おはようございます。
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2017」の結果が発表されました。
今年は、楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)が1位でしたね。
ニッセイ外国株式インデックスの4連覇を阻止した形になります。
以下のリンクから詳しい順位を見ることが可能です。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2017
Fund of the Yearは2007年から10年以上に渡って続いている企画です。
特に、近年ではインデックス投資が徐々に普及してきたこともあり、インデックス投資ブロガーの間では、年末の人気企画になっています。
本日は、Fund of the Year 2017の上位5つの商品について検討してみたいと思います。
第1位:楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)
栄光の第1位は楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)でした!
第3位に楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)もランクインしており、2017年は楽天・バンガード・ファンドのインパクトが大きかったと言えそうです。
一方で、楽天VTが登場するまではFund of the Yearのベスト3入りの常連だったバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)は、9位まで順位を下げました。
信託報酬0.2396%で、円建てで少額からVTを買い付けられるハードルの低さが、完全に個人投資家ウケしましたね。
まだ発売されて間もないため、純資産総額は22.33億円程度にとどまりますが、これから順調に純資産総額を増やして、安定的な運用ができれば長期に渡ってFund of the Yearのトップ候補になりそうです。
ライバルはEXE-iつみたてグローバル(中小株含む)株式ファンドあたりでしょうか。
第2位:ニッセイ外国株式インデックスファンド
2014年〜2016年の3年間に渡って、Fund of the Yearの第1位を独占し続けていたのがニッセイ外国株式インデックスファンドですね。
純資産総額も786億円と、国内の投資信託としては圧倒的であり、いかに多くのインデックス投資家から支持されているか伺えます。
私個人としても、MSCI コクサイインデックス(先進国株式市場)に連動する投資信託の中では、本商品がおすすめです。
コスト面において、eMAXIS Slimシリーズが競争力を高めていますので、これからはニッセイとeMAXIS Slimの戦いになると予測します。
第3位:楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)
投資信託で米国株式市場に投資をするならば、楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)がおすすめですね。
iFree S&P 500インデックスも十分におすすめできるレベルですが、信託報酬が約0.075%(0.1696% vs 0.243%)違いますので、私ならば楽天VTIを購入します。
2017年の投資信託界の大きな変化として、米国株式市場に低コストで投資ができるインデックスファンドが登場し始めた点は見逃せないですね。
信託報酬0.2%前後で、CRSP US トータル・マーケット・インデックスやS&P 500インデックスに投資できる世の中がくるとは、1年前には想像もしていませんでした。
米国株市場を対象とした投信は選択肢が少ないこともあり、2018年も主役の座は安泰かな、という気がします。
第4位:野村つみたて外国株投信
当ブログではあまり取り上げていませんが、商品コンセプト自体は楽天VTと同程度に推奨できる優れた商品です。
野村つみたて外国株投信が第4位に入っているあたり、普段からよくファンドの研究をしているブロガーが多いのだな、と実感します。
主な違いは、野村つみたて外国株投信は世界分散型のファンドではありますが、「日本が入っていない」ことですね。
信託報酬はわずか0.19%ですので、楽天VTを下回る驚きの低コストです。
唯一心配なのは、純資産総額が5.7億円しか集まっていないという点です。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドは22.33億円と約4倍の資金を集めていますので、この差をどう埋めていくかが今後の課題ではないでしょうか。
どんなに優れた商品であっても、実際に資金が集まらなければ安定的な運用が難しくなります。
知名度アップのための活動が、今後の成功の鍵を握りそうです。
第5位:eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
eMAXIS Slimバランスが第5位というのは個人的には意外でした。
私自身はバランスファンドを利用しない派ですが、第5位ということはバランスファンドのお手軽さには一定の需要があるのでしょう。
私個人としては、8資産均等型の資産配分があまり好みでないため、今後も投資することはないと思います。
本商品は、日本株式、先進国株式、新興国株式、日本債券、先進国債券、新興国債券、日本REIT、先進国REITに12.5%ずつ均等に投資をするものです。
本商品で気になる点は、
1) 株式クラス、特に海外株式クラスへの投資割合が少なすぎる
2) 債券やREITへの配分が高すぎる。特に、REITに25%というのは市場規模からしても高すぎる
ことです。
若年の方で、今後数十年をかけて保有し続ける商品としては、主力である海外株の割合が低すぎるためおすすめできません。
一方で、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)を土台にして、株式クラスの商品を自分の好みの資産配分に向けて足していくという使い方ならばありだと思います。
まとめ
私自身は投票をし忘れましたが、2017年は楽天・バンガード・ファンドの登場によって上位陣の順位がだいぶ変動しましたね。
2018年もFund of the Yearの1位の座を奪えるような優秀な商品の登場を期待しています。
こんな記事も書いています。
楽天VTの強力なライバルとなりうるのが、EXE-iつみたてグローバル株式ファンドだと思います。楽天バンガード以上の低コストを実現してきたあたり、SBI証券の本気度を感じさせます。
ニッセイの商品はコスト面で自信を持っておすすめできますが、最近ではeMAXIS Slimシリーズがそれを上回る低コストを実現してきており、2018年はeMAXIS Slimが勢力を拡大するかもしれませんね。
2017年はなんといっても楽天・バンガード・ファンドの誕生が一大ニュースでしたね。楽天VTが第1位になったことから、投信ブロガーにとってインパクトのあるニュースであったことが伺えます。