世間は住宅ローン減税やらマイナス金利やらで盛り上がっているようですが、その影響は確実に不動産価格に反映されているという事実があります。
それを示すのが下の図。
融資の金利が下がれば需要が上がり、それは不動産価格にも反映されるということ。
www.garbagenews.net 上記のサイトから引用
2013年以降大都市圏の不動産価格は上昇傾向にあり高値づかみに注意する
上のグラフを見て頂ければ一目瞭然ですが、ここ数年大都市圏の不動産価格は値上がり傾向にあります。特に首都圏では、投資目的のマンション購入ブームもあり、数年前と比べると2〜3割値上がりしている状況です。
これを見ただけでも、よほどの掘り出し物以外は今不動産に手を出すのがいかに危険か分かると思います。
そして、掘り出し物は業者の手に渡るようになっていますので、一般の人たちまで情報が回ってくることはありません。
不動産投資の経験がない一般のマイホーム購入者は、不動産の世界において情報弱者(最弱)であることを認識すべきです。
情報の末端にいる者にいきなり美味しい話が舞い込んでくることはないのです。
住宅ローン減税もマイナス金利もいいけど、金利が最低ということは不動産価格は最高に近いということ
住宅ローン減税もマイナス金利もいいけど、金利と不動産価格は基本的に逆の動きをする。債権みたいなものだと考えてもらえばよいです。
一般の人が購入できるマイホームの金額というのは大体決まっています。住宅ローン減税だろうが、マイナス金利だろうが、1億円以上の家を購入できる人は少ないです。
金利が低くなればマイホームの需要が増え、それは不動産価格に反映されて上昇します。
金利が高くなって不動産価格も高値止まりであれば、住宅ローンを利用してマイホームを購入できる人がいなくなりますので、需給関係から考えて金利が高い時期は不動産価格は値下がりします。
市場の調整とはこういうものです。
むしろ考えるべきは、自分が購入しようとしている物件の資産価値は20〜30年後も保持されるかどうかということです。
多くの人にとって人生最大で一度きりの買い物ですから、雑誌やニュースの報道に惑わされず、冷静な判断力を持ちたいものです。
今は賃貸に住んで、5〜10年後の価格の推移を見てからでも遅くないと思う
あくまで個人的な見解ですが、今の不動産価格の高騰っぷりを見ると現状では賃貸住まいが正解だと思います。
2020年の東京オリンピックを過ぎれば、いくら首都圏と言えども不動産価格が今のように上昇し続けるとは考えにくいです。
それ以降は空き家率の上昇と、地価が年約2%程度のペースで下がっていくというのがほぼ確定している日本の未来です。
マイホーム購入を投資活動として考えるならば、今しばらく様子を見守るというのも賢い判断かもしれません。
また、一般人がマイホームを買うと、自分の資産の大半を不動産に集中投資することになるため、アセットアロケーションに極端な偏りができる意味でもあまり推奨できないというのもあります。
不動産に集中したアセットアロケーションは、大地震や津波などの日本特有の災害リスクに脆弱ですから。。
最終的には個人の判断なので、マイホームで家族が幸せになれればそれでOKな人はいつ買ってもOKです
一刻も早く自分の住居を持ちたい、マイホームを持って初めて一人前、子供に良い教育を受けさせてあげられる場所に定住したい、一生その会社で働くつもりなので会社の近くに定住したい・・・
考え方は人それぞれなので、上記のような考えの場合はマイホームを一刻も早く購入するのが正解なのでしょう。
ただ、今買うと将来損をする可能性もありますよ、ということと、住宅ローンで買った家は借金を背負って買っているだけなので正確にはマイホームではないですよ、ということが言いたかっただけです。
こんな記事も書いています。
マイホーム購入を不動産投資と考えれば、正しいマイホームの買い方というものが見えてきます。
住宅ローンを利用して都心の好立地の土地をゲットできれば、我々庶民にとって最高の資産形成になるでしょう。