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【アセットアロケーションの決め方】人的資本の大きさと安定性を検討することが重要

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おはようございます。

弊ブログも開設して5年以上が経過し、幸いにも読者から様々なご質問をいただく機会が増えてきました。

その中で、アセットアロケーションの決め方で悩んでいる方が多い印象を受けます。

長期投資におけるリスク・リターンの大半が資産配分によって決定するという事実を踏まえると、アセットアロケーションの決め方で悩んでいるというのは正しいステップを踏んでいることになります。

よって、アセットアロケーションで悩むこと自体は何も問題ありませんが、実際には自分に合った資産配分というのは自分で考え抜いて決定するしかありません。

本日はその理由を考察したいと思います。

 

【アセットアロケーションの決め方】人的資本の大きさと安定性を検討することが重要

 

アセットアロケーションを考える上で「人的資本」に目を向けることが重要

アセットアロケーションに関して「万人にとっての最適解」と言われるものを提示するのは不可能です。

というのは、アセットアロケーションを決めるには、

・その人の雇用の安定性

・家族構成や毎月の支出レベル

・毎月の給料の大きさ

・今後の出世、昇給の可能性

・リタイアを検討している時期

など、その人の生活状況や職の安定性、思い描いているライフプランが重要になるからです。

 

言い換えれば、今現在持っているお金や資産の量を聞いただけでは最適なアセットアロケーションを考えることはできません。

人的資本の太さや安定性、世帯構成やリタイアに対する考え方などのほうがよほど重要になるでしょう。

 

人的資本が太く安定しておりリタイアを考えていない人は株式比率を上げてよい

結論から申し上げますと、人的資本が太く安定しており、リタイアを考えていない人は思い切って株式比率を上げて良いです。

 

人的資本が安定しているとは、

・すでに何年も働いて自分の会社の中でのポジションが安定している

・会社の経営状況に問題がなく、今後もそこそこの成長性が期待できる

・将来も解雇される可能性が低く、安定した雇用がほぼ約束されている

などの条件を指します。

 

その場合、毎月決まった日にちに決まった金額振り込まれる給料(日本円)というのが、すでに多額の債券を保有しているのに等しいイメージになります。

このように、太く長く安定した人的資本を有している場合、資産配分の大半を長期でもっとも期待リターンの高い株式が振り分けるのは妥当です。

 

セミリタイア検討中、雇用状況が不安定な方は債券比率を上げるべき

逆に、

・45歳で確実にセミリタイアしたい

・定年退職が近い年齢であり、退職後は大幅に収入が下がる

・会社の経営が不安定で、2〜3年後の雇用がどうなっているか分からない

・会社内における自分の立ち位置が微妙で出世、昇給が望めない

といったケースでは、より安全性に留意した資産配分が求められます。

具体的には株式の比率を下げ、現金や債券の比率をあげるとよいでしょう。

 

人的資本が太くて安定しており、若い人ほど投資で攻めることができるとも言えますね。

一般的には、適切な株式比率は「100 - 今の年齢」であると言われますが、そう単純化できないことがよく分かります。

 

まとめ

終身雇用を前提とした昔ながらの日本企業で働いている方は、毎月同じ日に同じ金額の給料を受け取る権利自体が多額の債券を保有していることに等しいです。

よって、人的資本が安定している方はより積極的にリスクをとり株式比率を上げてよいでしょう。

 

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