神経内科医ちゅり男のブログ

「気ままに、ほどほどに」がモットーのゆるい神経内科医が日々の気づきを書いていきます。ただそれだけですが、よろしく。

小規模宅地の特例を使えば、相続税は大幅に減らすことが可能

おはようございます。

2015年の相続税改正によって、相続税の控除は基礎が3000万円、法定相続人一人あたり600万円と大幅に減りました(それ以前は基礎が5000万円、法定相続人一人あたり1000万円)。

妻と子供1人が法定相続人の場合、控除が7000万→4200万となり、今までは相続税の対象とならなかった方からも相続税が徴収できる仕組みになりました。

都心を中心に、相続税対策としてタワマンを購入する富裕層が続出したのはこのためです。

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「小規模宅地の特例」の適応ができれば評価額は最大80%減額できる

相続税対策として、富裕層を中心にタワマンを購入したり、賃貸住宅を次々と建てる事態が発生しています。

今後の日本の人口動態や、すでに空き家率が1割を超えている現状を考えると、今の日本で新しい賃貸住宅が乱立するのは異常とも言えます。

しかし、今あるシステムを最大限に活用すれば、タワマンを購入したり賃貸住宅を新築してまで相続税対策をする必要はない可能性もあります。

土地を相続した者にかかる相続税を大幅に下げる制度として、「小規模宅地の特例」があるからです。

この特例の適応となれば、相続の対象となるもののうち、宅地に関しては最大で80%評価額を下げることが可能です。

 

小規模宅地の特例の対象となるのは?

では、小規模宅地の特例の対象となるのはどのような宅地でしょうか?

それは、以下の3つになります。

 

1. 自宅の敷地(特定居住用宅地)

2. 個人事業・経営する会社の事業に使っていた土地(特定事業用宅地・特定同族会社事業用宅地)

3. 人に賃貸していた宅地(貸付事業用宅地)

 

この中で最も多いのは、当然1の自宅の敷地ですので、本日はそれを中心に検討してみます。

 

330m2以下の宅地は相続税の評価額が最大で80%カットされる

本特例の対象となれば、自宅の敷地のうち330m2以下の部分は、相続税の対象となる評価額が20%まで減額されます。

以前は240m2まででしたが、相続税の改正で330m2まで適応が拡大されました。

330m2は要するに100坪ということですので、居住用住宅としては十分と言えます。

田舎に広大な土地を持っている場合には最大限のメリットが享受できない可能性がありますが、都心に住んでいる方で100坪を超える土地を持っていることは稀でしょう。

当ブログでは、マイホームでは地価の下がりにくい都心の好立地の物件を獲得することに集中するようおすすめしていますが、その方が相続面でも有利だからです。

 

特例を受けられる相続人は?

特例を受けられる相続人は下記の4パターンです。

 

1. 配偶者

2. 生前から同居している家族(同居親族)

3. 生計をともにしている親族(生計一親族)

4. 単身赴任等でやむなく同居できない親族(家なき子)

 

なお、本特例の趣旨は、「居住用の住宅に対して相続税を100%課税してしまうと、納税のためにマイホームという生活の本拠地を手放さざるをえなくなる人が増えるため、あらかじめ相続税を一部免除する」ということです。

 

二世帯住宅はほぼ確実に特例を受けられるという点では有利

配偶者であれば無条件で本特例の適応になりますので問題ありません。

一方、2のケースでは、相続前や相続開始〜相続税の申告期限においてその宅地の上に居住している事実が必要となりますので要注意です。

二世帯住宅が相続対策として非常に有利であることが分かるかと思います。

3の生計をともにしている親族とは、同居はしていないものの、生活費や医療費などのお金を互いに出し合っていたり、頻繁にお互いの家を行き来したりしていて、経済的には一体として暮らしているとみなせる場合です。

経済的に一体と判断されないと本特例の対象外とみなされる可能性もありますので、注意が必要です。

 

自分の両親のマイホームの価値を正確に把握しておこう

多くの方は、両親とは別居生活をされているかと思います。

今の高齢者世代は、多くの方が土地付きのマイホームを持っているかと思いますが、まずは両親の保有している土地の広さや評価額を知ることが必要です。

その上で、小規模宅地の特例を受けられる条件を満たせそうか?考えてみるとよいでしょう。

やみくもに二世帯住宅を建てなおしたり、タワマンを購入したり、賃貸住宅を新築しなくとも、予想以上に相続税を減らせる可能性があるからです。

 

 

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