おはようございます。
NISAの最大の魅力は値上がり益や配当金に対してかかる約20%の税金がゼロになることです。
NISA加入を検討される方ならばこのメリットについてご存知ない方はいないでしょうが、逆にNISAには注意点も存在します。
それは、
1) 一度使った非課税投資枠は再利用できない
2) 他の口座と損益通算ができない
という点です。
これらの注意点を理解し、NISAを正しく活用する方法を勉強しましょう。
NISAは非課税投資枠の再利用不可と損益通算不可に注意!
本日の記事の要点は以下の通りです。
1. NISAは非課税投資枠の再利用や余った枠の繰り越し不可
2. NISAは他の口座と損益通算不可
3. NISAでは相場が荒れても長く保有し続けられる商品を選ぶのが鉄則
以下詳細を見ていきます。
1. NISAは非課税投資枠の再利用や余った枠の繰り越し不可
NISAでは非課税投資枠の再利用はできません。
これはどういうことかと言うと、例えばある年にNISAの非課税枠120万円を銘柄Aに全て使い切ったとします。
同じ年のうちに銘柄Aが150万円に値上がりしたので売却したとしましょう。
NISAでは売却益が非課税になりますので、通常値上がり益に約20%かかる税金を支払う必要がありません。
よって、純粋にプラス30万円のリターンを得ることができます。
さて、銘柄Aを良いタイミングで売って儲けが出たので、次もNISA枠を利用してB銘柄に投資しようと考えました。
ところが、実際には一度使ったNISAの非課税枠は再利用できません!
よって、翌年になるまでNISA枠を利用した投資はできず、すぐにB銘柄を買いたければ一般口座や特定口座で購入するしかありません。
また、ある年にNISA枠を80万円しか使わず40万円余ったので、翌年にこの40万円を合わせて160万円まとめて投資したい!というのも無理です。
NISAは余った枠を翌年に繰り越すことができないからです。
2. NISAは他の口座と損益通算不可
NISAは他の口座と損益通算ができません。
これも具体例を挙げて説明します。
ある年にNISA口座でA銘柄を120万円分購入しました。
残念ながらA銘柄は買った後どんどん下落し、あっという間に半値(60万円)になってしまいました。
このタイミングでA銘柄を売却しますと、マイナス60万円の損失を実現することになります。
ここで注意が必要なのが、一般口座や特定口座との損益とNISA口座の損益は合算できないということです。
仮にNISA口座と特定口座の間で損益通算が可能であれば、同じ年に特定口座での取引でプラス60万円の値上がり益があった場合、
A銘柄の取引で失敗したマイナス60万円の損失とかけあわせ、損益をプラスマイナスゼロとすることができます。
特定口座での取引では通常値上がり益に20%の税金がかかりますので、60万円の利益のうち12万円が税金として差し引かれますが、損益通算ができればそれがゼロになるわけです。
これはNISA内での失敗は他で取り返しがつかないということであり、売却時に利益が出ていなければNISAを利用することがかえってマイナスになることを意味します。
3. NISAでは相場が荒れても長く保有し続けられる商品を選ぶのが鉄則
これらのデメリットを考えますと、NISA内で購入すべき商品は、
・頻繁に売買を繰り返す必要がなく、自信をもって長期保有できる銘柄
・長期保有すれば損失が出る可能性がゼロに近い銘柄
となります。
逆に、一か八かの博打のような銘柄はNISA口座で購入するには適しません。
博打に負けた時にNISA口座内で大きな損失を抱えたまま放置され、どうしようもなくなって売却しても損益通算できないという最悪の事態になりうるからです。
たまに「NISA口座でどんな銘柄を買えばよいですか?」と質問をしている方を見かけますが、
NISAのように頻繁に売買ができない口座では自分が頭で理解できる商品にだけ投資する必要があるでしょう。
まとめ
NISAには値上がり益や配当金が非課税になるという絶大なメリットだけでなく、いくつか知っておくべき注意点があります。
デメリットもきちんと理解し、うまくNISAを活用したいものですね。
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