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eMAXIS Slimや楽天・オルカン(MSCI ACWI)とVT(FTSE グローバル・オールキャップ)の違いは?新NISAで買うならどっちがオススメ?

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おはようございます。

投資信託のeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)や楽天・オールカントリーと、ETFのVTはどちらも全世界株インデックスファンドです。

しかし、実際にはオルカンとVTのベンチマークは異なります。

 

 

VTの方が小型株まで含む約9,000銘柄に広範囲に分散されており、世界全体の投資可能な株式時価総額の99%をカバーしています。

オルカンは大型株〜中型株が中心なので市場カバー率は約85%とやや下がりますが、それでも大部分は重複しているので両者のリターンに大差はありません。

新NISAで買うなら配当再投資効率がよい投資信託がベターなので、基本的には「クレカ積立でオルカンを買う」方がよいでしょう。

 

eMAXIS Slimや楽天・オルカン(MSCI ACWI)とVT(FTSE グローバル・オールキャップ)の違いは?新NISAで買うならどっちがオススメ?

 

オルカンとVTのベンチマークの違いを知ろう

eMAXIS Slim オール・カントリーと楽天・オールカントリーのベンチマークはどちらも「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)」です。

ベンチマークが同じなので、eMAXIS Slimを選んでも楽天を選んでも投資成績には差が出ません。

 

全世界株に投資するETFで最も有名なのがバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)です。

VTのベンチマークは「FTSE  グローバル・オールキャップ・インデックス」と言って、オルカンとはやや異なります。

 

具体的には、

1) MSCI ACWIは世界47カ国の大型株〜中型株、約2800銘柄で構成され、世界の株式時価総額の約85%をカバー

2) FTSEは世界49カ国の大型株から小型株まで広く網羅した約9000銘柄で構成され、世界の株式時価総額の約99%をカバー

といった違いがあります。

 

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとは【MSCIと比較】

 

とはいえ、世界の主要な大型〜中型株はどちらもカバーしているため、実際には両者のパフォーマンスには大差がありません。

以下はACWI(黄色、オルカンの代わり)とVT(青)を長期で比較したチャートですが、どちらも同じような値動きを示していることが分かりますね。

 

iShares MSCI ACWI ETF (ACWI) Price & News - Google Finance

 

オルカンのVTのコスト差はほぼ無い

指数の細かい違いはあるものの、実際にはどちらを選んでもリターンには大差がないことがわかりました。

次に重要なのは「投資コスト」です。

 

まずは購入時手数料ですが、

1) eMAXIS Slim オルカンや楽天・オルカンはノーロード型投信なのでゼロ

2) VTは米国株の購入時手数料がかかるが、SBI証券や楽天証券では買付手数料ゼロETFに指定されている

ため、どちらも実質無料と考えて良いでしょう。

 

次に、保有中継続してかかる信託報酬や経費率ですが、

1) eMAXIS Slim オルカンは0.05775%、楽天・オールカントリーは0.0561%

2) VTは0.07%

となっています。

 

この数値だけ見るとVTの方が割高に見えます。

しかし、実際には米国ETFの経費率には隠れコストなどが発生せず、全てコミコミで0.07%/年のコストは大変優秀です。

 

投資信託の場合は見かけの信託報酬以外に隠れコストが発生しますので、それを含めた実質コストで判断する必要があります。

eMAXIS Slim オルカンの実質コストは約0.11%となっています。

オルカンの実質コストは大変優秀であり、VTと大差なしと言ってよいでしょう。

 

新NISAで買うならオルカンのクレカ積立がオススメ

これまでのデータから、投資信託のオルカンを選んでも、米国ETFのVTを選んでも、両者のパフォーマンス、コストには大差がないことが分かりました。

となると、投信とETFのどちらが自分に合っているかで選ぶことになります。

 

投資信託を選ぶべき理由としては、

1) 金額指定で毎月積立が可能

2) クレカ積立を利用すると毎月ポイント還元あり

3) 無分配型投信なので配当金がファンド内で再投資に回され、効率がよい

などが挙げられます。

 

ETFのVTを選ぶメリットとしては、

1) 個別株と同様にリアルタイム取引が可能

2) 3ヶ月に1回の分配金あり(ただし再投資効率は落ちる)

となります(下図参照)。

 

拙著『世界一やさしい投資信託・ETFの教科書 1年生』から引用

 

新NISAは長期保有が原則で、リアルタイムで取引できる必要性がありませんので、両者のメリット・デメリットを天秤にかけると、大半の方には投資信託の方が便利だと思います。

よって、全世界株インデックス投資を始める場合、最適解は「新NISAでクレカ積立を利用し、eMAXIS Slim オルカンか楽天・オールカントリーを積み立てる」となります。

 

まとめ

オルカンとVTはベンチマークに差がありますが、実際のパフォーマンスやコストには大差がなく、どちらを選んでもOKです。

投資信託の方が毎月積立に向いており、クレカ積立などのサービス面でも新NISAとの相性がよいでしょう。

 

【新NISAを始める前に読んでおきたい本2選】

1. 新NISA 徹底活用術(竹川美奈子著)

新NISAの制度そのものについて正しく理解するためにぜひ読んでおきたい一冊。

新NISAというのは株や投資信託を入れておくと配当金や運用益が非課税になる箱です。

箱自体に正しい使い方があるため、制度そのものを正しく理解してから使わないと思わぬ落とし穴があります。

貴重なお金を失う前に読んでおきましょう。

 

2. インデックス投資は勝者のゲーム(ボーグル著)

インデックス投資を正しく理解するための最強本。

インデックスファンドの生みの親、ボーグル氏の書いた本なので、インデックス投資にかける熱量が違います。

この本を読み終わった後は、必ずインデックス投資に挑戦したくなるはずです。

これまで個別株投資でうまくいかなかった方にもぜひ読んでほしい一冊です。

 

【関連記事のご紹介】

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