おはようございます。
SPDR ポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)は、5%に近い高利回りで高配当株投資家から高い人気を誇るETFです。
S&P500の構成銘柄500のうち、配当利回りが高い80銘柄を均等保有するという特徴を持っています。
後ほど解説するとおり、先日ご紹介したVYMと比較すると安定感には欠けますが、とにかく「高配当」を追求したい投資家には最適なETFの1つですね。
2023年3月の分配金は前年同期と比較して約40%の大幅減配になってしまいましたが、魅力あるETFの1つでしょう。
【2023年3月は減配】SPYDは5%に迫る利回りが魅力だが、構成銘柄に偏りがありリスクも
2023年3月は前年同期と比較してマイナス40%の大減配となった
SPYDは毎年3月、6月、9月、12月の年4回分配金の支払いがあります。
2023年3月の分配金は1株あたり0.387419ドルであり、前年同期(0.65271ドル)と比較して約40%の減配となってしまいました。
過去7年間の3月の分配金を並べてみますと、
・2023年3月:0.387419ドル
・2022年3月:0.65271ドル
・2021年3月:0.636159ドル
・2020年3月:0.396187ドル
・2019年3月:0.339422ドル
・2018年3月:0.348771ドル
・2017年3月:0.31759ドル
となっています。
この数値を見てみますと、2021年と2022年が飛び抜けて出来すぎであっただけであり、長期的に見れば増配傾向であることが分かります。
しかし、先日ご紹介したVYMと比較すると安定感には欠ける印象がありますね。
SPYDは5%に迫る高い利回りが魅力だが、構成銘柄に偏りが目立つ
SPYDの構成比率上位20銘柄をご紹介します。
まずは上位10銘柄です。
SPYD – Portfolio – SPDR® Portfolio S&P 500 High Div ETF | Morningstar
次に11位〜20位の銘柄群です。
SPYD – Portfolio – SPDR® Portfolio S&P 500 High Div ETF | Morningstar
ひと目で分かるのが、1位のアッヴィも20位のキンバリークラークも、構成比率は1.49%と1.36%と大差がないことです。
これは、SPYDの最大の特徴である「S&P500の構成銘柄のうち、高利回りの80銘柄を均等に保有する」点からきています。
一般的なインデックスファンドは時価総額加重平均という方式を採用しており、時価総額の高い大企業ほど高い割合で、時価総額の低い中小企業は低い割合で保有することになります。
SPYDの場合は「均等保有」ですので、アッヴィやインテル、アルトリアのような超巨大企業もそれ以外の企業も保有割合は同一になるわけですね。
業績悪化で見かけ上「高利回り」になっている銘柄が入り込むのを防げないリスクも
SPYDを構成している80銘柄はS&P500の構成銘柄ですので、あまりに小さな企業というのは含まれていません。
一方で、直近の業績などはあまり考慮されず、ほぼ機械的に利回りの高い80銘柄を選択していますので、業績悪化により見かけ上「超高利回り」に見えている不良銘柄が入り込むリスクがあります。
以下は2016年1月〜2023年3月現在までのSPYD(赤)とVYM(水色)のチャートです。
SPYDのほうが2020年のコロナショック時の株価下落率が高く、その後の株価の回復も遅れていることが分かります。
この点を逆に活用して、暴落時に上手に購入することができれば、自分の保有価格から見た配当利回りが10%近くになることも考えられますね。
やや上級者向けですが、知っておいて損はないETFの1つだと思います。
まとめ
SPYDは5%に迫る高利回りが魅力のETFです。
2023年3月は前年同期と比較して約40%の大幅減配と残念な結果でしたが、長期保有することで分配金成長の恩恵を受けられると思います。
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