おはようございます。
本日は、『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』の書評です。
これは私のお気に入りの投資本の1つで、本書が伝えるメッセージはシンプルそのものですが、その通りに実践し続ければ成功する可能性は非常に高いです。
投資はシンプルであればあるほどよいという私の考えと合致することが多く、投資が趣味ではなく人生を楽にするための手段の1つと割り切っている方には大変おすすめの一冊です。
『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』を読んで会社に縛られないお金を作ろう
本書の要点を以下にまとめます。
毎月の収入の50%を貯蓄し、コツコツ投資する。借り入れをしない
資産形成を成功させるコツは、シンプルなことを徹底してコツコツやり抜くことです。
その土台部分が毎月の家計管理となります。
本書では、
1) 毎月の収入の50%を貯蓄すること
2) 貯蓄したお金を株式に投資すること
3) 借り入れをしないこと
この3点が何度も繰り返し強調されています。
この中で最も重要なのは1です。
ここをおろそかにして株式投資に進んでも十分な効果は得られません。
昔は家計簿を作るのはものすごく大変な手作業でしたが、今はマネーフォワードなどの家計管理アプリがありますので、それらを利用するのがよいでしょう。
私は有料版を使っていますが、無料版でも十分な機能です。
資産を積み上げる時期はVTSAXに100%投資する
さて、次に具体的な投資対象ですが、著者はVTSAX(米国株インデックスファンド)に100%集中投資するよう勧めています。
日本ではVTSAXは直接購入できませんが、VTIや楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)、SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(SBI・VTI)で代替可能です。
また、VTIとS&P500のパフォーマンスはほぼ近似することを考えますと、VOOやIVV、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)やSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドでも代替できます。
著者は、
1. リーマンショックやコロナショックのような暴落は突然訪れ、その時期を正確に予測することは誰にもできない
2. どんな暴落の後も株式市場は回復し、長期でみれば上昇し続けてきた
という前提に立ち、手持ちにあるお金はできるだけ速やかに株式へ投資することを勧めています。
ドルコスト平均法に関しては否定的で、期待リターンがプラスのものに投資をするわけなので一括投資が理にかなっていると説きます。
リタイアが近づくにつれ、VBTLXと現金を組み合わせる
上記の通り、著者は資産を積み上がる時期には「ポートフォリオの100%をVTSAX(米国株インデックスファンド)で保有する」ことを推奨しています。
とはいえ、リタイアが近づくにつれていつまでも株式100%では安心できないというのも事実です。
そこで、リタイア時期が近づくにつれて、VBTLX(米国債券インデックスファンド)と現金を組み合わせることを推奨しています。
書籍内ではVTSAX 75%、VBTLX 20%、現金 5%というポートフォリオを紹介していましたが、各個人の経済状況にあわせて比率は自由に調節すべきでしょう。
お金に縛られない生き方を実現する4%ルール
お金に縛られない生き方を実現可能な目安として、著者は「4%ルール」を提唱しています。
積み上げた資産の4%以内で毎年の生活が可能になれば、資産を維持しながら生活できる可能性が高いということです。
言い換えれば、資産総額が毎年の生活費の25倍に達成すればゴールということですね。
毎年の生活費が大きければ大きいほど、お金に縛られない生き方を実現するハードルは上がります。
これは、ゴールである毎年の生活費の25倍の金額時代が大きくなるとともに、そもそも毎月の支出が大きければ毎月の収入の50%を貯蓄するという第一の原則を守ることも難しくなるからです。
「足るを知る」生き方こそが、お金に縛られない生き方を実現するために最も重要なことなのでしょう。
まとめ
『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』の書評でした。
メッセージはシンプルですが、本書の内容に従って長期投資できれば成功する確率は非常に高いと思います。
未読の方はこの機会にぜひ読んでみてください!
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