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VT一本とVTI+VEA+VWOの組み合わせはどちらがおすすめか?

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おはようございます。

時価総額ベースの世界分散投資を一本のETFでシンプルに実現するならば、VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)をひたすら積み上げるだけでOKです。

一方で、VTの投資割合が好みでないという方もいらっしゃるでしょう。

その場合は、

1) 米国株式市場:VTI バンガード・トータル・ストック・マーケットETF 

2) 米国以外の先進国株式市場:VEA バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF

3) 新興国株式市場:VWO バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF

に分けて、3つのETFを別々に買い付ければ、自分の好みの資産配分で世界分散投資を簡単に実現できます。

このように、各個人の好みによって幅広い商品ラインナップから自由に選択できるのが海外ETF投資の大きな魅力といえます。

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VT 一本かとVTI+VEA+VWOの組み合わせはどちらがおすすめか?

VTの投資国・地域の割合を知る

ご自身がVT一本にすべきなのか、それともVTI+VEA+VWOにすべきなのか理解するためには、大前提としてVTの投資国・地域の割合を知っておく必要があります。

VTの最大の特徴は、「時価総額加重の算出方法を採用し、保有銘柄は四半期毎にバランス調整されること」ですから、このやり方が好みかどうかに大きく左右されます。 

 

VTの投資国・地域の割合は下記の通りです。

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(画像はバンガード社のVT商品説明から引用)

 

日本人として、VTを購入した場合に日本株の割合が7-8%程度であることは知っておくべきだと思います。

また、VTは全世界株式市場への分散投資とはいえ、米国の割合が50%以上を占めることも重要です。

 

なお、英語版のVanguard社のホームページによれば、2020年1月31日時点のRegion allocationは、

1) 米国(VTI相当):59.0%

2) 米国を除く先進国(VEA相当):約31%

3) 新興国(VWO相当):9.9%

とあります。

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この配分が自分の好みであればVT一本に集中した方が手間が少ないでしょう。

もし、この配分に大きな不満があればVTI、VEA、VWOを別々に買い付けることになります。

 

VTI+VEA+VWOで自分の好みの資産配分で世界分散投資が可能

VTIとVEAとVWOを別々に買い付ければ、自分の好みの資産配分で世界分散投資を実現させることが可能です。

 

例えば、

1. これからも米国株式市場が世界経済をリードし続けるはずだ!

 →VTIを多めに買い付ける

2. これから世界経済を牽引するのは新興国株式市場のはず!

 →VWOを多めに買い付ける

といったことが可能になります。

 

また、VTI、VEA、VWOを別々に積み上げることで、自分のアセットアロケーションを変更した時に、手動でバランス調整がしやすいというメリットがあります。

その代わり、資産配分に大きなずれが生じていないか、時々チェックする習慣は必要ですね。

 

VTのメリットはリバランスも含めて商品がやってくれること

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VTを選択する大きなメリットは、地域ごとの時価総額の変化に応じてバランス調整を勝手にやってくれる点にあります。

「時価総額加重」という点に不満がない人にとっては、真にほったらかしの投資が可能になるわけです。

例えば、今後新興国市場の急成長があれば、VTの中のEmerging Marketsの配分割合が増えることになります。

今現在はEmerging marketsの割合は10%程度ですが、20年後には15%や20%に上昇している可能性もあります。

このような微調整を個人レベルで実現することは大変手間がかかりますから、ほったらかし派にはVTは魅力的ですね。

 

VTとVTI+VEA+VWOで経費率の差はあるか?

VTの経費率は0.08%です。

バンガード社の企業努力によって、以前と比べるとだいぶ下がりました。

一方、VTI+VEA+VWOの場合、経費率はそれぞれの商品をどれくらいの割合で購入するかに左右されます。

参考までに、

・VTI 経費率 0.03%

・VEA 経費率 0.05%

・VWO 経費率 0.10%

ですね。

仮にVTと同じ配分で買い付けるとすると、経費率は約0.045%になります。

よほどVWOの比率を上げない限り、経費率だけ見ればVTI+VEA+VWOの方が有利です。

 

デメリットは購入のたびに手数料がかかること

上記のように、経費率だけ見ればVTI+VEA+VWOの方が有利ですが、誤差の範囲内とも言えます。

また、海外ETFは購入時に買付価格の0.45%(最低手数料はゼロ、最高 20$)の手数料がかかりますので、VTI+VEA+VWOは購入回数が増える分、初期コストでは不利になります(SBI証券では2020年3月現在、VTIとVTの購入手数料は無料です)。

ETF購入手数料がかからないNISA口座ならば、VTI、VEA、VWOを別々に買い付けた方がわずかに有利と言えますね。

経費率や買付手数料に関しては、長期投資では誤差の範囲内とも言えますから、最終的は「時価総額加重での世界分散投資」というVTのコンセプト・資産配分がご自身にとって腑に落ちるかどうかで決めればよいと思います。

 

まとめ

結論 

VT:時価総額加重での世界分散投資+四半期毎のバランス調整に魅力を感じる方

VTI+VEA+VWO:時価総額ベースではなく、特に重点を入れて応援したい地域がある方

におすすめということになります。

 

こんな記事も書いています。

あれこれ考えるのは面倒くさいという人は迷わずVTでよいと思います。VTI+VEA+VWOは投資好きでアレンジを効かせたい人におすすめです。

www.churio807.com

 

人口動態から考えると、先進国の中では米国の強さが際立ちます。人口動態が今後の経済成長を大きく左右すると信じるならば、VTI+VWOというのも面白いです。

www.churio807.com

 

投資信託で世界分散投資ならば楽天VTもしくはeMAXIS Slimシリーズでよいと思います。

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