おはようございます。
資産形成では、「自分の力でコントロールできるもの」と「自分の力が及ばないコントロール不能なもの」を分けて考えることが非常に重要です。
実際には自分の力でコントロールできない事柄に対して、莫大な時間や労力を割いてしまうと後で振り返った時に「成果に直結しない無駄な努力」となる可能性が高いからです。
そこで本日は、資産形成において自分の力でコントロールできるものとコントロールできないものの違いを明らかにし、どこに力点を置くべきか検討します。
種銭の大きさや入金力など自分の力でコントロールできるものに集中する
本日の記事の要点は以下の通りです。
1. 資産形成を考えるうえで絶対に覚えておくべき式
資産運用を極限までシンプルにまとめれば、
「資産=(収入 - 支出+運用益) x (運用期間)」
という1つの数式で表現されます。
この数式から言えることは、資産を増やすためには、
・収入を増やす
・支出を減らす
・運用益を増やす
・運用期間を長くとる
しかないわけです。
この4つの中から、どこに自分の限られた時間や労力などのリソースを割くかで資産形成というゲームの攻略難易度は大きく変わってきます。
2. 資産形成でコントロール「できる」ものと「できない」ものの違い
次に、上の数式の中から、自分の力でコントロールできるものとできないものを分けてみましょう。
最も手っ取り早くコントロール可能なのは「支出を減らす」ことです。
ただし、毎月の支出を数値で正確に把握していない方にとっては「支出を減らす」1つだけとっても非常に大変でしょう。
まずは、「マネーフォワード」などの家計管理アプリを利用して毎月の収入と支出を正確に把握することから始めてください。
近年では副業をすることが当たり前になりつつあり、努力次第では「収入を増やす」こともできます。
ただし、短期的にに大きな成果をあげることは難しく、先に種をまいておき時間をかけてゆっくり育てる意識が必要です。
もちろん、本業でスキルアップや昇進をして収入を増やすのもよいでしょう。
「収入を増やす」は支出を減らすほど簡単ではないものの、ある程度は自分の力でコントロール可能な領域と言えます。
3. 先にコントロールできるものから手をつけることが重要
特別な知識やスキルを持たない初心者が投資で勝つための鉄則は「時間を味方につける」ことです。
上の式で言えば、「運用期間を長くとる」ことが重要であり、言い換えれば「思いついた時点で即座に行動に移す積極性」が求められています。
勉強やシミュレーションをしただけで何一つ行動を起こさなかった人と、少しずつでも動き出した方で将来大きな差がつく可能性があります。
逆に、「運用益を増やす」に関しては相場に恵まれるかどうかによる所が大きく、自分の力でコントロールするにも限界があります。
一般に、ローリスク・ハイリターンという都合のよい投資手法は存在せず、ローリスクな投資はローリターン、ハイリスクな投資はハイリターンだからです。
各個人がとれるリスク許容度には限界がありますので、リターンを追求してリスクを上げるにも限界があります。
過度にリスクをとりすぎて市場から退場してしまうと、「運用期間を長くとる」という大原則を破ることになりますので、結果的に遠回りになりますね。
まとめ
種銭の大きさや入金力などは自分の力でコントロール可能である一方、運用益の部分は相場による所が大きく自分の力ではコントロールが困難です。
先に自分の力でコントロール可能な事柄から手を付けましょう。
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