おはようございます。
当ブログの読者の方からご両親の資産運用について以下のご質問をいただきました。
いつも勉強させていただいております。
両親の資産運用について、ご相談にのっていただけますと幸いです。
先日帰省し、私がつみたてNISAやiDeCoをはじめたという会話をした際(はじめるにあたって、本ブログにはたいへんお世話になりました)、両親から「1千万円を預けるから運用してほしいと言ったらどうする?」と言われました。
そのときは、「老後の蓄えがそれなりにあって、リスクを犯して運用する必要がない状況なのなら、いまのまま貯金でいいんじゃないのかな」と答えました。
ただ、あとになって、つみたてNISAなら、リスクも低いし始める価値があるかもしれないと思いました。
しかし、以下のような点が気になり、両親に勧められずにいます。
* 若い母親だけ始めるべきか、両親ともに始めるべきか
* 母67歳、父72歳です
* 資産上は両方始められます
* 途中で死去するリスクをどのように考え、売却戦略をどうすればよいのか
* 利益がでているときに、途中途中で売却すべきか。できるだけ長く持つべきか
* 今のとこ両親ともに健康です
* ネット証券ではなく、地方銀行でも問題ないのか
* ネット証券はハードルが高そうで、窓口がある銀行のほうが両親には良さそうです
* パスワードなどを共有したうえで、私がネット証券で扱うという方法もあるのかもしれません
始めるべきか否かも含め、アドバイスをいただけますと幸いです。
ご質問ありがとうございます。
実際にご両親が全体でどのくらいの資産をお持ちなのか不明なので正確にはお答えすることができません。
しかし、私がご質問者様の立場ならば、ご両親に今まで投資経験が全くないのであれば株式投資を勧めることはないでしょう。
以下でその理由を考察します。
70歳前後の両親につみたてNISAを勧めるか?
十分な預金があるのであれば人生の幸福度を高めることに集中したい
私は今30代半ばですが、立場的に少しずつ忙しくなってきていることもあり、時間が経過するのが非常に早いことを感じます。
特に子供が生まれてからは1年などあっという間に過ぎ去っていく感覚です。
私個人の考えとしては、お金は一定以上保有していても幸福度の向上に直結しないと思います。
よほどの贅沢家ならば話は別ですが、日常生活が毎日何不自由なく過ごせ、あとは人生を充実させる友人関係や趣味に使えるお金があれば十分ではないでしょうか。
株式投資に慣れている方はよいですが、始めたばかりの頃はどうしても自分のお金が増えているか減っているか気になってしまうものです。
そういった些細なことで精神的にストレスを感じるくらいならば、目の前の生活をいかに充実させるかに集中した方がよいと思います。
あえて投資を勧めるならばネット証券は必須です
以上の理由から、私ならばご両親に株式投資を勧めませんが、ここからは「仮に始めるとしたら」という仮定の話をします。
まず、地方銀行で窓口対応というのはありえない話です。
まとまった金額の預金がある方であれば、窓口に行くたびに余計な金融商品への勧誘を受け続ける羽目になるだけでしょう。
事業主ならば話は別ですが、ただの個人投資家であれば金融機関の窓口とはできるだけ距離をおくべきです。
よって、ネット証券を使いこなせるか否かというのは投資を勧めるかどうかの一つの目安だと思います。
インデックス投資は少なくとも10年以上保有する前提でなければ勧めません
つみたてNISAであれば必然的にインデックスファンドが中心になるかと思いますが、少なくとも10年保有するつもりがなければ私は他人には勧めません。
10年後にご両親が80歳近い高齢になっていることを考えますと、その時に数百万円程度を投資信託で運用していたとしても余生に大きな影響を与えないと思います。
個人的には長期投資を始めるならば遅くても50代だと考えていて、それ以上の世代になりますと、ネットリテラシーの不足(個人差はありますが)、十分な投資期間が確保できないという問題点が出てきます。
ご両親が自分たちの生活を維持するのに十分なお金をすでにお持ちで、使いみちのないお金があるのであれば、株式投資ではなく生前贈与などを利用して相続税を減らす対策をたてた方が懸命かと思います。
まとめ
70歳前後のご両親につみたてNISAを勧めるかというご質問でしたが、私ならばあえて両親に勧めることはしません。
十分な利益が見込めるだけの投資期間が確保できないこと、ネット証券を使いこなせないことなどがその理由です。
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逆に、今20代〜30代の若い方ならばつみたてNISAを利用しない手はありません。
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こんな記事も書いています。
株式投資で重要なことは、無理せずコツコツと長く続けることだと思っています。
低コストで広範囲に分散された株式投資信託・ETFを長期保有することが長期投資の鉄則です。
あえて自分の両親に投資を勧めるならばVT一択です。