神経内科医ちゅり男のブログ

「気ままに、ほどほどに」がモットーのゆるい神経内科医が資産形成や投資について日々思うところを語ります。

投資のリスク・リターンの計算方法と考え方について

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おはようございます。

投資において「リスク」「リターン」という言葉はよく耳にしますが、その詳細は意外と分かりづらい点があります。

必ずしもリスク・リターンの数字の通りにいかないのが投資の面白くもあり難しくもある所ではありますが、一応理論を知っておいて損はないと思います。

特に、長期のインデックス投資をしている人ならば知っておく必要があるでしょう。

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投資のリスク・リターンの計算方法と考え方について

まずは「リターン」「リスク」という用語についてですが、

・リターンとは、予想収益率の平均

・リスクとは、予想収益率のばらつき(標準偏差:SD)

を指します。

リターンが予想収益率の平均というのは理解しやすいと思いますが、リスクが「ばらつき」というのはすぐに理解できない方もいるかもしれません。

以下、具体的に見ていきます。

 

『myINDEX』を活用して自分のポートフォリオのリスク・リターンを把握する

自分のポートフォリオのリスク・リターンを把握するためには、『myINDEX』の「資産配分ツール」を利用しましょう。

myindex.jp

こちらのサイトでは、「現金」、「株式」、「債券」「その他(REITやコモディティ)」の割合を入力するだけで、

・平均リターン

・リスク

・シャープレシオ

が自動で算出されますので大変便利です。

ブックマークしておくことをおすすめします。

 

VTを例に挙げて考えてみます

2018年5月時点の、VTの国別・地域別の投資割合は下記の通りです。

1) 米国 約52〜54%

2) 日本 約8%

3) その他先進国 約30%弱 

4) 新興国 約10%

 

上述の『myINDEX』では、株式クラスは「日本株」、「先進国株」、「エマージング株」という3つに大別されており、米国株だけを単独で入力することはできません。

こういったツールは大体の数字を知ることができればそれで十分ですので、ここでは、

・日本株 8%

・エマージング株(新興国) 10%

・先進国株 82%

とします。

 

「先進国株」はMSCIコクサイ・インデックスのことを指す

「先進国株」とは、日本の投資信託で売れ筋のMSCIコクサイ・インデックスのことを指しているものと思われますので、米国の割合は約65%です。

よって、上記のケースで米国の割合は、

82 x 0.65 = 53.3%

となり、結果としてVTの構成割合(52〜54%)に近似します。

株式以外に、「現金」や「債券」など他のアセットクラスも保有している方が大半だと思いますが、ここでは話を単純化するためにVT100%のポートフォリオと仮定します。

すると、平均リターンは5.2%、リスク(SD)は18.7%と算出されます。

 

平均リターン ± 1SD、2SD、3SDの意味を知る

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統計学をかじったことがある人にとっては常識だと思いますが、ご存知ない方もいるかもしれませんので要点だけ述べます。

平均値と標準偏差(SD)が与えられた場合、正規分布をとると仮定することによって、約何%の確率でどれくらいの幅の投資成績に入るかを予測することが可能です。

 

まず、絶対に覚えておくべきなのは、

1) 平均リターン ± 1SDに約70%が入る

2) 平均リターン ± 2SDに約95%が入る

3) 平均リターン ± 3SDに約99.5%以上が入る

この3点です。

 

期待リターン ± 1SDに約70%が入る

期待リターン ± 1SDに約70%が入ります。

より正確には68.2%らしいですが、細かい数字はどうでもよいでしょう。

VTの場合、平均リターンが5.2%、リスクが18.7%ですので、

5.2 ± 18.7 ですから、

約70%の確率で−13.5%〜+23.9%の範囲内のリターンにおさまることが推測できます。

 

期待リターン ± 2SDに約95%が入る

統計学において最も重要な意味合いを持つのが「平均 ± 2SD」ですね。

正規分布を仮定すれば、この範囲内に95%がおさまるわけですから、一般に「株価の暴落」といった場合にはまず「平均 ± 2SD」をイメージしましょう。

VTの場合、

5.2 ± (18.7 x 2)ですから、

- 32.2%〜+42.6%の中に95%が入ることになります。

約3割強の資産を失う暴落は十分に起こりうるといえるでしょう。

 

平均リターン ± 3SDに約99.5%以上が入る

正規分布を仮定すれば、平均 ± 3SDの範囲に99.5%以上が入ります

VTの場合は、

5.2 ± 18.7 x 3ですから、

-50.9%〜+61.3%の中に99.5%以上が入ることになります。

5割を超える暴落はよほどの異常事態でなければ起こらないと考えてよさそうです。

 

どこまでのリスクを想定するか?

上記の数字を理解しておくと、リーマンショックが100年に1度の大暴落と言われた理由が よく分かります。

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上はVTの長期チャートですが、リーマンショック前に約50ドルをつけていた株価が、数ヶ月の間に約25ドルまで下がりました。

下落率は約50%ですから、−3SDに達するほどの大暴落に見舞われたということができます。

統計学的にもまさに「100年に1度」と言えるわけですね。

 

まとめ

投資のリスク・リターンの計算方法と考え方について解説しました。

VTの場合、最悪で5割の暴落、一般的には3割程度の暴落を見込む必要があります。

自分のポートフォリオで計算してみると面白いかもしれません。

 

こんな記事も書いています。

長期のインデックス投資家であれば、不必要な「賭け」に出ないことが重要です。そのためにも、自分のアセットアロケーションのリスク・リターンを知っておきたいですね。

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当ブログおすすめのETFをまとめた記事です。

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最近の論文によれば、「資産損失ショック」は死亡率上昇などの健康リスクに直結するそうです。侮れませんね。

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