おはようございます。
先日、Smart-iインデックスファンドシリーズの3商品の信託報酬引き下げのニュースがありました。
https://www.resona-am.co.jp/oshirase/2019/pdf/190115.pdf
具体的には、国内株式(TOPIX)と先進国債券(為替ヘッジあり・なし)の3商品が国内最低のコストになるというものです。
グッドニュースには間違いないのですが、Smart-iシリーズのインパクト自体がほとんどないのが最大の問題でしょうか。
Smart-iインデックスファンドの3ファンドの信託報酬引き下げ!
日本株式(TOPIX)クラスの最低コストのファンドが誕生
さて、今回の信託報酬引き下げの詳細についてです。
1) Smart-i TOPIXインデックス 信託報酬:0.1674%
2) Smart-i 先進国債券インデックス(為替ヘッジなし) 信託報酬:0.1836%
3) Smart-i 先進国債券インデックス(為替ヘッジあり) 信託報酬:0.1836%
となりました。
最もインパクトが強いのは、日本株式クラス(TOPIX)の投資信託で国内最低コストになったことでしょう。
ただし、投資信託を買う買わないの基準はコストだけではありませんので、以下の点に注意が必要です。
Smart-iシリーズは純資産総額が伸びていないのが最大の弱点
信託報酬だけ見れば、上記の3商品は十分に買いに値する数字です。
しかし、Smart-iインデックスシリーズの最大の欠点は別の所にあります。
それは、発売されてから約1年半が経過しているにも関わらず、全く売れていないという事実です。
Smart-i インデックスシリーズが発売されたのは、2017年8月ですが、2019年1月23日現在のファンド純資産総額は以下の通りです。
1) Smart-i TOPIXインデックス 1.94億円
2) Smart-i 先進国債券インデックス(為替ヘッジなし) 0.23億円
3) Smart-i 先進国債券インデックス(為替ヘッジあり) 0.52億円
ひと目見てわかる通り、全く売れていませんね。
こういう商品は20年後に生き残っているか不明ですので、私ならばいくら信託報酬が低くても投資対象とはしません。
各シリーズの先進国株式インデックスを比較すれば大体の人気が把握可能
では、インデックスファンドの中で人気のあるシリーズと人気のないシリーズを見極めるにはどうすればよいでしょうか。
一番手っ取り早いのは、日本の個人投資家の大半が主力クラスにしている先進国株式クラス(MSCI KOKUSAI)のファンドの発売時期と純資産総額を比較することです。
長期投資の原則の1つに、ホームカントリーバイアスにとらわれ過ぎずに、世界の株式市場に広範囲に分散投資をすることが挙げられます。
今後の新興国市場の成長性には疑いありませんが、現時点では世界の株式時価総額の約90%は先進国が占めているのが現状ですから、当然先進国株式クラスに最も資金が集まりやすいのです。
よって、この先進国株式クラスに最も力を入れているシリーズこそ長期投資に値すると思います。
実際に、ニッセイとeMAXIS Slim、Smart-iの先進国株式ファンドの純資産総額を比較してみます。
・ニッセイ外国株式インデックスファンド 純資産総額:1050億円
・eMAXIS Slim先進国株式インデックス 純資産総額:310億円
・Smart-i 先進国株式インデックス 純資産総額:5.7億円
100倍近い差があり、全く勝負になりませんね。
よほどSmart-iシリーズに思い入れのある人でなければ、ニッセイやeMAXIS Slimを購入しておいたほうが無難でしょう。
まとめ
Smart-i TOPIXインデックスは、日本株式クラスの投資信託で国内最低コストになったわけですが、そもそもSmart-iシリーズの将来性に疑問が残ります。
私ならばおとなしくeMAXIS Slimかニッセイを購入します。
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