おはようございます。
個別株投資では、最悪の場合、倒産や上場廃止で価値がゼロになる危険性があるため、適切なタイミングでの損切りが欠かせません。
一方、オルカンなどのインデックス投資では、市場の暴落などで一時的に下落したとしても、時間が経てば回復が期待できます。
よって、「損切り」を考える必要がなく、一度買ったら保有し続ける「バイ&ホールド」で資産を拡大するのが鉄則です。
インデックス投資では個別株のように「損切り」のタイミングを考えたりしなくてよいのが本当に楽。
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) May 5, 2024
損失を確定する時ってけっこうストレスが大きいから、余計なストレスは無いにこしたことはないよね。
ところが、Xでは4月の一時的な下落相場で、「オルカンを損切り」といったパワーワードが出現しました。
オルカンなどのインデックスファンドは初心者でも比較的扱いやすい金融商品ですが、購入者に最低限の投資知識がないと危険な商品になりえますね。
新NISAでエヌビディアやテスラでなくオルカンを損切り!?インデックス投資は個別株と違って損切り不要!
エヌビディアやテスラなどの個別株なら損切りは必要だが、インデックス投資では不要
どんなに優れた企業であっても、たった一度の決算ミスや不祥事をきっかけに転落し、そのまま上場廃止や倒産に至るリスクがあるのが個別株投資の難しいところです。
個別株投資では、その企業に投資する理由、その企業が成長していくと信じられる理由など、自分なりのストーリーを作り上げることが重要だと思います。
そのストーリーが崩れていない限りは、少々の決算ミスで一時的に株価が下がっても継続保有でよいでしょう。
ところが、自分なりの成長シナリオが崩れたにも関わらず、「いつかは株価が回復するだろう」という憶測のみで長期保有するのは危険です。
個別株の場合、オルカンやS&P500などのインデックスファンドと異なり、一度下落局面に入ると、ピーク時の株価に一生戻らないということはよくあります。
たとえば、Intel(インテル)の株価を見てみましょう。
インテルの株価は2020年〜2021年にかけて回復したものの、その後はまた半値近くまで下げており、現在は31ドル程度です。
2000年のITバブルの高値を未だ更新できておらず、インテルのような超巨大企業でもこのようなリスクがあるので個別株の難しいところです。
たった5%〜10%の下落で「オルカンを損切り」しているようでは資産形成は不可能
一方、オルカンやS&P500などのインデックスファンドの場合、「世界市場」や「米国市場」が成長し続ける限り、長期的には株価上昇が期待できます。
もちろん、オルカンやS&P500に含まれる銘柄の中にも、倒産や上場廃止に至る企業は出てくるでしょうが、それがファンド全体に与える影響はごくわずかです。
よって、オルカンが下落しても何も慌てる必要はなく、むしろ「安く買えるチャンス」と捉えて追加投資すればよいのです。
以下はオルカンの代わりにVT(全世界株ETF)のチャートですが、今年4月に5%程度株価が調整する局面がありました。
5%程度の下落は「調整」とも言えない程度の出来事で、株式投資をしていれば年に数回は発生するレベルのことです。
そんな出来事に毎回反応し、オルカンを売ったり買ったり繰り返していてはまともな資産形成は不可能です。
投資環境は過去最高レベルなので、必要なのは投資家の知識と忍耐力のみ
ここ数年、投資信託やETFの商品レベルはどんどん上がっています。
その筆頭がeMAXIS Slimシリーズで、特にオール・カントリー(オルカン)とS&P500の純資産総額は群を抜いています。
もはやバンガードなど米国の旗艦ETFと比べても遜色ない水準と言えるでしょう。
こんな最高の投資環境で投資ができる日本人はものすごく恵まれていますが、実際に商品を買う投資家サイドの知恵や忍耐力が不足しては宝の持ち腐れです。
個別株投資のように高度な投資知識を身につける必要はありませんが、株式投資の仕組み、長期投資の優位性など、インデックス投資でも最低限の知識は身につけておく必要がありますね。
まとめ
エヌビディアやテスラなどの個別株と異なり、オルカンなどのインデックスファンドでは損切りのタイミングを考える必要はありません。
下落局面では積極的に買い足し、バイ&ホールドで資産を拡大するのが王道と言えるでしょう。
【初心者の方は長期投資の王道であるインデックス投資から始めよう】
これから新NISAを使って投資を始める方は、インデックス投資を勉強するのが最も確実です。
いきなり個別株や暗号資産に投資するのはオススメしません。
「一攫千金」は魅力的ですが、再現性が低く常人には不可能です。
私たち個人投資家は「インデックス投資でゆっくりお金持ち」を目指しましょう。
そのために必要な知識や方法は全て拙著の中に詰め込みましたのでぜひ!
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共働きによるダブルインカムに加え、オルカンなどの資産収入も加われば、盤石な家計を築くことができるでしょう。
エヌビディアやビットコインなどの超ハイリスク銘柄を長期保有するには相当な忍耐力が必要です。
現金、特に日本円は円安とインフレにあまりに脆弱です。
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