おはようございます。
新NISAで米国株に投資する場合、
・SBI証券であればeMAXIS Slim米国株式(S&P500)
・楽天証券であれば「楽天・S&P500」
が正解だと思います。
信託報酬の微々たる差だけでなく、投信保有ポイントサービスの差を考慮すると、コレ以外の結論は考えにくいです。
「楽天・S&P500」の実質コストがよほど割高ならば、楽天証券でもeMAXIS Slim米国株式(S&P500)が優勢になります。
しかし、楽天証券ではSlim S&P500が「投信残高ポイントプログラム」の対象外なので、できれば避けたいですね。
【新NISAで米国株】「eMAXIS Slim S&P500」と「楽天・S&P500」を徹底比較
信託報酬:「楽天・S&P500」が0.077%で勝ち!
はじめは「信託報酬」での勝負です。
これは以下の表を見れば一目瞭然で、
1) 楽天・S&P500が0.077%
2) eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)が0.09372%
ですから、「楽天・S&P500」の勝利となります。
とはいえ、これで終わってしまってはこの記事を書く意味がありません。
それ以外にも、「ポイント還元サービスの優秀さ」「運用実績や実質コスト」を見なければ正しい判断ができないのです。
ポイント還元率:両者互角!投信保有ポイントサービスはSBI証券が優勢
SBI証券や楽天証券では、保有している投資信託の残高に応じてポイントがもらえるサービスを展開しています。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)と「楽天・オールカントリー」の場合、
1) eMAXIS Slim米国株式(S&P500)を買うならSBI証券の投信マイレージ
2) 楽天・オールカントリーを買うなら楽天証券の投信残高ポイントプログラム
を使うのが正解となります。
たくじさんの以下のポストがよくまとまっていましたので、載せておきますね。
改悪の後に神改正あり。「 新NISAは楽天証券で決まりましたね? 」と聞かれたのでSBI証券と比較してみた。楽天S&P500とオルカンが信託報酬ダウン。SBIの『 eMAXIS Slimシリーズにコストで勝利 』。ポイント差を含めてもインデックスファンドのつみたて投資は楽天で決まり!と言えない理由が2つある… pic.twitter.com/byAmpBX6ZS
— たくじ|お金のお得を図解 (@fxmeitantei) December 8, 2023
SBI証券の「投信マイレージ」は、弊ブログでおすすめしている低コストインデックスファンドでは還元率が下がるものの、ほぼ全ての投資信託が対象になっているのが大きな魅力です。
よって、途中であれこれ商品を変える可能性がある方はSBI証券のほうがよいでしょう。
楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」は、最近発売された「楽天・プラス」シリーズの4本だけが対象です。
どうやっても売りたいという執念を感じますが、この4本以外の投資信託を買う場合、ポイント還元ではSBI証券より不利になります。
純資産総額:eMAXIS Slim S&P500が3兆円超えで圧勝!
投資信託を選ぶうえで、ファンドの運用実績や純資産総額も非常に重要です。
先にeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を見ていきます。
発売されたのが2018年7月ですので、すでに5年以上の運用実績があります。
ファンド純資産総額は国内No.1で、3兆円に迫る勢いです。
とてつもない勢いで純資産総額を伸ばし続けており、これに追随するのは並大抵のことではありません。
次に「楽天・S&P500」です。
こちらは発売されたのが2023年10月末ということもあり、まだ若い商品です。
発売53日目で純資産総額は100億円を突破しており、発売直後としては異例の勢いで売れています。
楽天証券が様々な販促キャンペーンを実施していることもあり、来年新NISAが始まればもっと売れるでしょう。
しかし、Slim S&P500に追いつき、追い越すとなると容易ではありません。
実質コスト:「楽天・S&P500」は不明。Slim S&P500は0.1044%と超優秀!
実質コストに関しては、「楽天・S&P500」は初回の運用報告書が出ていないため不明です。
一般的に、発売されて間もなく、ファンド純資産総額が小さいうちは「隠れコスト」が大きくなりやすいです。
よって、しばらくの間は「楽天・S&P500」の実質コストが割高でないか注視すべきでしょう。
eMAXIS Slim S&P500に関しては、何も言うことはありません。
5年以上運用を続ける中で、毎回確実に実質コストを下げ続けています。
以下のサイトによれば、直近のデータで実質コストは0.1044%であり、隠れコストは0.01%しかありません。
これはめちゃくちゃ優秀な数字であり、高く評価できますね。
まとめ:運用実績が安定、実質コストが超優秀なSlim S&P500が優勢
金融商品単体で見れば、運用実績が長期にわたって安定しており、実質コストを下げ続けているeMAXIS Slim米国株式(S&P500)が確実に優勢です。
しかし、楽天証券利用者はSlim S&P500では投信保有ポイントサービスを受けられないため、「楽天・S&P500」を選んだほうがよいでしょう。
SBI証券の投信マイレージはほぼ全ての投資信託に採用されますので、より幅広い商品から自由に選ぶことができます。
【関連記事のご紹介】
弊ブログでは、永久保有を前提とする新NISAでは全世界株インデックスファンドをおすすめしています。
eMAXIS Slimと楽天・プラス以外では、SBI・Vシリーズも非常に優れた商品が多いです。
「楽天・オールカントリー」「楽天・S&P500」に関しては、初回の運用報告書が非常に重要になると思います。