おはようございます。
株式投資で成功するためのコツは、できるだけ大きな金額を市場リスクに晒し続けることにあります。
相場の状況を見ながら株式などのリスク資産のポジションを下げたり上げたりするのは意外に難しく、大抵は良い結果を生みません。
36年間のうち、S&P500が上昇したベスト30日を逃すだけで投資リターンの半分を失うという有名な図。
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) June 2, 2024
投資タイミングを図らず、市場に居続けることが重要と一瞬で理解できますね。
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チャールズ・エリスが名著『敗者のゲーム』で解説している通り、株式市場には「稲妻の輝く瞬間」と呼ばれる急激に株価が上がるタイミングが定期的に訪れます。
その「稲妻の輝く瞬間」にきちんとポジションをとっていないと、株式投資から得られるはずの利益の大半を取り逃すことになるのです。
eMAXIS Slim オルカンやS&P500メインのインデックス投資家は投資タイミングを図った売買は厳禁。「稲妻の輝く瞬間」を取り逃がすな。
株式投資で成功しない人はリスク資産(オルカンやS&P500)の保有割合が低すぎる
長期投資で大きな成果が出ない方の大半は、株式などのリスク資産の保有割合が低すぎることにあります。
まずは、自分の手持ち資産を、
・短期(1年〜3年以内)に確実に使うお金
・中期(3年〜10年以内)に使う可能性が高いお金
・長期(10年以上)寝かせておけるお金
の3つに分けてみましょう。
次に、シーゲル教授の有名な各アセットごとの過去200年にわたる超長期リターンを示した図を復習します(下図参照)。
https://www.aaii.com/journal/article/real-returns-favor-holding-stocks
この図で重要なことは、
1) 数あるリスク資産のうち、「株式」が圧倒的に高いリターンをもたらしてきた
2) Dollar(現金)の長期保有はインフレに脆弱なため厳禁
ということです。
債券や金(ゴールド)なども一定のインフレ抵抗性はありますが、長期リターンという観点では株式に遠く及びません。
よって、「短期」「中期」「長期」の3つに分けたお金のうち、「短期」のお金は安全な預貯金で確保しておき、「長期」のお金は躊躇せず株式に回すのが正解です。
「中期」はミドルリスクの債券で確保するもよし、攻めたい方は株式に回すもよし、安全に行きたい方は預貯金で確保するのもよいでしょう。
相場を見ながらリスク資産(オルカンやS&P500)への投資割合を調整するのは悪手
次に、相場を見ながらリスク資産への投資割合を調整するのは悪手という点です。
私たち個人投資家がよくやってしまうミスは、
1) 株価がだいぶ上昇したので、暴落が来る前に利益確定して現金を増やしておこう
2) 投資タイミングが悪く損失が発生してしまったので、一度損切りして現金ポジションを増やしておこう
というものです。
1、2ともに、最悪の場合に倒産や上場廃止がありうる個別株投資では重要な要素になります。
しかし、オルカンやS&P500などのインデックス投信の場合は悪手です。
チャールズ・エリスの名著『敗者のゲーム』の中で書かれているとおり、1980年〜2016年の36年間のうち、
S&P500が最も上昇したベスト30日を逃しただけで投資リターンの約半分を取り逃がしてしまうことがわかっています。
拙著『世界一やさしい投資信託・ETFの教科書1年生』から引用
この「稲妻の輝く瞬間」にきちんと株式にポジションを置いておくことが重要ですが、「稲妻の輝く瞬間」はいつ訪れるか予測できないため、私たち個人投資家は「バイ&ホールド」に徹するべきなのです。
インデックス投資ではリスク許容度の中で最大限ポジションをとり続けることが重要
これらの事実を踏まえますと、
・数あるリスク資産のうち、10年以上長期で運用できるお金は株式へ回す
・稲妻の輝く瞬間がいつ訪れるかは予測できないため、インデックス投信は一度購入したら売らずにほったらかす
のが最適であることが分かります。
実際にやるべきことはシンプルで、自分のリスク許容度の範囲内で最大限オルカンやS&P500のポジションを高めることが重要です。
投資成果というのは、「リスク資産の保有金額 x 保有期間」で大体決まります。
オルカンやS&P500がどんなに優れた商品であったとしても、保有金額が少なければ大きな成果は出ません。
特に、若いうちにまとまった金額を購入することができれば、より長期で複利運用ができますので将来のお金の不安は大きく軽減するでしょう。
まとめ
長期投資では「稲妻の輝く瞬間」を取り逃がすとリターンが大幅に低下することがわかっています。
株式ポジションを最大限に高め、あとはほったらかすことが重要です。
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【関連記事のご紹介】
オルカンやS&P500にもエヌビディア株は含まれています。
分散投資の重要性を考えると、これで十分と言えるでしょう。
オルカンやS&P500でも十分にハイリスクですが、よりハイリスク・ハイリターンを狙いたい人にはNASDAQ100もよいでしょう。
2024年上半期の相場は絶好調で、オルカンやS&P500のガチホだけで20%以上の利益が出ています。