おはようございます。
先日、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズが運用する超低コストETF18銘柄(SPDRポートフォリオETFシリーズ)が日本国内で買い付け可能になるというニュースを記事にしました。
その中で最大の目玉商品と言えば、やはりSPDRトータルストックマーケットETF(SPTM)だと思います。
VTIと同じ米国のトータルストックマーケットに対するETFですが、その経費率は驚きの0.03%であり、投資する価値が十二分にある魅力的な商品になっています。
【SPTM】SPDRトータルストックマーケットETFはVTIをしのぐ経費率0.03%の超低コストETF
日本国内で米国のトータルストックマーケットETFといえば、今まではVTIしか購入できなかったこともあり、トータルストックマーケットETFといえばバンガードというイメージが強いかと思います。
実際には、トータルストックマーケットETFにはブラックロック社の販売するITOTとスパイダーのSPTMもあり、これらはバンガードを上回る経費率0.03%を実現しています。
ただ、ITOTは現状では日本国内の証券会社で取り扱いがありませんので、実質的にはVTIかSPTMを選ぶことになります。
それでも、今までVTI一択だった状況からVTIとSPTMの二択になるわけですから、日本人にとっては大変うれしいニュースですね。
SPTM、VTI、ITOTの資産総額は?
経費率ではVTIを上回っているSPTMとITOTですが、純資産総額においてはVTIにだいぶ水を開けられています。
1) VTI:1023.7億ドル
2) SPTM:23.8億ドル
3) ITOT:151.0億ドル
設定されたのは2001年、2000年、2004年ですので、SPTMの方が先発ですがVTIの独走状態と言えます。
一方、S&P500 ETFはVOO、IVV、SPYの三つ巴で、いずれも米国ETF運用総額ランキングのトップ5入りをしています。
1) VOO:951.9億ドル
2) IVV:1533.4億ドル
3) SPY:2681.4億ドル
こちらは設定されたのが2010年、2000年、1993年で、後発のVOOが追い上げている状況です。
SPTMとVTIの連動指数と構成銘柄は?
さて、SPTMとVTIは両方とも米国のトータルストックマーケットに連動するETFですが、そのベンチマークは異なります。
1) SPTM:SSGAトータル・ストック・マーケット指数
2) VTI:CRSP USトータル・マーケット・インデックス
ですね。
とはいえ、両者とも小型株まで含めた米国市場全体への投資を実現するというコンセプトは同じですので、その上位構成銘柄には大差ありません。
具体的に見ていきます。
以下がSPTMの上位10銘柄です。
(画像はMorningstarから引用)
以下がVTIの上位10銘柄です。
(画像はMorningstarから引用)
よく見ると細かい違いはありますが、「ほぼ同じ」と言ってよいでしょう。
あれこれ考えるだけ時間の無駄と言える程度の誤差の範囲内です。
SPTMとVTIの過去のリターンは?
SPTMとVTIの5年リターンの比較です。
青がSPTM、ピンクがVTIです。
(画像はYahoo financeから引用)
過去のパフォーマンスを見ても、ほぼVTIと同じ値動きを示していることが分かります。
過去のデータは必ずしも未来を約束するわけではありませんが、この両者に関しては「どちらが良いか」と悩んでも仕方がないレベルと言えそうです。
経費率はVTIが0.04%、SPTMが0.03%とわずか0.01%だけSPTMが優位ですが、これをどう考えるかでしょうか。
バンガード社だけに投資が集中するのが不安だという方には、有力な選択肢になりそうです。
このように、実際に購入するか否かは別として、商品の選択肢が増えるのは投資家サイドとしては非常に嬉しいことですね。
まとめ
SPTMはVTIと同じ米国のトータルストックマーケットETFで、経費率は驚きの0.03%という低水準です。
ETFの構成銘柄や過去のリターンを比較しても、VTIとほぼ遜色なくおすすめできる商品と言えそうです。
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バンガード、ステート・ストリート、ブラックロックの大手3社に関しては、倒産リスクはほぼ考えなくてよい気がします。
海外ETF投資は面白いですが、やはりドル転の手間、一度の売買金額が大きくなることから、ほとんどの人にとっては楽天VTIが正解となります。
楽天VTIは販売当初はトラッキング・エラー(下方乖離)が問題になりましたが、最近は比較的安定しているようです。