おはようございます。
これまで米国株の成長を牽引してきたビッグテック銘柄ですが、2022年の調整局面に入ってからは厳しい局面を迎えています。
一部の評論家の中では、この現状を2000年のドットコムバブル崩壊になぞらえ「ビッグテック崩壊」と呼ぶ声もあるようです。
私個人としては、2000年のドットコムバブル時代とはこれらのビッグテックの企業価値やこれまでに挙げてきた業績が桁違いであり、「崩壊」とまでは呼べないのではないかと考えています。
ビッグテック暴落は終わりの始まりなのか
本日の記事の要点は以下の通りです。
1. ビッグテック暴落の現状について
2. 2000年のドットコムバブル崩壊とは状況が大きく異なる
3. 株価上昇のエンジンとしてビッグテックは必須だが、分散投資を心がける
以下1つ1つ掘り下げてみていきます。
1. ビッグテック暴落の現状について
2010年代の米国株の成長はめざましく、他の先進諸国と比較しても桁違いの株価上昇を成し遂げました。
まさに「米国株の一人勝ち」といえる状態だったわけです。
2022年に入り、ロシア軍のウクライナ侵攻、各種原材料費や資源の高騰、米国を中心とした極端なインフレと金融引き締め政策の影響などにより、株価は大きく下落しています。
特にその影響が大きいのが、これまで株価上昇を牽引してきたビッグテック企業です。
そこで、今回はビッグテック企業を代表するマイクロソフト、アップル、グーグル、ネットフリックス、メタ(フェイスブック)、アマゾン、テスラなどの株価を市場平均と比較し、現状を分析したいと思います。
2. 2000年のドットコムバブル崩壊とは状況が大きく異なる
ビッグテック企業の2022年始からの株価を確認しましょう。
緑がVOO(S&P500)です。
赤がマイクロソフト、水色がアップル、紫がグーグル、ピンクがネットフリックス、黄色がテスラ、グレーがメタ(フェイスブック)、青がアマゾンになります。
VOOもそれなりにダメージを受けていますが、年初来だと-17%ですのでこの中では最も優れた成績を残しています。
ビッグテックの中では、マイクロソフト、アップル、グーグルが優秀で、20%前後の下落で踏ん張っています。
テスラとアマゾンは年初来35%程度、メタ(フェイスブック)は40%以上下落しており、これらの株ホルダーの方は気が気でないでしょう。
ネットフリックスに至っては年初来マイナス69%という大暴落であり、慌てて手放した方もいるのではないでしょうか。
このように、ビッグテック企業の株価はいずれも市場平均(S&P500)以上に暴落しており、2000年のドットコムバブル崩壊になぞって「ビッグテック崩壊」という声も上がっているようです。
私としては、2000年のドットコムバブル時代とはビッグテック企業の実質的価値やこれまでに挙げてきた業績が桁違いであり、崩壊には至らないのではないかと考えています。
3. 株価上昇のエンジンとしてビッグテックは必須だが、分散投資を心がける
私個人の意見としては、株価上昇の起爆剤としてビッグテックの力は必須だと思います。
長期で見た時には、テクノロジーセクター以上に爆発的な成長性が期待できる業種が見当たらないからです。
特に投資期間が長く確保できる若い方であれば、ポートフォリオの中に積極的にビッグテック企業を組み入れるべきです。
しかし、どんなに有名なビッグテック企業であっても、たった1回の決算ミスで大幅に株価が下落する可能性があります。
特に近年ではビッグテック企業に対する投資家の期待値も高く、通常ならばミスと言えない程度の決算でも株価が下がることは多いです。
我々個人投資家にとって重要なことは、ビッグテック企業への投資を過度に怖がるのではなく、ポートフォリオの一部として取り込んでその成長の恩恵に預かることでしょう。
長期投資ではとにかく「分散」が重要です。
欲を出して大怪我しないよう気をつけましょう。
まとめ
これまで米国株の成長を牽引してきたビッグテック企業ですが、2022年に入り厳しい局面を迎えています。
我々個人投資家としては、ポートフォリオの一部としてこれらのビッグテックを取り込み、その成長性の恩恵に預かるのがよいでしょう。
1銘柄に集中投資をするのは危険です。
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若いうちはポートフォリオの100%を株式で構成し、その株式は100%全米株式(VTSAXやVTI)で保有すべきというシンプルな投資法です。
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日本人こそ資産運用が最も必要な国民であるにも関わらず、欧米諸国として有価証券の保有割合が低いことが知られています。
あたかも定期預金をする感覚で投信積立が継続できれば成功は近いでしょう。
適切に分散された株式を長期保有し続けることが重要です。