昔から日本人にはマイホーム神話がありますが、それが通用したのはバブル崩壊前までの話だと思います。
当時は、マイホーム購入のための資金を借り入れると、金利も現在よりは高かったわけですが、それ以上に土地の価格が右肩上がりに上がっていましたので、数十年後にキャピタルゲインを得ることができたわけです。
今から数十年前は上記が成立していたので、マイホーム購入は投資ではなく、誰でもほぼ100%勝てる資産形成の方法でした。
少子高齢化、空き家増の時代では資産価値が上がる不動産はごく一部
これから日本の土地の価格が上がると期待している楽観的な人はいいかもしれませんが、基本的には今後の超少子高齢化、人口減少社会の中では、都心のごく一部を除いて日本の不動産価格は下がっていく可能性が高いと思います。
そう考えると、今からマイホーム購入を考える場合には、その資産価値が数十年後に下がることはあっても、上がることはまず無いと考えたほうがよいです。
不動産は何を差し置いても立地です。立地が全て
通常、マイホームを新築で建てた場合には、建物部分の価値は約20年でほとんどゼロになると考えられます。
つまり、20年後に地価が大きく上がっていなければ、間違いなく資産価値は下がるわけです。
となると、一番効率が良い方法は、
将来的に地価が下がりにくい場所(都心、三大都市圏の一等地)に、家部分の価値がかなり下がっている中古物件を購入する、ということになる。
つまり、マイホーム購入と言いながら実質的には都心の好立地の土地を買うというイメージで間違いありません。
これが資産形成という面で見た時に一番賢いマイホームの買い方ではないだろうか。
すでにマイホームを購入している人は、投資をする前にローンの繰り上げ返済を考えよう
あと、すでにマイホームを買って35年ローンを組んでいる中で投資をしようと考えている人がいますが、よほど戦略的に住宅ローンを組んだ人以外は基本的にはローンの繰り上げ返済をまず考えた方がよいと思います。
それをやらずに新たな投資に手をだすのはリスクが高い。
というのも、住宅ローンを組んでマイホームを購入した直後は、ポートフォリオの大半が不動産に偏るアンバランスな状態だからです。
まずは負債をいかにして早く減らすか、ということに集中するのがベスト。
賃貸生活のまま収益不動産投資という選択肢もありでしょう
もし投資をしたければマイホームをローンを組んで購入せず、賃貸生活のままやるならありだと思います。
ただ、これはあくまでマイホーム購入を資産形成という面で見たらという話。
若い時にマイホームを購入して、家族と楽しい思い出をたくさん作れればそれでよい、という考えはもちろんありだから、それを妨げるものではありません。
自分の場合は、マイホーム購入はせずにもう少し賃貸生活かと思っています。
個人的には東京オリンピック後あたりから不動産価格が下落トレンドに入らないかと考えていますが、当たるかどうかは不明です。
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大きな買い物ほどリセールバリューを意識することが重要です。