株式」ですので、最低限「日本円+外国株」ということになります。
まとめ
ポートフォリオの100%が円建て資産であることもリスクだと知りましょう。
通貨もアセットも適度に分散することが重要です。
【Kindle Unlimited対象のおすすめ本2選】
1. お金の大学
両さんの『お金の大学』です。
投資だけでなく、節約術や副業、お金の上手な使い方まで網羅されたお得な一冊。
資産形成の初期に一度は必ず読んでおきましょう!
2. つみたて投資の終わり方
カン・チュンドさんの『つみたて投資の終わり方』。
何十年も積立投資を継続したあと、老後にどのように使っていけばよいか分からないという方が多いです。
お金は最終的に使わなければ意味がなく、これまでと違う視点で書かれたすばらしい本です。
こんな記事も書いています。
長期のインデックス投資のようにプラスサムゲームに参加することが重要です。
ポートフォリオを必要以上に複雑にする必要はありません。
欲を出してレバレッジ取引などに手を出さず、いつも謙虚さを失わないようにしましょう。