おはようございます。
私のポートフォリオの主力商品はVTやVTIなどのETFで、残りはeMAXIS SlimオルカンやS&P500などの投資信託です。
コロナショック後の2020年後半に手持ちの現金を一括投資し、それ以降はほぼフルインベストメント状態を続けています。
初めは「こんなリスク取りすぎているかな?」と心配もあったのですが、慣れてくると意外に快適で以前の状態には戻れなくなりました。
私は生活防衛資金を除いてフルインベストメントに近い状態ですが、けっこう気が楽です。
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) April 11, 2024
毎月投資余力ができ次第すぐに投資して、後はほったらかして相場に任せるしかないからです。
現金余力がたっぷりあった頃は、これをいつどうやって投資に回そうかいろいろ悩んでいました。
そこで本日は、フルインベストメントをやってもいい人、フルインベストメントにはどんなメリットとデメリットがあるのか、といった点を私の個人的な経験も交えて考察します。
インデックス投資(オルカンや楽天・オールカントリー、VT)はリスク許容度が高ければフルインベストメントもアリか?
投資慣れ、リスクに慣れていればフルインベストメントもアリ
初めに言っておきますが、投資を始めたばかりの普通の人がフルインベストメントをするのはオススメしません。
投資経験が数年以上はあり、その間に最低でも1回はコロナショックやリーマンショックなどの暴落を経験している必要があるでしょう。
上の条件に当てはまらない方は、
・預貯金 50:株式 50の伝統的ポートフォリオ
・株式比率=100 - 年齢(%)
といったより安全な資産配分をおすすめします(下図参照)。
一方で、投資慣れしていて、自分のリスク許容度を把握できている人であれば、私のようにフルインベストメントに近い状態も選択肢にあがります。
フルインベストメントの利点は、「株価がどれくらいになったら、どの株をいくら購入する」といった判断が不要になることです。
毎月の給料の中から、投資余力が復活するたびに株を買うだけの作業になるため、やるべきことがシンプルになります。
フルインベストメントの場合はインデックスファンドがオススメな理由
フルインベストメントに近い状態を目指す場合、主力は個別株ではなく投資信託やETFにすることをオススメします。
具体的には、
・投資信託ならeMAXIS SlimオルカンやS&P500、SBI・V・全米株式など
・ETFならVTやVTI、VOOなど
です。
個別株の場合、たとえどんなに優れた銘柄であっても、たった1つの不祥事などで上場廃止や倒産に追い込まれるリスクがあります。
どんなに自信がある銘柄だとしても、たった2〜3銘柄だけでフルインベストメントというのは避けた方が賢明です。
一方で、全世界株式やS&P500に投資する投資信託やETFであれば、たとえ暴落に巻き込まれても長期保有できればいつかは回復が期待できます。
フルインベストメントするのであれば、できるだけ「負けにくい銘柄」を選ぶことは必須条件だと思います。
暴落には弱いが、機会損失のリスクを避けられるメリットも
フルインベストメントの弱点は、言うまでもなく「暴落に弱い」ことです。
より正確には、暴落時にやれることが何も無くなることですね。
現金余力が残っている場合、暴落は一種のお祭り状態になります。
普段高値で買えなかった優良株が、バーゲンセールのような価格になるからですね(下図参照)。
フルインベストメントの場合は投資余力が復活するまで待つしかないため、暴落時に機動的に買い足せないのは少々ストレスになります。
ただし、資産形成が進むにつれて、配当金が振り込まれる回数や金額が増えていきますので、私個人の経験では意外に問題ありません。
暴落中に配当金が振り込まれると、「これぞ天の助け!」みたいなありがたい気持ちになりますね。
フルインベストメントのメリットは、なんといっても「機会損失のリスク」を気にしなくてよいことです。
「円高になったら米国株を買おう」「暴落が来たら株を買おう」と考えているうちに、どんどん円安と株高が進み、買う機会を逸したという話はよく聞きます。
インデックス投資の場合、長期ではプラスリターンが期待できるわけですから、一時的な値下がりを許容できるのであれば、初期にどーんと資金を投入するのもアリでしょう。
まとめ
フルインベストメントは一般の人に強くオススメできるものではありませんが、投資経験やリスク耐性のある人ならやってみる価値はあると思います。
手持ち資金に余裕ができたらすぐ株を買う、というシンプルな作業になるのが気持ちいいですね。
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