おはようございます。
新NISA開始に向け、Xの投資家界隈では、
・eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)がよいのか、S&P500がよいのか
・年初に360万円一括で投資する方法はないのか
・少しでもポイントが多くもらえるお得な積立方法は何か
といった高度が議論が展開されています。
オルカンに投資すべきか、S&P500にすべきか、全米株式にすべきか、という点で長時間悩むのは効率が悪いです。
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) November 16, 2023
それよりも株式と債券や現金の比率、つまりアセット・アロケーションに気を配った方がよいでしょう。
オルカンもS&P500もすべて「株式」という仲間に過ぎません。
ところが、リアルワールドでは「これまでの投資経験ゼロ」「貯金も50万円貯めるのがやっと」という方も多いはずです。
そういった方が、SNSの言説を信じ込み、新NISAでオルカンやS&P500を買いまくってしまうと、知らない間に「リスクの取りすぎ」「攻めすぎ」になっている可能性があります。
新NISA「オルカンやS&P500なら安全」は嘘。何を買うかではなく資産配分に注意。
オルカンもS&P500も「株式の集まり」に過ぎない
Xで投資界隈の発言を観察していると、大半の方が、
・新NISAで購入すべき金融商品はどれか?
・eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)がよいのか、S&P500がよいのか
といった議論をしています。
全世界株式推奨派にはその理由が、S&P500推奨派にもその理由があるはずですが、より大きな視点で考えると、どちらも「株式の集合体」であることに変わりありません。
株式である以上、どれだけ分散されていたとしても、大暴落時には40%〜50%下がる可能性があります。
そういったリスクを理解せず、「オルカンやS&P500は有名な人も皆オススメしているから安心!」と飛びつくのはやめましょう。
NISAは「株式100%」が有利に違いないが、「買いすぎ」「攻めすぎ」には注意
NISAの最大のメリットは「配当金や運用益に本来かかる税金(約20%)が非課税になること」です。
このメリットを最大限に活かすためには、やはり長期的にもっとも高いリターンが期待できる株式に集中投資することが重要です。
とはいえ、これまでの投資経験がゼロで、預貯金も100万円くらいしかない人がいきなり全力でオルカンやS&P500を買いまくるのはオススメしません。
資産形成に限った話ではありませんが、どんな分野でも「正しいやり方」というものがあります。
周囲が「新NISA、新NISA!」と盛り上がっていると冷静さを失いがちですが、そんな時ほど基本に立ち返りましょう。
預貯金を含めたトータルの資産配分に注目しよう
もちろん、すでに1億円も現金を保有している人であれば、新NISAでどんどんオルカンやS&P500を買っていけばOKです。
ところが、そんな人はごく少数であり、大半の人は預貯金も少ない中、毎月コツコツと貯めたお金を新NISAに回すのが現実的でしょう。
もしそうであれば「リスクの取りすぎ」に気をつける必要があります。
まずは冷静になり、
・生活防衛資金は必要な金額確保できているのか?
・新NISAで買ったオルカンやS&P500が仮に半値になっても生活は問題ないか?
・自分の性格から考えて、最大でどれくらいのマイナスなら許容できるか?
といった基本を押さえましょう。
そもそも手持ち資金が50万円しかなければ、投資などしている場合ではありません。
もっと頑張って貯金しましょう。
仮に一時的でも20%〜30%の下落に耐える自信がなければ、預貯金を多めに持っておけばよいのです。
新NISAの非課税期間は「一生」ですから、自分に合った方法で長く続けられる工夫をしましょう。
まとめ
皆がオススメしているからと言って、何も考えずにオルカンやS&P500を買いまくるのはやめましょう。
リスク許容度は人それぞれです。自分に合ったアセット・アロケーションを検討しましょう。
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新NISAで1月からクレカ積立をする場合、楽天証券とSBI証券では12月上旬が期限なので注意しましょう。
新NISAの「つみたて投資枠」は積立投資を前提としていますが、ボーナス設定を使えば一括投資に近いこともできます。
新NISAで特別なことをする必要はありません。
無理のない範囲で貯金をし、それをオルカンの買付にあてるだけです。