おはようございます。
私がVTのことを記事にすることが多いからか、当ブログの読者の方から
「本家VTと楽天・全世界株式インデックス・ファンドはどちらを購入すべきですか」
という質問を時々頂戴します。
本日はこのご質問について考察してみます。
本家VTと楽天VTはどちらが有利か比較してみた
所詮同じ物を買い付けているだけなので、大差はない
どちらを購入すべきかというのが、もしリターンの差のことをおっしゃっているのであれば、
「同じ物を買い付けているだけなので、リターンに大差はない」
となります。
要するに、あなたの好きな方を買えばよいです。
細かいシミュレーションに関しては、つみたて次郎さんが詳細な記事を書かれていますので、一読をおすすめします。
ただし、楽天証券とバンガードの提携が未来永劫続くかどうかは不明ですので、その点は注意しておきましょう。
数十年後のことなど誰にも分かりませんからね。
さすがにバンガード社は存続している気もしますが、2社の関係性までは全く読めません。
リターンに大差があったら楽天VTは売れていません
リターンに大差があったら、楽天VTは発売半年であんなに売れません。
本家VTの方が大幅にリターンが良ければ、多少の手間があっても本家VTを買い付けますよね。
人間ってそういうものです。
ところが、現実には楽天VTは順調に純資産総額を伸ばしており、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2017」で1位になったわけです。
これの意味する所は、
「本家VTと楽天VTのリターンには大差がなく、それ以上に、楽天VTの円建てで少額から購入でき、積立にも対応という利便性が評価された」
ということです。
本家VTに今から手を出すなら気をつけること
今から本家VTに手を出す場合には、
1) ドル転の手間がかかること
2) 配当金の外国税額控除の手間がかかること
3) ETF買付手数料を考えると、一度にまとまった金額の投資が必要であること(NISA口座を除く)
4) 投資信託のような積立購入ができない→SBI証券が3月10日から対応!
ことに注意が必要です。
1)のドル転の手間は、住信SBIネット銀行の外貨積立を使えばかなり楽にはなりますが、それでも投信を購入するよりはだいぶ面倒くさいです。
2)の外国税額控除の手間は、医師のように2箇所以上で給与収入があるのが普通で、毎年の確定申告は恒例行事!という人は問題ありませんが、普通のサラリーマンにとっては確定申告自体が苦行になりえます。
はっきり言って面倒くさいので、面倒くさがり屋の人は楽天VT一択です。
タイムリーなことに、SBI証券が外国株の積立購入に対応した
さて、こんな記事を書いている間にSBI証券が外国株の積立購入に対応しました。
もちろんVTの積立も可能ですが、NISA口座以外ではETF買付手数料が馬鹿にならない(5ドル〜20ドル)ことに注意すべきです。
下記のはちどうさんの記事によれば、最低でも1111ドル以上で買い付けをしないと手数料負けします。
普通のサラリーマンの方には、毎月1111ドル以上というのは結構厳しいですね。
少額ずつの積立に関しては、まだまだ投資信託の独壇場と考えてよいです。
要するに、普通の人がNISA口座以外で毎月数万円くらいの積立購入をしたければ投資信託を買っておけ、ということです。
ただし、すでにある程度まとまったキャッシュを保有していて、何年かかけて時間の分散を図りながら外国株の積立投資をしたいという人には大変有用です。
1億円くらいのキャッシュがあればものすごく有用だろうなぁ。
4つの要素のうち1つでも耐えられない人は黙って楽天VTを買おう
上記の4つの要素うち1つでも耐えられない!という方は、何も考えず楽天VTを購入しておけばよいのです。
VTを短期でホールドしてもたいして儲かるはずがありませんから、VTを購入するということは、長期投資前提ということです。
長期投資をコツコツ続けるためには、自分にとってストレスを感じにくい方法を選ぶ必要があります。
もちろん、VTの場合は1株単位でしか購入できませんから、投資信託のように「ちょっと100円だけ購入してみる」とかはできませんよ。
VTは1株=約75ドルですから、最低でも8,000円以上は必要です。
5000円だけちょっとずつ定期的に購入したい、という人は初めからETFを検討する必要はありません。
まとめ
本家VTと楽天VTは所詮同じ商品を買い付けているだけですので、リターンには大きな差は出ません。
わずかなトラッキングエラーも嫌うならばETF一択ですが、投資信託にも大きなメリットがあるでしょう。
こんな記事も書いています。
投資信託は楽天バンガードとeMAXIS Slimシリーズがあれば事足りますね。iFree S&P 500インデックスも次点で良い商品ですね。S&P 500に連動する投資信託はまだ少ないので価値があります。
VTはポートフォリオの一部として保有して間違いない鉄板銘柄です。ジュニアNISAで何か一つだけ購入するならば私ならVTを買います。
EXE-iも楽天VTと同じくらい優れた商品ですが、今のところ純資産総額の伸びが芳しくありませんね。やはり販路が限られすぎているからでしょうか。