おはようございます。
配当金は文字通りの「不労所得」であり、毎月のキャッシュフローを改善してくれるため非常に魅力的です。
一方で、配当金のありがたみを本格的に享受するためには、まとまった規模で高配当株投資を実践する必要があります。
以下で詳細を述べますが、私自身は1つの目安を3,000万円程度と考えています。
数百万円規模で高配当株投資を実践したとしても、得られる配当金の金額が少なくなかなか資産が増えていかないかもしれません。
そういった時期には、高配当株一辺倒ではなくグロース株にも投資をして、まずは資産規模を大きくすることに注力したほうがよいでしょう。
高配当株投資の良さを実感するには3,000万円以上を目指そう
本日の記事の要点は以下の通りです。
1. 高配当株の良さを実感するにはまとまった投資金額が必要
2. 高配当株の実践方法には「個別株」と「高配当株ETF」がある
3. 高配当株投資は成長産業を外して成熟企業中心となりやすい
以下1つ1つ掘り下げてみていきます。
1. 高配当株の良さを実感するにはまとまった投資金額が必要
高配当株の良さを実感するためには、まとまった投資金額が必要です。
例えば、月10万円の配当金を得るためにはどの程度の規模が必要でしょうか?
月10万円ですと、年間で120万円の配当金となります。
話をシンプルにするために税金などを除いて考えたとして、仮に配当利回りが3%、4%、5%であった場合には以下の金額が必要となります。
・配当利回り3%→4,000万円
・配当利回り4%→3,000万円
・配当利回り5%→2,400万円
NISAなどの非課税口座を除けば、通常配当金には20%程度の税金がかかりますから実際にはもう少し難易度が上がります。
また、米国株などの海外株の場合、日本国内の20%の税金以外に10%程度の外国税がかかります。
こうして考えてみますと、高配当株投資でそのありがたみを本格的に実感するには最低でも3,000万円程度の資産規模が必要と言えるでしょう。
2. 高配当株の実践方法には「個別株」と「高配当株ETF」がある
次に高配当株投資の実践方法ですが、大きく分けて、
・高配当個別株
・高配当株ETF
の2つに分けられます。
高配当個別株の場合、5%を超えるような高配当銘柄を狙って投資するなど自由自在な戦略をとれるのが大きな魅力です。
その一方、見かけ上配当利回りが高いけれどもそれに見合った業績をあげていない不良銘柄をつかんでしまうというリスクもあります。
配当に目がくらむあまり長期ホールドに値しない不良銘柄を掴まされては本末転倒です。
業績が悪化し無配転落に気がついた頃にはもう手遅れという事態にならないようにしましょう。
そういった意味では、高配当個別株投資は銘柄分析、業績分析が可能な上級者向けの投資と言えます。
高配当株ETFの場合、数十名柄〜数百銘柄へ分散されていますので、個別株と違って無配転落といったリスクは低いです。
米国株の場合はVYM、HDV、SPYDなどが候補になるでしょう。
高配当株ETFの場合、長期に保有し続ければ配当金自体はゆっくりと増えていく可能性が高いですが、個別株と違って5%を超えるような超高配当は期待できません。
このあたりは安定性をとるのか、目先の高配当を狙うのかで戦略が変わってくると思います。
3. 高配当株投資は成長産業を外して成熟企業中心となりやすい
高配当株投資は今最も勢いのある成長産業を外し、成熟企業を中心とした投資にならざるを得ません。
高配当株のインカムゲインは魅力ではありますが、キャピタルゲインも含んだトータルリターンではグロース株も含むインデックスファンドに負ける可能性があるでしょう。
よって、今後投資期間を十分に確保できる若い方には、初めから高配当株一辺倒ではなく、成長産業を含んだインデックス投資の方がよいでしょう。
逆に、リタイアの時期が近づいており、数十年後の値上がり益よりも毎月のキャッシュフローを改善したいという考えの場合には、高配当株投資は適しています。
ただし、その場合も銘柄分析によほどの自信がなければ、VYMなどの高配当株ETFを活用するのが無難かもしれません。
まとめ
高配当株投資のありがたみを実感するためには、3,000万円以上の規模で実践したいものです。
そうすれば月10万円の配当金が見えてきます。
【おすすめ本2選】
1. 本気でFIREをめざす人のための資産形成入門(穂高唯希著)
リタイアに向けて徹底して高配当株投資を実践し続けた穂高唯希さんの著書です。
ここまでストイックにやりきるのは難しいかもしれませんが、高配当株投資に対する考え方は大変参考になります。
2. 英語力・知識ゼロから始める!【エル式】米国株投資で1億円(エル著)
こちらは米国株投資家のエルさんの著書です。
基本はS&P500(VOO)を勧めつつ、エルさんオススメの個別株などにも触れられており興味深い一冊です。
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