Dr.ちゅり男のインデックス投資 

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特定口座とNISA口座の金融商品はどちらから売却すべきか?

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おはようございます。

当ブログの読者の方から、以下のご質問をいただきました。 

初めまして、ちゅり男さん。

いつもブログを拝見しています。

疑問に思っていることに理論的な回答をされていて、大変勉強になります。  

 

さて、課税口座と非課税口座、どちらを取り崩すべきか?について、ご意見を伺わせてください。  

私は、ちゅり男さんもおすすめの楽天証券でつみたてNISAをしているんですが、カード利用可能額の残りで特定口座でも積立しています。  

今後、取り崩しの必要があった時、NISAは一度売却すると枠が消滅するのでもったいないと思い、特定口座から取り崩すべきだと思っていましたが、

税金は極力繰り延べする方が有利であるとすると、NISA口座から取り崩すべきとも考えられます。  

どちらが正しい考えなのでしょうか?  

 

同様に、今後なんらかの事情で、つみたてNISAの投資額を用意できない場合、NISAの枠が翌年以降に繰り越されないことから、

枠が消滅するのがもったいなく、特定口座を取り崩してNISAに回した方がいいと思ってましたが、これは正しいやり方でしょうか?  

 

お忙しいと思いますが、お気が向きましたら、ご回答くだされば幸いです。

今後とも有益なブログを続けていただけますことを、期待しております。

結論から申し上げます。

1) NISA口座の最大のメリットは売却益や配当金が非課税になることです。

2) この恩恵を最大限に享受するためには、NISA口座の商品はできるだけ長く保有し続ける必要があります

3) 緊急の用件で売却する必要が出た場合、特定口座の金融商品を先に売却しましょう

以下、詳細を解説していきます。

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特定口座とNISA口座の金融商品はどちらから売却すべきか?

1. NISA口座の最大のメリットは売却益および配当金が非課税になること

つみたてNISAを始めとするNISA口座の最大のメリットは、売却益および配当金が非課税になることです。

特定口座の場合、20.315%の税金がかかるわけですから、これは大きな違いですね。

とはいえ、楽天VTやeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)などの国際分散投資を前提とした場合、期待されるリターンはせいぜい年5%程度です。

そう考えますと、投資を開始した初めの1-2年で非課税のメリットはほとんどないと言ってよいでしょう。

10年〜20年と保有し続ける中で、非課税のメリットがどんどん増してくる・・・そんなイメージでしょうか。

もちろん、NISA口座では配当金が非課税であることを利用して、一般NISAの枠で高配当個別株を購入するといったやり方では、初めから非課税のメリットを得られるでしょう。

何事も戦略次第なわけですが、以下はインデックス投資を前提として話を続けます。

 

2. NISA口座の商品はできるだけ長く保有し続けましょう

NISA口座の非課税メリットを最大限に享受するためには、NISA口座の商品をできる限り長く保有し続ける必要があります。

私が、一般NISAではなくつみたてNISAをおすすめするのも、保有期間が長い方が非課税メリットを活かしやすいからです。

また、NISA口座は損益通算ができませんので、出口の時点で損失が発生している状況だけは絶対に避けたいところです。

インデックス投資では長期的なリターンはプラスになる可能性が高いと思いますが、それでも初めの3〜5年程度は何が起こるか分かりません。

以上の点を踏まえますと、つみたてNISA内の金融商品を売却するのは最終手段と考えた方がよいでしょう。

 

3. NISA口座は購入可能枠が再利用できないので、売買するならば特定口座で

つみたてNISAに関しては、「一度金融商品を購入したら20年以上売却せずにひたすら放置する」のが最もシンプル・かつ合理的な使い方だと思います。

NISA口座は一度売却してしまうと、購入枠が再利用できませんので、頻繁な売却は避けた方がよいですね。

売買を頻繁に行う可能性があるのであれば、特定口座で実施する方がよいでしょう。

また、緊急で資産を売却する必要が出た場合、売却時の相場によっては損失が発生している可能性もあるかと思います。

その場合も、特定口座であれば損益通算が可能ですので、他の商品の利益と合算することで税金を抑えるなど戦略の幅が広がります。

こうした柔軟性を考えますと、つみたてNISAは買い専門とし、特定口座で売買を行うのが賢い選択だと思います。

 

まとめ

つみたてNISAは、一度金融商品を購入したら20年以上売却せずに放置し続けるのが最も合理的な使い方です。

よって、緊急時に現金化の必要が出た場合、特定口座の商品を売却するとよいでしょう。

損益通算を利用して税の支払いを抑えることができれば理想的ですね。

 

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こんな記事も書いています。

つみたてNISAとiDeCoに関しては、60歳までの資金拘束がない点を考慮しますと、つみたてNISAの方が万人向けの制度だと思います。

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eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は本当によくできた商品だと思います。

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極論を言いますと、「キャッシュ+VT」が最強だと思っています。

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