おはようございます。
確定拠出年金はスイッチングが自由で手数料がかからない点が大きな魅力です。
その利点を利用して、平常時は定期預金型の商品で現金を積み上げつつ所得控除の恩恵を受け、相場が乱れたら株式投資信託へ切り替えるといった逆張りの手法が考えられます。
そこで、本日は以下のご質問について検討してみます。
こんにちは、ちゅり男さん!
いつもブログで勉強させて頂いております。
本日は確定拠出年金の投資手法についてアドバイスを頂戴したく問い合わせさせて頂きました。
数年前から企業型DCに加入しており、最初は定期預金にて拠出しておりましたが、昨年、思い切って外国株式投信に運用を切り替える事にしました。
切り替えるタイミングがたまたまあの「クリスマスの株価暴落時(2018年12月)」で、試しに15万円程、定期預金から外国株式に恐る恐るスィッチングしました。
それから数ヶ月、外国株式で拠出を続け、現在、外国株式の累計拠出額が25万円となり、評価損益が3.4万円までプラスとなりました。
運用利回りで見ると直近で8.5%です。
投資初心者なので、良く解りませんが、25万円の元本で3.4万円のプラスは上出来なのではないかと思う反面、
現在の回復した高値での基準価格で外国株式に拠出を続けていくよりも、拠出運用を定期預金に戻して種銭を貯め、暴落時に一気に外国株にスイッチングをする方が投資効率が高いのではないかと思う様になりました。
もちろん基準価格は上がっていくのでしょうが、スイッチングが自由に出来る企業型DCではドルコスト法で積み立てるより、上記の方法の方が効率が良いように思えてしかたありません。
そこでご相談なのですが、やはりセオリ-通りにドルコスト法で積み立てる方が良いのか、上記の様な逆張り的な手法で行くのが良いのかをご指南頂ければ幸いです。
恐縮ですが宜しくお願い致します。
ご質問ありがとうございます。
適切なタイミングを読めればスイッチングは有効ですが、右肩上がりの相場が続いた場合は機会損失のリスクもありますね。
大半の方にはドルコスト平均法による積立が王道だと思います。
確定拠出年金のスイッチングを利用した逆張り投資の是非
定期預金で積み立てて適宜スイッチングも有効な投資法です
確定拠出年金のメリットはスイッチングにコストがかからないことです。
よって、2018年12月や2020年コロナショックのような暴落→上昇の波にうまく乗っかることができれば、大きな利益を得ることができます。
暴落の底を正確に読めれば理論上は逆張りが最強なのは誰が見ても自明ですね。
ただ、実際には暴落の底を正確に読むのは難しいです。
2018年12月のように一過性の暴落ですぐに相場が回復すればよいのですが、本格的な暴落の時は半年以上も底なしの相場が続くこともありますからね。
私自身も何回かまぐれ当たりしたことはありますが、なかなか再現性がありません。
結局は、相場を読む力に自信があれば逆張りも可、そうでなければ何も考えずにドルコスト平均法で積み上げるのがベターということになるでしょうか。
時には、暴落がなかなか来ずにスルスルっと株価が上がり続けることもありますから、そうなると定期預金で保有し続けるのが精神的に辛くなってきますね。
確定拠出年金は所得控除の恩恵だけで十分なのでドルコスト平均法で満足しています
私自身は、確定拠出年金は所得控除の恩恵がメインで、運用による利益はおまけみたいなものだと考えています。
サラリーマンや公務員の場合、確定拠出年金は拠出できる金額が限られますからポートフォリオの主力とは考えていません。
おまけ部分であれこれ頭を使うのも面倒なので、何も考えずに株式投資信託を毎月積み立てているというのが正直な所です。
ただし、投資が上手な人にとってはタイミング投資の方がドルコスト平均法よりも有利なのは事実です。
逆張り的な手法とドルコスト平均法のどちらがご自身に向いているか試したければ、以下のようなゲームをやってみるのはいかがでしょうか。
半分を定期預金からのタイミング投資、半分を投信積立して成績を争うゲーム
確定拠出年金の枠を利用してご自身の実力を確かめたければ、拠出金の半分は定期預金にしておいて、残りの半分を株式投資信託の積立にするのも面白いですね。
半分は自分の思い通りに運用して、残りの半分はドルコスト平均法で積み立てる。
何年かやってみて、タイミング投資の方が成績が良ければそちらにシフトする、ドルコスト平均法に負けるようならば素直に負けを認めて投信積立をする。
確定拠出年金は普通に利用していると退屈ですので、そういったゲーム要素を付け加えてみるのも面白いかもしれませんね。
私自身は確定拠出年金の枠で大きな利益を狙おうという欲自体がすでにありませんのでやりませんが、長期投資にゲーム要素を取り入れて楽しむという発想もアリでしょう。
まとめ
確定拠出年金はスイッチングにコストがかからないのが大きなメリットです。
その利点を活かし、平常時は定期預金→暴落時に株式投資信託へシフトという逆張り投資も成り立ちます。
相場を読む力があれば有効な投資法なのは間違いありません。
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個人型確定拠出年金(iDeCo)は老後資金の備えとしてぜひ活用したい制度ですが、利用する前に最低一冊は本を読んで知識武装しましょう。
iDeCoの入門書として以下の2冊をおすすめします。
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私自身は、できるだけ安い価格で仕入れて、一度買ったら原則売らない投資手法を採用しています。
ドルコスト平均法と機械的なリバランスが最も初心者向けなのは間違いありません。
個人投資家が機関投資家のマネをしてフルインベストメントをするのは危険です。リスク管理こそ最優先です。