おはようございます。
株式投資で重要なのは、初期の入金力と相場変動に耐える忍耐力です。
特に、新NISAでは生涯投資枠が1800万円に大幅拡大したため、入金力の差がより目立つことになりました。
投資で重要なのは初期の忍耐力と入金力です。
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) June 20, 2024
資産形成が進んでくると、扱えるお金の金額が増えるため、選べる選択肢も増えてどんどん楽になります。
投資を始めてから初めの数年の相場も、運次第だけどその人の投資人生を変えるほど重要ですね。
投資を始めてから最初の数年間の相場も重要で、いきなり大暴落に巻き込まれると、それをきっかけに投資をやめてしまう人も多いです。
投資で成功体験を積み重ね、ポジティブなイメージを持っている人は長続きしやすいですが、初期にネガティブなイメージが植え込まれてしまうと厳しいですね。
インデックス投資は1000万円までの入金力が重要!新NISAの1800万円をオルカンに早く投資し、老後まで複利運用を続けよう。
インデックス投資ははじめの1000万円までは入金力の勝負!
「インデックス投資を何ヶ月かやってみたけど、全然儲からない」という人を見かけますが、それは当たり前です。
そもそも、オルカンなどの全世界株インデックス投資は、世界中の約2,900銘柄に広く分散投資することで「平均点」を狙う投資法になります。
広範囲に分散している分、リスクは低減されますが、突き抜けたリターンを得ることはできません。
一般的に、インデックス投資で期待できるリターンは年率5%〜7%程度と言われています。
以下はJPモルガン・アセット・マネジメントによる今後10年〜15年の各アセットのリターン予想です。
毎年のように予測が変わるので参考程度ですが、株式インデックスだと大体3%〜8%の範囲内に入っています。
【2023年版】今後10~15年の期待リターン超長期予想:世界株式は5.90%、日本大型株式は7.80%、先進国株式は5.70%、新興国株式は7.50%! - 資産形成ハンドブック
1億円を運用していれば、年率5%〜7%でも500万円〜700万円程度の資産収入が期待できます。
しかし、いきなり1億円もの大金を運用できる人は実際にはおらず、まずは50万円、100万円を目指して積立投資を始めるしかありません。
ところが、運用金額が100万円では、5%の利回りだと年間5万円にしかなりません。
よって、初期の頃にインデックス投資で儲からないのは当たり前と言えるのです。
新NISAは1800万円をオルカンで早く埋めて複利運用するだけのゲーム
新NISAを最もシンプル、かつ合理的に使う方法は、
「つみたて投資枠も成長投資枠も関係なく、1800万円の枠をオルカンで最速で埋める」
となります。
この方法であれば、
「新NISAで何に投資すべきか?」
「つみたて投資枠と成長投資枠をどう使い分けるか?」
「円安や株高の時期は避けて暴落を待つべきか?」
といった様々な悩みから解放され、やるべきことがシンプルになります。
インデックス投資はプラスサムゲームであり、オルカンは長期でプラスリターンが期待できる対象なので、
短期〜中期の株価や為替の変動はすべて無視して、自分のリスク許容度の範囲内で余裕資金ができたらすぐに投資するのが最善です。
また、インデックス投資は単年では5%〜7%程度の利回りしか期待できませんが、これを20年〜30年続けていくと複利効果でとんでもないことになります。
以下は初期投資100万円、毎月5万円積立を30年続け、その間年率7%の複利で運用した時の投資成果です。
地味な投資でもコツコツ続けていけば、7000万円近い財産を築くことができます。
短期的な成果を求めず、20年先を見据えてコツコツ取り組むことをおすすめします。
初めの5年間の相場は投資人生に大きな影響を与える
これは完全に運次第になってしまうのですが、投資を始めてから最初の5年くらいの相場もその人の投資人生に大きな影響を与えます。
株式投資はプラスサムゲームなので、たとえ相場が悪い時期が訪れても、粘り強く10年〜15年くらい続けていれば勝てる確率は高いです。
実際、インデックス投資を長く続けていれば、たとえ最悪の時期に投資を始めてしまったとしても、日本株なら20年、米国株なら15年で元本割れのリスクが消失しています(下図参照)。
【就職したことがないのに株式投資で4.5億円!】元本割れのリスクがなくなる投資年数とは? | 賢明なる個人投資家への道 | ダイヤモンド・オンライン
一方で、「投資期間1年」のところを見てみると、日本株ではマイナス24.8%、米国株ではマイナス48.7%という恐ろしい数値が並んでいます。
投資経験が浅く、株の価格変動に慣れていないうちにいきなり暴落に巻き込まれると、精神的に大きなダメージを負い、そのまま退場してしまうリスクがあるでしょう。
相場から退場してしまうと、その後市場が回復した時に得られるはずのリターンを全て失うことになります。
リスク許容度は人によって大きく異なるため、自分にとって無理のないペースでコツコツ進めていくことをおすすめします。
まとめ
インデックス投資ははじめの1000万円まではひたすら入金力の勝負です。
新NISAの投資枠は1800万円に大幅拡大されたため、さらに入金力で差がつく時代になっています。
【ちゅり男初の単行本です。応援よろしくお願いいたします!】
新NISAで投資すべきなのは個別株ではなく、株式や債券のセット商品である投資信託やETFです。
今年から始まった新NISAの制度概要や上手な活用法も完全解説しました。
近年、オルカンやS&P500以外にも魅力的な投資信託がどんどん発売されており、本書では知っておきたい投信とETF、合計69本を解説しました。
これから投資を始める方は、拙著を読んでいただければ絶好のスタートがきれると思います。
本とブログ、ぜひセットで勉強してみてください!
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日本の実質賃金は26ヶ月減です。
これは投資の種銭を貯める難易度がどんどん上がっていることを意味します。
個別株は楽しいのですが、10年〜20年後に指数(インデックス)に勝つのはけっこう難易度が高いです。