おはようございます。
当ブログの読者の方から、下記のご質問をいただきましたので回答させていただきます。
ブログ参考にさせて頂いてます。 ご相談したいのですが・・・50代後半です。来年積立ニーサを始めるにあたって、10年間継続中の野村アセットマネジメントのハッピーライフファンド株50 信託報酬0.724% 4万を辞めて積立ニーサ1本にするか、減額しても続けた方が良い信託なのか悩んでいます。アドバイスをいただけたら有難いのですが。
要するに、10年間積み立ててきた高信託報酬の商品をスパッとやめて別の商品に乗り換えるべきか、それとも少額でもよいので積み立てを継続すべきか、というご質問ですね。
結論:ハッピーライフファンド株・50の積立てはやめましょう
初めに結論から書きます。
ハッピーライフファンド株・50の積立は中止すべきです。
現時点での含み益の金額にもよりますが、信託報酬の差を考えますと、私ならばスパッと解約して別の商品に切り替えます。
そして、投資をあと10年以上は継続するつもりがおありならば、今後の積立はつみたてNISAの枠を利用して月33,000円ずつ行います。
野村アセットマネジメントの「ハッピーライフファンド株・50」とは?
私自身、ハッピーライフファンド株・50という商品を知らなかったので、まずは商品について調べてみました。
投資信託のモーニングスター|スナップショット[ハッピーライフファンド・株50(LP積立て)]
上記リンクを参照いただければ分かりますが、全体を100とした時に、
1) 国内株式:34% ベンチマークはTOPIX
2) 先進国株式:16% ベンチマークはMSCI コクサイインデックス
3) 国内外債券:40%
ベンチマークはブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックス
の割合で投資をする商品ですね。
要するに、債券:株式は50:50で、そして、株式の中では日本株:海外株を2:1で買い付けるイメージです。
最終的には個々人の投資方針によりますが、個人的には日本株への投資割合が高すぎると考えます。
信託報酬0.7236%はあまりに割高。そして実質コストは1.30±0.15%とさらに割高
上記の資産配分は好みの問題もありますので良しとしても、信託報酬0.7236%はあまりに割高ですね。
そして、交付目論見書を拝見すると、実質コストの目安は1.30±0.15%とあります。
これは絶望的な数字ですね。
上記の資産配分に基いて、国内外の低コストインデックスファンドでポートフォリオを構成すれば、0.2%前後の信託報酬が実現できます。
0.5〜1.0%程度の信託報酬の差というのは、長期投資においては決定的な差になりえます。
長期で保有すれば保有するほど、後々差が生まれると考えた方がよいでしょう。
私ならばハッピーライフファンド株・50はキッパリやめます
上記の理由から、私ならばハッピーライフファンド株・50の積立はキッパリやめます。
次の問題は、今までに積立ててきた分を売却して別の商品を買い直すかどうかという点です。
特定口座の場合、売却時には含み益に対して約20%の税金がかかるからです。
毎月4万円ずつの積立ですと、年間に48万円。
それを10年継続されたということですので、投資元本だけで480万円ですね。
上が本商品の長期チャートですが、10年間継続されたのであれば、アベノミクスの流れにのって、かなりの含み益があるのではないかと推察します。
20%の税金を払うのは惜しいですが、信託報酬の差があまりに大きいため、私ならば今のように相場がよいうちに全て売って利益確定をして、別の商品に切り替えます。
実質コスト1%超えの商品を長期で保有したいと思わないからです。
売って得たお金は、私ならば時間の分散をはかりながらVTメインに再投資をしますが、低コストの別の投資信託でもよいでしょう。
そして、今後の新規積立てはつみたてNISAの枠を利用します。
つみたてNISAで何を購入するか?
つみたてNISAで何を購入するかですが、私ならば、
1) EXE-iつみたてグローバル(中小株含む)株式ファンド
2) 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)
3) eMAXIS Slim先進国株式インデックス+eMAXIS Slim新興国株式インデックス
このどれかに33,000円/月ずつ投資をします。
ただし、このポートフォリオですと株式100%なので、ハッピーライフファンド株・50よりもリスクが高まりますから、リスクを抑えるならば債券を何割か混ぜ込むのもありですね。
そうやって自前でポートフォリオを作成することで、今まで積立ててきたハッピーライフファンド株・50に近いリスク・リターンながら、1%近く手数料を下げることが可能だと思います。
まとめ
これからの時代、一部の優秀なアクティブファンドでなければ信託報酬0.724%はあまりに高いと思います。
あと10年〜20年投資を続けるならば、私なら相場のよいうちに売り抜けて低信託報酬の商品に乗り換えます。
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自分が一生涯をかけて資産を託せられる投資先を見つけることが重要です。私にとっては、VTがその答えになります。もちろん、一生涯保有するのが前提であれば、低コストにこだわる必要があります。
インデックス投資は握力が試される投資法です。暴落が起きても売らずにホールドし続けられるかが勝負のポイントです。むしろ、暴落時に買い足せるだけのキャッシュポジションを確保しておいた方が精神的にゆとりをもって投資が継続できるでしょう。