Dr.ちゅり男のインデックス投資 

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楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)とiFree S&P 500インデックスはどちらが買いか?

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おはようございます。

昨日は久しぶりにブログの更新ができませんでした。

同僚の先生がインフルエンザで休みになったため、急遽代役で当直に入ったためです。

インフルエンザが本格的に流行してきていますので、皆さんもお気をつけください。

 

さて、本題にはいります。

投資信託で米国株式市場に投資をしようと考えた時に真っ先に候補に上がるのが、

1) 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)

2) iFree S&P 500インデックス

の2つではないかと思います。

次点で、iFree NYダウ・インデックスでしょうか。

VTIとVOO相当の投資信託ですので、どちらも優れた商品であることには間違いないわけですが、皆さんは現時点で購入するならばどちらにされるでしょうか。

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楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)とiFree S&P 500インデックスはどちらが買いか

結論から書きますと、私ならば楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)を購入します。

ただし、楽天VTIのトラッキングエラーが予想よりも大きく、実質コストが割高であった場合には乗り換えも検討します。

以下でその理由を考察してみます。

 

本家のVTIとSPYのチャートを比較してみる

商品選択の上で、最も重要なのは今後の伸びしろです。

誰もが株価が伸びていくことを期待して商品を購入するわけですから、当たり前のことです。

バンガード社のS&P 500連動ETF(VOO)は設定されてからの期間が短く、長期チャートを確認できませんので、ここではスパイダー社の同クラスの商品(SPY)と比較してみます。

以下がVTIとSPYの長期チャートです。

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リーマンショックの影響で2009年に大きな谷がありますが、その後は両者ともに順調に成長してきています。

リーマンショック以後のパフォーマンスはVTIの方がよいようですが、10年間見ただけですので、この傾向が今後も続くかどうかは不明です。

VTIの方が小型株も含んでいるため、その成長が価格に反映されているのでしょうか。

リーマンショック以後は、大暴落と言えるような大暴落がありませんので、暴落時にこのチャートが逆転するかどうかは不明ですね。

 

まとめとしては、

・どちらも優れたパフォーマンスが期待できるが、リーマンショック以後のパフォーマンスはVTIの方が優れていた

・ここ10年は暴落らしい暴落がなかったため、暴落時に両者の逆転が見られるかは不明である

といった所ですね。

 

信託報酬0.075%の差はある程度大きい

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さて、本家のETFの手数料を見てみますと、

・VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF):0.04%

・VOO(バンガード S&P 500 ETF):0.04%

と両者とも激安で互角です。

一方、楽天VTIの信託報酬は0.1696%、iFree S&P 500 インデックスは0.243%ですね。

約0.075%の差ですが、私個人としては、これは無視できないレベルの差だと考えてます。

過去10年のチャートでVTIの方が優れていたからと言って、今後もVTIの方がパフォーマンスが優れているかは誰にも分かりませんが、手数料分は確実にリターンの差となるからです。

0.075%と言えば、本家ETFの手数料の2倍弱ですから、せっかくの低コストというメリットを生かすならば少しでも信託報酬の低いものを購入したいですね。

まぁしかし、0.075%の差というのは実質コスト次第では逆転される可能性もありますので、結局はトラッキングエラー次第ではありますが・・・

 

投資信託のトラッキングエラーが嫌ならば本家ETFを購入しよう

投資信託全般の弱点として、トラッキングエラーの大きさが挙げられます。

特に、設定されたばかりのファンドで運用の歴史が浅く、純資産総額が小さい場合に目標とするベンチマークからの乖離が問題になることが多いです。

トラッキングエラーという予測不可能なファクターを嫌うならば、海外ETFを直接買い付けることを検討すべきでしょう。

楽天・全米株式インデックス・ファンドの純資産総額は約50億円に過ぎませんが、本家VTIのETF純資産総額は約10兆円規模ですので、全くレベルが違います。

「桁が違う」とはまさにこのことで、実際に桁が3桁くらい違うんですね。

これは当然のことで、本家VTIは米国ドルで世界中の人が買い付けますが、楽天VTIを購入するのは円建てで資産を保有している日本人だけだからです。

私がドル転の手間、買付の手間、外国税額控除の手間などがあるにも関わらず海外ETFを直接買い付けているのは、「運用実績が十分で純資産総額が大きく、徹底的に低コストにこだわり、インデックスからの下方乖離が小さい」姿勢を評価しているからです。

 

まとめ

楽天VTIとiFree S&P 500インデックスはどちらも優れた商品ですが、過去10年間のリターンはVTIの方が優れているようです。

信託報酬に0.075%程度の差があることと合わせ、現時点ならば楽天VTIがおすすめでしょうか。

 

こんな記事も書いています。

私は、インデックス投資の王道は世界分散投資だと思っていますので、基本的にはVTを軸にするべきだと考えています。一方で、過去5年〜10年のリターンを見てみますと、VTIがVTを凌駕しています。この傾向が今後も続くのでしょうか。

www.churio807.com

 

10年後のリターンを正確に予測することは誰にもできませんが、信託報酬分の差は確実にリターンに反映されますので、手数料には敏感になった方がよいと思います。

www.churio807.com