おはようございます。
私の株式投資歴は15年以上になりますが、リーマンショックの時に保有していた個別株が40%以上下落し、泣く泣く損切りしたのは苦い思い出です。
その後も2012年頃まで日経平均は長期低迷し、当時は株式投資に対して「良いイメージ」が全くありませんでした。
私の場合、リーマンショックで保有株が50%くらいになって泣く泣く損切りしたけど、
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) June 28, 2024
その時に退場せず株式投資を続けられたのは本当に良かった。
暴落時に諦めていたらその後の株高の恩恵は受けられなかったわけなので。
やはり「相場からの退場」が一番のリスク。
唯一ラッキーだったのは、2008年のリーマンショック時は投資金額が少なかったので、損失額が限定的だったことです。
そのため、運良く株式市場から退場せずに済み、アベノミクス以降の株高の恩恵を受けることができました。
株式市場からの退場こそ最大のリスク。レバナスなどレバレッジ型商品は厳禁で、オルカンやS&P500などインデックス投信の比率を高めた方がよい理由。
「株式市場からの退場」こそ最大のリスク
初心者の方が絶対に避けなければならないのは、相場が好調だからといって調子にのって超ハイリスク銘柄に手を出し、その後の株価急落で退場に追い込まれることです。
株式投資はリターン中心に考えるのではなく、自分が許容できるリスクの上限はどこまでかをよく考える必要があります。
私が仮にリーマンショック時点で株式投資をやめてしまっていたら、アベノミクス以降の株高の恩恵は受けられず、今のような資産は築けていなかったでしょう。
個人的な経験から、株式投資では一発で派手な成績を残すのではなく、市場平均並みのリターンで良いので、10年〜20年と長く続けることの重要性が身に染みて理解できます。
日本株、米国株インデックスともに、15年〜20年続ければ元本割れのリスクは限りなくゼロに近づく(下図参照)わけなので、データに基づいた退場リスクの低い投資をコツコツ続けましょう。
【就職したことがないのに株式投資で4.5億円!】元本割れのリスクがなくなる投資年数とは? | 賢明なる個人投資家への道 | ダイヤモンド・オンライン
一般の人は退場リスクの高いレバレッジ型商品は手出し厳禁
一般の人の資産形成には、「レバレッジ型」など超ハイリスク商品は不要です。
株価が好調だと、「レバナス」などの商品で爆益報告がSNSで相次ぎますが、全て無視してOKです。
一部の投資家の間で、「auAMレバレッジNASDAQ100為替ヘッジなし」という商品の発売を受け、「待望の為替ヘッジなしレバナスが誕生した!」と盛り上がっています。
NASDAQ100指数は情報技術セクターへの投資割合が50%〜60%あり、S&P500などの市場平均インデックスと比較して、現物投資でも十分にリスクが高いです。
「レバナス」はNASDAQ100のブル2倍型商品ですが、一般人が簡単に取り扱える代物ではありません。
欲を出すと退場リスクが高まるだけなので冷静になりましょう。
レバレッジ型のファンドはボックス相場に弱いという致命的弱点あり
レバレッジ型の商品はそもそも長期保有には向いておらず、短期〜中期の値上がり益を目的に投資すべき商品です。
その理由の1つは、レバレッジ型商品は「ボックス相場に弱い」という致命的な弱点があるからです。
相場が上下動を繰り返すばかりで、1年くらい株価が横ばいという事態は株式投資では頻繁に起こります。
その時、現物投資ならば「プラスマイナスゼロ」で済みます。
X年時点でA株の株価が100ドルで、X+1年時点でも100ドルであれば、投資家は儲かることも損をすることもありません。
ところが、レバレッジ型商品では全く別の話になります。
株価がボックス相場で推移した場合、レバレッジ商品では横ばいではなくどんどん価値が下がっていってしまいます(下図参照)。
レバナスなどの「ブル型」商品の場合、右肩上がりの強気相場では強みが出ますが、横ばいもしくは下落相場では致命的なダメージを負うのです。
誰でも分かる急落相場なら逃げ出すこともできますが、ボックス相場の減価はゆっくり進むので、気が付かずにホールドし続け、傷口を広げてしまう人が多いのです。
オルカンやS&P500などインデックス投信の比率を徐々に上げるのが正解
株式市場から退場してしまうと、その後どれだけ株価が伸びても株高の恩恵が一切受けられなくなります。
このように、退場リスクこそ最大のリスクであることを踏まえると、退場リスクの高いレバレッジ型商品は一般の人が最も手を出してはいけない商品だと分かります。
株式投資でリスクやリターンを調整したければ、「レバナス」などのハイリスク商品に手を出すのではなく、オルカンやS&P500などインデックス投信の保有割合に注目しましょう。
今年から始まった新NISAをきっかけに投資を始めた人は、オルカンやS&P500などの株式インデックスファンドのポートフォリオ全体に占める割合がまだまだ低い可能性があります。
長期投資ではリターンの8割〜9割が投資銘柄や投資タイミングではなく、資産配分(アセットアロケーション)で決まるという有名なデータがあります(下図参照)。
この事実に基けば、レバナスなどのハイリスク商品に手を出すのではなく、インデックスファンドの保有割合を増やすことでポートフォリオのリスク・リターンを調整した方が理にかなっていることは容易に理解できるでしょう。
まとめ
長期投資で最も避けなければならないのは、一気に大勝負に出た結果大損して、そのまま相場から退場してしまうことです。
レバナスなどのレバレッジ型商品は手出し厳禁で、オルカンやS&P500などの保有割合を高めて堅実に資産を増やすのがおすすめです。
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