神経内科医ちゅり男のブログ

「気ままに、ほどほどに」がモットーのゆるい神経内科医が資産形成や投資について日々思うところを語ります。

米国ゼロクーポン債は待機資金の投資対象としてアリか?

おはようございます。

当ブログの読者の方から下記のご質問を頂戴しましたので、回答させていただきます。

いつも拝見し大変勉強させていただいております。 去年から会社でiDeCoに加入できるようになり初めてそこからNISAもあわせてインデックスファンドへの投資信託を行うようになりました。 質問ですが、先生は米国債についてはどうお考えでしょうか?上がり相場なので分散して少しずつ投資しているのですが、まだ90%くらい現金として持ち合わせており、楽天銀行にもおいているのですが、一部ゼロクーポンの米国債にまわしてもいいかなと考えているところです。

ご質問の要点は、「投資を始めて間もないため、全資産の90%をキャッシュで保有しているため、待機資金を米国ゼロクーポン債に回すのはありか」ということですね。

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個人的には待機資金を米国ゼロクーポン債に回すのはおすすめしない

ゼロクーポン債は決して悪くはない選択肢ですが、個人的にはゼロクーポン債への投資はおすすめしていません。

その理由は、

1) ゼロクーポン債は流動性の低下が著しい(満期までホールドし続けないと報われない)

2) 米国のゼロクーポン債の金利は2%台と以前と比べて低下しており、長期で株式の期待リターンに劣る

3) どうせ20年以上ホールドするならば、期待リターンの高い株式に投資をしたい

からです。

もう少し詳しく見ていきます。

 

米国ゼロクーポン債の利回りは2.5%前後

ゼロクーポン債とは、クーポン(金利)がないかわりに額面金額よりも低い単価で発行される債券のことです。

利払い金がないため、運用期間中に税金を差し引かれることがなく、より高い複利効果を得ることができます。

米国債の場合、利回りは今現在2.5%前後ですね。

リーマンショック以前は4%を超えていましたが、その後は米国の債券利回りは低下傾向です。

一時期1.5%程度まで落ち込みましたが、2017年からは2.5%前後まで回復してきています。

今現在の2.5%という利回りをどう見るかが投資判断の一つ目のポイントです。

株式と比較した時のメリットは、ゼロクーポン債は満期までガッチリホールドし続けられれば、株式と異なり低リスクで投資が可能という点ですね。

ただし、私自身の個人的な印象は逆で、「満期まで資金が拘束されるリスクを背負う割には利回りが低い」です。

このあたりは、個人によって考え方が異なるかもしれません。

 

ゼロクーポン債は流動性リスクがあるため私は利用していません

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ゼロクーポン債の致命的な欠点は、やはり流動性リスクでしょう。

ゼロクーポン債は満期までホールドし続けられた場合に報われる投資だからです。

短期で中途解約をした場合には、手数料や為替リスクによって損をする可能性もあります。

つまり、満期まで絶対にホールドし続ける握力が試されます。

私は、チャンスが来た時にはすぐに動ける体制を重視しますので、ゼロクーポン債に投資をすることはありません。

暴落のチャンスがやってきた時にまずモノを言うのは、手持ち資金の流動性だからです。

換金性の低い資産を大量に保有していると、お祭りに乗り遅れる可能性があります。

21世紀に入ってから時代の流れはますます加速しており、20年後の世の中がどうなっているかサッパリ読めません。

資金が拘束されるのはiDeCoだけで十分というのが個人的な意見ですね。

 

もう一つのデメリットは為替リスク

米ドル建てですので、日本円ベースで儲かるかどうかは20年後の円-ドルの為替がどうなっているかに左右されるというデメリットもあります。

ただし、こちらは米ドルベースでポートフォリオを考えている方にとってはたいして問題ないですね。

20年後の為替がどうなっているかなどサッパリ予想もつきませんから、もし満期で円に戻すことを考えていらっしゃるのならば、為替リスクは相当にあることに注意が必要です。

 

私ならば待機資金は米ドルMMFにします

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ゼロクーポン債と比べれば利回りは落ちますが、米国ドルの待機資金があるならば、外貨建てMMFは検討に値するかもしれません。

米ドルの場合、今現在大体0.9%くらいの利回りでしょうか。

住信SBIネット銀行の外貨普通預金の金利が0.4%ですから、それよりは利回りがよいですね。

米ドルの待機資金のスケールが大きい方は、ちょっとでも利回りを稼ぐために米ドルMMFはありですね。

5000ドル程度であればどちらでも良いと思いますが、10万ドル規模になれば0.5%の差も馬鹿になりません。

米ドルMMFの場合は、解約すれば株式の購入資金にすぐに回すことができますので、流動性や為替リスクに関してゼロクーポン債と比べればかなり安全です。

 

わざわざ債券でリスクを追いません

私の中で、債券はあくまでポートフォリオのバランサー的な位置づけです。

どうせ20〜30年ホールドするならば、期待リターンの高い株式クラスに投入すべきだと思います。

米ドルの待機資金は、絶対に損をしたくないならば米国MMFに、多少の値動きを許容するならばBNDなどの債券ETFにした方がよいのではないでしょうか。

BNDならば、利回りが2.5%前後(税引き前)ありますし、ETFですのでいつでも米ドルへ換金は可能です。

ただし、株式より値動きが小さいとはいえ元本保証ではありませんから、そのあたりはどこまでリスクを背負う覚悟があるかどうかでしょうか。

 

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時代の流れは急速に加速しており、『お金2.0』に書いてあることが世の中の常識になる時代が来るかもしれません。手持ち資金の流動性は高めておいた方が安全と言えるでしょう。

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