おはようございます。
少し前になりますが、楽天証券のiDeCoで、デフォルトでの設定商品が「楽天・インデックス・バランス(DC年金)」になると発表がありましたね。
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/company/newsrelease/pdf/press20180522.pdf
私自身はSBI証券のiDeCoを利用しており、楽天証券のiDeCoユーザーではありませんが、iDeCoのデフォルト商品にリスク資産が選ばれるというのは時代の流れを感じます。
そこで、本日は楽天・インデックス・バランス(DC年金)とはどのような商品が調べてみました。
「楽天・インデックス・バランス(DC年金)」とは?
2018年5月1日に改正改訂拠出年金法が施行され、一定期間以上、掛け金の配分指定をしなかった場合、自動的に資金が振り分けられる「指定運用方法」の整備が行われたとのことです。
その中で、定期預金型の商品ではインフレ局面では資産価値が減少するため、「指定運用方法」には投資信託などのリスク資産が促されるようになりました。
そこで、楽天証券ではデフォルトの商品に「楽天・インデックス・バランス(DC年金)」を採用したというわけですね。
今までは、デフォルトの商品は元本保証の「定期預金タイプ」の商品でしたので、デフォルトでリスク資産が選択されるというのは画期的ですね。
楽天・インデックス・バランス(DC年金)とは?
さて、楽天・インデックス・バランス(DC年金)の構成を見ていきます。
「日本を含む全世界の株式および投資適格債券に分散投資」をする商品です。
このうち、株式が15%、債券が85%ですので、かなり債券に偏った配分と言えるでしょう。
全世界の株式部分は、
・バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)
を採用しています。
VTに関しては当ブログでは何度も紹介していますので、改めて紹介するまでもないでしょう。
一方、債券部分は、
・バンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンド
が採用されています。
債券部分は対円での為替ヘッジありとなっているのが特徴ですね。
信託報酬は0.2078%と抑えられていて、最近の投資信託の低信託報酬化の流れを組んだ形になっています。
株式の割合が「15%」というのはずいぶん消極的ではあるけれど・・・
株式の割合が15%というのは、60歳過ぎまでの長期投資を前提としたiDeCoではずいぶん消極的な気がします。
とはいえ、「投資でリスクをとる」ということに積極的になれない国民性が根強くありますので、致し方ないところでしょう。
それにしても、債券85%はガチガチですね。
個人的には、世界経済インデックスファンドのように、いくつかのバリエーションから選べるようにしてほしいです。
例えば、
1) 楽天・インデックス・バランス(債券シフト型)→株式 25%:債券 75%
2) 楽天・インデックス・バランス(ノーマル)→株式 50%:債券 50%
3) 楽天・インデックス・バランス(株式シフト型)→株式 75%:債券 25%
のような感じでしょうか。
ユーザーの側にいくつかの選択肢を提供することで、よりニーズにマッチした商品になると思います。
デフォルトでリスク資産を設定するというのが投資普及への第一歩になるか
これまで、iDeCoでデフォルトで設定される商品といえば、「定期預金型」の商品というのが常識でした。
株式15%というのは、特に若い方にとっては物足りなさが残りますが、「iDeCoはリスク資産で運用するもの」という意識付けにはちょうどよいのかもしれません。
投資を始めて10年もすると、「含み損がある時期はあって当然」という考えになりますが、少々の含み損でもパニックになってしまう人はまだまだ世の中多いでしょうから。
株式(VT)が15%、債券(為替ヘッジあり)が85%ということは、暴落時に株式部分が50%、債券部分が90%になったと仮定しても、84%程度にしか下落しません。
初めからリスクを背負いすぎると、調整局面の含み損に精神的に耐えられなくなり、二度と投資の世界に戻ってこなくなる人が必ず出てきます。
国として積極的に推し進めていきたいiDeCoのような制度では、まずは投資に対してポジティブな気持ちを持ってもらうことからコツコツ始めていくべきなのでしょうね。
まとめ
楽天・インデックス・バランス(DC年金)は、世界全体の株式や債券市場に広く分散投資をするバランス型の商品です。
債券の割合が85%と高すぎる印象がありますが、リスク資産を購入するはじめの一歩としてはこれくらいがちょうどよいのかもしれません。
楽天・インデックス・バランスの値動きを見ながら、自分のリスク許容度を見極めていく手もあるでしょう。
こんな記事も書いています。
株式15%という比率に不満がある方は、「全世界株式」クラスの投資信託を上乗せするのがよいでしょう。
つみたてNISAのおすすめ投資信託5選を紹介した記事です。
バランスファンドはリバランスの手間いらずという大きなメリットがありますが、自分の好みの資産配分の商品がほぼ存在しないのが弱点です。