おはようございます。
株式投資で成功できるか否かの大きな要因の1つに「握力の強さ」があります。
投資で失敗する方の大半は、せっかく優良銘柄を購入したにも関わらず、短期的な値動きに惑わされすぐに手放してしまうことが多いのです。
実際には、短期的な株価の値動きは完全にランダムウォークであると言われ、どんなプロでも正確に予測することはできません。
株を「売買」しまくっているうちは資産形成は困難です。
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) April 4, 2024
優れた株を「長期保有」することができれば、それだけで勝率はぐっと高まります。
ゼロサムゲームやマイナスサムゲームからは離れ、プラスサムゲームにだけ参加しましょう。
一方で、適度に分散した優良株を長期保有することができれば、10年〜20年という長い年月の間に企業価値が向上するため、初心者でも勝てる確率が高くなります。
よって、初心者にとって真に重要なのは「握力」なのです。
株は「売買」ではなく「長期保有」するのが正解。eMAXIS Slimオルカンや楽天・オールカントリーの握力を鍛えよう
株を頻繁に「売買」していては資産形成は困難（ゼロサムゲーム）
インデックス投資界の名著の1つに挙げられることが多いのがバートン・マルキールの『ウォール街のランダム・ウォーカー』です。
日本語訳が難解で若干読みにくさがあるものの、書かれている内容は秀逸で、全投資家が一度は読むべき本と言えるでしょう。
その中で、「株価の短期的な値動きはランダムウォークであり、株価が短期的にどちらに動くかを予測するのは非常に困難だ」という有名な話があります。
ランダムウォーク理論に基づけば、短期トレードなどは完全に博打の域を出ないことになります。
また、短期投資では市場参加者全体のパイは一定なので、情報弱者である私たち個人投資家はどうしても不利になりますね。
株は「長期保有」してゆっくり育てるイメージが正解（プラスサムゲーム）
特別なスキルや能力を持たない私たち個人投資家が、プロが多数参加しているゼロサムゲームに参加して勝てる確率は非常に低いです。
同じ「株式投資」でも短期投資と長期投資は全く別のゲームであり、自分がどういったゲームに参加しようとしているのかを初めに見極めることが大変重要なのです。
私は、初心者でも唯一勝てる確率が高い方法が「長期・分散・株式投資」だと考えています。
ここで言う「長期」というのはざっくり15年〜20年以上と考えればOKです。
インデックス投資では、15年以上続けるとリターンのバラツキが安定し、元本割れのリスクがほぼ消失するというデータがあります（下図参照）。
最大限の「分散」はオルカンやVTなどの全世界株インデックスを指しますが、必ずしもここまで分散する必要はありません。
銘柄数分散によるリスク低減効果は10〜20銘柄までが大きく、それ以降は小さくなることが分かっています（下図参照）。
個別株中心のポートフォリオの場合、最低でも10〜20銘柄へは分散した方がよいでしょう。
株式投資成功のコツは銘柄選択ではなく「握力」と「忍耐力」
上で銘柄分散によるリスク低減効果とか、インデックス投資の投資年数によるリターンのバラツキなど難しい話をしましたが、
結論としては、「eMAXIS Slimオール・カントリーや楽天・オールカントリーを20年以上ホールドすればOK」ということになります。
私たち個人投資家に求められているのは、何をいつ買うかという判断力ではなく、オルカンを握り続ける「握力」と暴落時でも取り乱さない「忍耐力」です。
投資環境が劇的に改善し、信託報酬0.1%未満という超低コストファンドがいくらでも選べる時代においては、「毎月買って、一度買ったら売らずに持ち続ける」のが最善の戦略となります。
まとめ
株を頻繁に「売買」している間は株式投資で勝つのは困難です。
一方、適度に分散した優良株を「長期保有」することができれば、初心者でも株で勝てる確率は大幅に上がります。
何事もやり方次第ですね。
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