おはようございます。
当ブログの読者から、「投資未経験の方が60代からインデックス投資を始めるべきか否か」について以下のご質問をいただきました。
ちゅり男様、ブログを拝見させていただき勉強させていただいております。
初心者でもわかりやすい説明をありがとうございます。
今回は私の母の運用について相談があります。
母(68才、無職、父は死別のため1人で賃貸住まい)
3000万ほど老後のための貯金があるのですが、そのまま円で置いとくことに不安があるようで少し投資に回したいと相談を受けました。
私は積立てNISAとidecoをやっていますが、母は投資未経験です。
1/3くらいを投資に回したらどうかと考えたのですが、私のように寝かせる時間がないので、どのようにアドバイスすれば良いか悩んでおります。
ちゅり男さんのご意見を伺えたら幸いです。
ご質問ありがとうございます。
毎月の収入(年金など)と支出を正確に把握し、本当に株式投資をする必要があるかを判断することがなによりも重要です。
資産運用の必要性がある場合、投資未経験かつ高齢ですので、ポートフォリオ内の株式割合は低め(30%程度まで)にとどめた方がよいでしょう。
投資未経験の方が60代からインデックス投資を始める方法
本日の記事の要点は以下の通りです。
1. 毎月の収入(年金など)と支出を把握し、株式投資の必要性があるか検討する
2. ポートフォリオ中の株式の割合は「100 - 年齢(%)」が目安
3. 10年以上寝かせておけるお金だけ投資に回す
以下1つ1つ掘り下げてみていきます。
1. 毎月の収入(年金など)と支出を把握し、株式投資の必要性があるか検討する
最初にやるべきことは、年金などの毎月の安定した収入がいくら見込めるか書き出すことです。
次に、毎月のおおまかな生活費を算出し、3000万円で何年くらい今と同じレベルの生活が継続できるか計算しましょう。
高齢になると突然の病気で多額の医療費が必要になる可能性もありますので、急な出費に対応できるだけの余裕をもたせましょう。
そのうえで、手持ちの3000万円を資産運用に回さないといつか手元資金が枯渇してしまう場合、必要な分だけを株式投資に回すことが重要です。
投資未経験かつ高齢ですので、ポートフォリオはリスク管理に重点をおきましょう。
2. ポートフォリオ中の株式の割合は「100 - 年齢(%)」が目安
毎月の収入と支出のシミュレーションの結果、投資の必要性が出てきた場合、次はポートフォリオの何割を株式に回すか検討する必要があります。
今回のケースは投資経験ゼロですので、おおまかな目安としてはオーソドックスに「100 - 年齢(%)」がよいでしょう。
お母様の年齢が68歳ですので、株式の割合は30%程度が目安になります。
とはいえ、3,000万円の30%にあたる900万円は大金であり、一括投資するには勇気がいります。
その場合、2年〜3年かけてゆっくりと株式割合を30%へ近づけていく方法がよいでしょう。
今回のケースは無職で年金暮らしですので、仮に手持ちの3,000万円で大失敗をした場合簡単にはリカバリーができません。
現役世代と比べてより慎重さが求められますね。
3. 10年以上寝かせておけるお金だけ投資に回す
最期に重要な点としては、10年以上寝かせておいても生活に支障がないお金だけをインデックス投資へ回すことです。
インデックス投資はプラスリターンが期待できますが、投資期間を長く確保すればするほど安定します。
リーマンショッククラスの大暴落があった場合、株価の回復に5年以上を要することもあるため、投資期間は10年以上を見ておきたいものです。
よって、当面は年金と手持ちの3000万円の一部を取り崩して生活をし、70代後半以降まで寝かせておけるお金だけをインデックスファンドへ回すのが適切と考えられます。
まとめ
投資未経験かつ高齢で年金暮らしの方の場合、株式投資をする必要性があるか入念にシミュレーションを行い、必要最小限の金額だけインデックスファンドに回すのが適切です。
【一生に一度は読んでおきたい本2選】
1. 影響力の武器
社会心理学、行動経済学に関する古典的名著
類書はいろいろとありますが、この一冊を読んでおけば間違いないという良書です。
ボリュームもすごいですが人生で一度は読んでおきましょう。
2. 7つの習慣
自己啓発本の王道『7つの習慣』
自己啓発本を何冊も読むより、これ一冊にしぼって折に触れて読み返すことの方が重要です。
こんな記事も書いています。
今現在の「株安・円安」は日本人外国株投資家には厳しいですね。
長期投資で最も重要なことは自分の投資目的に合ったアセットアロケーションを組むことです。
株式投資をしなくても問題ないケースでは、あえて株式投資に手を出さないのも賢明な判断です。