神経内科医ちゅり男のブログ

「気ままに、ほどほどに」がモットーのゆるい神経内科医が日々の気づきを書いていきます。ただそれだけですが、よろしく。

書評:『マンションは学区で選びなさい』は東京都心でマンション購入を考えている方には必読です

おはようございます。

本日は書評になります。

沖有人氏の『マンションは学区で選びなさい』が個人的になかなか興味深い内容でしたので、ご紹介させていただきます。

結論としては、「高収入の親ほど子供の学歴を重視する傾向にあり、良質な教育環境を与えるために評判の良い学区に住もうとするため、そのような物件は資産価値が維持されやすい」ということです。

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東京都心でマンション購入を検討している方にはおすすめの書です

マンションは学区で選びなさい (小学館新書) (小学館新書 お 18-1)

マンションは学区で選びなさい (小学館新書) (小学館新書 お 18-1)

 

 注意点としては、中学受験の盛んな東京都心を除いては、この本に書いてある内容が全て当てはまるわけではないということです。

郊外に住んでいる場合には、学区を重視しても資産価値が保たれるかどうかは不明です。

そもそも一般論として、超一流校の大半は郊外ではなく都心に集中しているという事実がありますが。。

 

なぜマンション選びで「学区」を重視するのか?

東京都心では「公立小移民」という言葉があります。

これは、お目当ての公立小学校に進学するためにその学区内に引っ越してくる家族のことを指します。

 

では、なぜマンション選びで「学区」を重視する必要があるのでしょうか?

その理由として、本書では下記が挙げられています。

 

1. 最終学歴と平均年収には正の相関がある(あくまで平均値ですので、個別には当てはまらないケースもあります)

2. 平均世帯年収と大学卒業者の割合には正の相関がある

3. 平均世帯年収と中学受験者の割合には正の相関がある

4. 短大・大学卒業者の割合は都市部で高い。都市部の中でも都心に近づくにつれて高くなる。

5. 親の最終学歴と子供の中学受験率には正の相関がある

6. 富裕層ほど子供の教育に熱心であり、子供に良質な環境を与えようとする

 

よって、人気学区のマンションは富裕層の需要が絶えず、需要が供給を上回ることが多いため、資産価値が維持されやすいということです。

 

東京23区の学区別・平均世帯年収1位の公立小学校一覧表が興味深いです

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本書の中で、首都圏の学区別の平均世帯年収No.1の公立小学校一覧が紹介されています。

東京23区内で最も年収が高かったのは、学区内に六本木ヒルズや元麻布ヒルズを含む港区の南山小学校で、その平均世帯年収は1409万円とのことです。

平均で1409万円ですから・・・恐ろしい世界ですね。

その他では、千代田区の番町小学校や渋谷区の神宮前小学校、品川区の第三日野小学校なども平均世帯年収1000万超えです。

一方、東京23区内でも郊外に行くほど平均世帯年収は若干下がります。

荒川区、板橋区、北区などでは、No.1の学校でも800万円前後になるそうです。

800万円ならば共働きならば十分に達成できる数字ではありますが、それでも地方と比べると随分ハイレベルですね。

 

名古屋圏では全国トップクラスの私立中学がないため、東京都心ほど顕著ではない

マンション選びで学区が重要になるのは、全国屈指のハイレベルな私立中学が集まる東京都心で顕著なのでしょう。

名古屋圏にも優秀な私立中学はいくつかありますが、全国トップクラスの学校は皆無です。

トップレベルの私立中学でもせいぜい偏差値62〜63レベルの学校までしかありませんから、小学校5年くらいから塾に通って勉強をすればかなりの確率で合格することが可能です。

東京都心のように、小学校低学年からSAPIXや早稲田アカデミー、四谷大塚などの進学塾に通わせる必要はありません。

筑駒や開成に合格する学力を持った小学生が名古屋に来たら、あまりのぬるさに衝撃を受けることは間違いないです。

おそらくどの学校を受けても100%合格すると思います。

東京の超人気小学校の場合、中学受験者はクラスの9割近くにのぼるそうです。

東京と比較すると名古屋圏の受験事情がいかに平和か実感します。。

「お受験戦争」とは、まさに東京都心のためにある言葉なのでしょう。

 

まとめ

東京都心でのマンション購入では、「学区」を重視するだけの十分な根拠がありそうです。

一方、同じ大都市圏でも名古屋や福岡、仙台などではここまで顕著ではないでしょう。

関西圏はその中間くらいでしょうか?

都心においては、「良い学区」「駅近」「都心寄り」「職住近接」「ファミリー向けの間取り」がキーワードになりそうです。

 

こんな記事も書いています。

大卒と高卒では、生涯平均年収が約5000万円違うそうです。あくまで平均値なので個別には例外はたくさんあるでしょうが、大学院から先は別として、やはり自分の子供には大学卒業までは勧めると思います。

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子供が意識せずとも、良質な教育環境を用意してあげるのが親のできる最大の仕事かもしれません。周囲の環境によって、子供の将来は大きく左右されると思います。

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