
おはようございます。
NISA制度で配当をもらう場合、本来配当金にかかる税金が非課税になりますのでその分有利になるのは間違いありません。
受け取った配当金をすぐに生活費として使う方であれば、NISAでどんどん高配当株やETFを購入するのがよいでしょう。
一方、配当金を受け取っても再投資に回すだけであり、当面の間は使う予定がない方の場合、NISA枠を高配当株や高配当株ETFへ埋めてしまうと効率が落ちてしまいます。
本日は「新NISAで高配当株投資をすべき人とそうでない人の違い」について検討します。
配当を再投資する人は要注意!新NISAで高配当株が非効率な理由
配当金をすぐに使う場合はNISA枠で高配当株投資をする意味あり
米国高配当株や高配当株ETFへ投資した場合、通常の課税口座であれば米国と日本で二重課税を受け、税引き後の配当金は約3割減ってしまいます。
具体的には、米国内で約10%の課税、日本国内で約20%の課税ですので、仮に税引き前に100ドルの配当があった場合、
実際に受け取れるのは「100ドルx 0.9 x 0.8 = 72ドル」になります。
NISA口座で配当をもらえば、日本国内での20%の課税はなくなりますので、「100ドル x 0.9 = 90ドル」受け取れます。
よって、もちろん課税口座で配当をもらうよりもNISAなどの非課税口座で配当をもらったほうがお得なのは間違いないのですが、より重要なのは配当の使いみちです。
もらった配当を再投資に回すだけなら新NISAで高配当株投資は非効率
配当をすぐに使う予定の方は、NISA枠で高配当株投資をして配当金にかかる税率を下げることには大きな意味があります。
一方で、まだ若い方ですぐに配当金を生活費に充てる予定がなく、当面の間は配当再投資で投資資金を大きくする予定の方もいるでしょう。
その場合、高配当株や高配当株ETFの場合、もらった配当金を手動でNISA内に再投資する形になります。
そうしますと、配当金の再投資にもNISA枠を使うことになりますので、生涯投資枠の1,800万円はどんどん減っていくことになります。
毎月の給料からは投資に回せるお金が用意できないので、配当金でNISA枠を埋められた方が好都合という方にはよいかもしれませんが、手持ち資金に余裕がある方にはオススメできない方法です。
配当をすぐに使う予定がなければ投資信託で分配金をファンド内再投資しよう
上記の理由から、特に手持ち資金に余裕がある方の場合、若い時期からNISA枠を高配当株で埋め尽くすのはあまりに非効率です。
配当金をすぐに使う予定がないのであれば、配当金をファンド内で自動再投資してくれる投資信託を買っておくのがよいでしょう。
ファンド内で自動再投資された分配金は投資信託の基準価額の上昇という形に表れるだけですので、その都度貴重なNISA枠を使う必要がありません。
もちろん、貯めたお金はどこかのタイミングで使わなければ意味がありませんが、若い時期は投資信託でできるだけ効率的に運用し、20年〜30年後に投資信託を取り崩すほうが効率的だと思います。
配当金ともらうということはその都度小さく利益確定していることに等しいですが、NISAはできるだけ利益確定のタイミングを後にずらした方が有利になります。
よって、もらえるものをあえてもらわない我慢ができる方の方が有利でしょう。
まとめ
配当金を受け取ってもすぐに使う予定がなく、結局再投資するだけならば新NISAで高配当株投資はやめた方が効率的です。
配当金の金額が増えれば増えるほど、生涯投資枠の1,800万円を早く使い切ってしまうからですね。
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以前に新NISAのベストな活用法について考察した記事です。
パート1〜パート3まであります。合わせてどうぞ。